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第四話
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デリーサー集会場、その屋上に一機の戦闘機がとめられていた。
全長約20メートル程の先端の尖った赤い機体。
S15…………およそ30年前隣国ウェバリアで運用されていた戦闘機だ。
「何だこいつは、こんな骨董品みてぇな戦闘機誰が用意したんだ?」
大和が物珍しそうに戦闘機をみながら思わずと言ったふうにこぼした。
「確かー、ウェバリアって今ー鎖国状態でしたよねー。」
大和の直ぐ後ろについていたニーナも不思議そうに小首を傾げていた。
ウェバリアはここガトロンより北西に位置する大国だが30年程前からありとあらゆる国からの外交をなくし所謂鎖国態勢に入ってしまっていた。
そのためにこの戦闘機はこの国でなかなか珍しく、一部の金持ちがコレクションしていたりするのだがここはデリーサー集会場、傭兵の溜り場である当然こんなものを欲しがる奴はいない。
それなら一体なぜとニーナが考え込んでいると。
「それは今回の依頼主が用意したものだ。」
ルドルフがあっさりと答えた。
「はっ。」
大和は予想外の答えについ間の抜けた声をあげてしまった。
「おいまさか。」
「今回はこいつに乗っていく。」
これに乗っていくわけじゃないだろうな、と大和がいい終える前にルドルフがはっきりと宣言した。
「おいおいおいおいマジか、本気で言ってんのかこんな玩具みたいなマシンで未知の島に、つうかそれ以前にどうやってこれに9人も乗るんだよ?」
大和が珍しく笑わずに呆れたと言ったふうにタメ息をついた。
対してルドルフは眉1つ動かさずに端的に告げる。
「人数の問題に関しては解決済みだ。」
ルドルフはおもむろに機体によじ登るとコクピットの蓋を開け中の機械を操作し始める。
するとコクピットの中がまばゆく輝き始めた。
そして数秒程してその光りは収まりあとにはコクピット全体を覆う七色の光りの膜のようなものが残った。
なっ!と大和が驚く。
改造異次元、超能力の研究により産み出された技術のうちの1つ。
文字通り異次元を利用しやすいように改造し段ボール箱1つ分のスペースに家を建てたり、遥か彼方をワープゲートで繋いだりするなど非常に便利な技術だ、しかしコストの問題からあまり見かけることはない、ましてやこんな型遅れの戦闘機につけるなんてことはまずありえないことである。
立ち止まって衝撃を受けている大和を置き去りにしてルドルフはさっさと異次元の中に入ってしまう。
こうなるともう乗らないわけにはいかない。
「畜生が。」
全長約20メートル程の先端の尖った赤い機体。
S15…………およそ30年前隣国ウェバリアで運用されていた戦闘機だ。
「何だこいつは、こんな骨董品みてぇな戦闘機誰が用意したんだ?」
大和が物珍しそうに戦闘機をみながら思わずと言ったふうにこぼした。
「確かー、ウェバリアって今ー鎖国状態でしたよねー。」
大和の直ぐ後ろについていたニーナも不思議そうに小首を傾げていた。
ウェバリアはここガトロンより北西に位置する大国だが30年程前からありとあらゆる国からの外交をなくし所謂鎖国態勢に入ってしまっていた。
そのためにこの戦闘機はこの国でなかなか珍しく、一部の金持ちがコレクションしていたりするのだがここはデリーサー集会場、傭兵の溜り場である当然こんなものを欲しがる奴はいない。
それなら一体なぜとニーナが考え込んでいると。
「それは今回の依頼主が用意したものだ。」
ルドルフがあっさりと答えた。
「はっ。」
大和は予想外の答えについ間の抜けた声をあげてしまった。
「おいまさか。」
「今回はこいつに乗っていく。」
これに乗っていくわけじゃないだろうな、と大和がいい終える前にルドルフがはっきりと宣言した。
「おいおいおいおいマジか、本気で言ってんのかこんな玩具みたいなマシンで未知の島に、つうかそれ以前にどうやってこれに9人も乗るんだよ?」
大和が珍しく笑わずに呆れたと言ったふうにタメ息をついた。
対してルドルフは眉1つ動かさずに端的に告げる。
「人数の問題に関しては解決済みだ。」
ルドルフはおもむろに機体によじ登るとコクピットの蓋を開け中の機械を操作し始める。
するとコクピットの中がまばゆく輝き始めた。
そして数秒程してその光りは収まりあとにはコクピット全体を覆う七色の光りの膜のようなものが残った。
なっ!と大和が驚く。
改造異次元、超能力の研究により産み出された技術のうちの1つ。
文字通り異次元を利用しやすいように改造し段ボール箱1つ分のスペースに家を建てたり、遥か彼方をワープゲートで繋いだりするなど非常に便利な技術だ、しかしコストの問題からあまり見かけることはない、ましてやこんな型遅れの戦闘機につけるなんてことはまずありえないことである。
立ち止まって衝撃を受けている大和を置き去りにしてルドルフはさっさと異次元の中に入ってしまう。
こうなるともう乗らないわけにはいかない。
「畜生が。」
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