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第一章:慈愛の救世主
十二話:四季が無い?
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「なんかあれだ、首が七つだか八つくらいある化け物を倒したら、体の中から伝説の剣が出てくるんだけど、それに使われてた金属がそんな名前じゃなかったかな。でも俺の世界でも伝説っていうか、おとぎ話の類だから――」
「首が七つか八つ……まさかヒュドラーじゃあるまいの」
何やら考え込んでいた婆さんが、突然身を乗り出しながら食い気味に聞いてきたので、思わず後ずさる。
「い、いや、そんな名前じゃなかったとおも……あ、思い出した、やまたのおろちだ」
「ヤマタノオロチ……ふむ、聞いたことがないの」
「なんだよ、こっちならそんなのも居たりすんのかと思ってビックリしたわ」
「ヤマタノオロチなんてのは知らんがの、似たようなのはおるぞ」
「似たようなのがいるのかよ!?」
「うむ、ここからはかなり遠いがの、実際に生息しとる地域がある」
「そりゃヤバイんじゃ……」
「一国の総力を挙げても討伐できるかどうかといった、いわゆるバケモノでの。ヒヨコでさえ、単身では太刀打ちできんじゃろうの……まぁ、この世界に住む魔物やら何やらのことはそのうち機をみて教えてやるとして、じゃ」
さすがは異世界。サラッと流されたが、ヤマタノオロチや魔物が闊歩する恐ろしいところらしい。
恐怖とワクワクが半々の微妙な感情に揺れ動く俺を尻目に、さっき俺が曲げたり潰したり砕いたりした色々な石やら金属やらを、婆さんがほうきでまとめ始めた。
「あたしゃこれから、手持ちの材料を使って色々と調べんとならんでの。お前さんはその間、街に出てこの世界のことを学んでくるのじゃ」
「おいおい婆さん、俺が斬首刑待ちの身だってこと忘れたわけじゃないだろうな」
「それに、ついては、あれを、着て、いけば、だいじょう、ぶだ」
おっさんが木の枝に逆さにぶら下がった状態で腹筋をしながら中庭の端を指差す。
そこには、初めて会った時にメリシアが着ていたような、プレートアーマータイプの鎧が何セットか飾ってあった。
「……この街にはあんなもん着てブラブラしてるヤツがいるのか?」
「ふぉふぉ、メリシアが一緒なら護衛じゃとか言うてごまかせるじゃろ」
「はい。ソウタ様、私にお任せくださいっ」
「あまり、遅く、なるな、よ」
「はぁ……」
鎧を着て外出とは……まぁしかたがないか。
街の雰囲気とか、どんなものがいくらで売ってるのかなんてのも、確かに気になっていたことではある。
何よりメリシアとのデートだと思えば、多少暑そうだろうがダサかろうが行かない手は無いだろう。
「で、これどうやって着るんだ」
メリシアの鎧を脱がすときも四苦八苦して結局分からず、強引に剥ぎ取ったのだ。
着方なんて見当もつかない。
「ご安心ください。私がお手伝いいたします!」
「えっ、いいの?」
「はいっ」
女性に服を、いや鎧か……着させて貰うなんて、当然ながら初めての経験だ。
なんだか無意味に緊張してしまう。
「鎧は着るというより、装着していくという感じなんです」
「へぇー」
「私、鎧の作法には結構詳しいんですよ」
「作法なんてあるのか、良ければ教えてよ」
「はいっ!」
メリシアが手馴れた感じで俺に鎧を着せながら、それぞれ家系ごとに決まった装着の作法があること、戦場用、儀礼用、遠征用と、時と場所によって違う鎧の種類や装着順があることを、礼儀を重んじる騎士道がどれだけ深い世界なのかを交えながら丁寧に教えてくれた。
俺はというと……情報量が多すぎてついていけず、話の一割も覚えていられるか怪しい。
とりあえず、日本の着物みたいに色々な決まりごとがあるんだなぁ、程度の理解に留めておくのが精一杯だった。
「終わりました、お疲れ様です」
「あ、ありがとう……どうかな?」
「凄くお似合いです!」
前面が全て網目になっている兜のせいで目がチカチカする上、視界も悪い。
虫かごに頭を突っ込んだらこんな感じか?
「重くないですか?」
「いや、重さとか抵抗とかそういうのは特に感じないけど……」
試しに少し歩いてみるが、全く問題なくスムーズに動けた。
「鎧って見た目と違って結構動きやすく作られてるんだな」
「そりゃそうじゃろ。動きにくくてどうやって戦うんじゃ? ま、お前さんの場合はその力の恩恵もあるかの……ほれ、何をしとる、はよぅ行かんかの」
婆さんにシッシッとノラ犬のごとくあしらわれてしまう。
「それではソウタ様、ご案内させていただきます」
「うん……よろしく」
俺に対する婆さんの対応が雑なのは腑に落ちないが、メリシアに促されたためその場を後にする……と、外に出て少し歩いたところで、全身から汗が噴き出しはじめた。
「あっつ……」
気温はそれほどでもないのだが、全身を鉄で覆われているため陽射しを吸収しまくって、少し歩いただけなのに中はサウナ状態だった。
そりゃメリシアもあれだけ汗かくわ……と、特盛りの胸にちょこんと可愛らしく浮いた突起を思い出しかけ、慌てて頭を振る。
もし愚息がフルマックスになってしまったら、今の俺だとそのポジションを正す術がなく、さらにこの力ゆえに鉄製の鎧を貫いて外界に露出しかねないのだから、自重しなければいけない。
「ぐっ、これは……まさかこの鎧を着たままのデートって……」
間違いない、罠だ。
あの婆さん……やってくれやがる……。
「どうかされましたか?」
「いやいや! なんでもないなんでもない!」
「そう……ですか? 気になることがあったら遠慮なくおっしゃってくださいね」
「あ、ありがとう」
今日はメリシアを極力見ないように気をつけながら歩かねばならない。何せ、その豊満な胸が歩くたびユッサユッサと揺れているのだ。
今だけは視界の端が半分近く隠れる虫かご視界に感謝である。
大汗をかきながら愚息を鎮めるのに苦心しているといつの間にか路地を抜け、そこかしこに人だかりができている道幅の広い通りに出た。
「ソウタ様、ここがこの中央教区随一の生鮮市場です」
「へぇー!」
雰囲気はまさに商店街といった感じだが、店はどれも建物の中ではなく屋台のように外に並んでいて、その軒先には果物やら野菜やら肉やら魚やらが所狭しと並べられていた。
今まで兵士やおっさん、婆さん、メリシアや教会にいた奴らくらいしか目にしていなかったため現実味がなかったが、こういう……生活感が溢れているのを見ると、別の世界に来たんだという実感が湧いてくる。
「このお店、とっても美味しそうな果物がたくさんありますね」
「おお、イチゴにミカンにリンゴ、こっちはスイカにモモか」
「ソウタ様の世界にもあるんですか?」
「そうだな……ざっと見た感じ、この店に置いてるのは全部知ってる果物だな」
「そうなんですね! 良かったです。それならきっとお口に合いますね」
「俺は好き嫌い無いから何でも食えるけどな」
メリシアちゃんに貰ったあの謎肉には参ったけどな。と、思わず口をついて出そうになるが、寸でのところで飲み込む。
「しかし……季節感が無いな」
「キセツカン、ですか? それはどういった果物なのですか?」
「いや、季節、四季」
「はぁ、キセツシキですか」
「えーと……だから普通だったらイチゴは春、スイカやモモが夏でリンゴは秋、ミカンは冬だろ?」
「ハル、ナツ、アキ、フユ……ですか? 何かの分類なのでしょうか?」
なにやらピンときていない様子のメリシアに、恐る恐る一つの疑問を投げかける。
「あのさ、もしかしてだけど、この世界に四季の概念って無いの?」
「も、申し訳ございませんソウタ様……恐れながら、何を仰っているのか私には良く分かりません……またしても無学なばかりに困らせてしまい、本当になんとお詫び申し上げれば――」
「あー、いや、ごめん! いいんだ、忘れてくれ!」
「はい……分かりました……」
目に見えてしょんぼりしてしまったメリシアのことが居た堪れなくなり、話を強引に終わらせる。
とりあえず、果物が見えないよう近くにあった路地裏に移動し、考察する。
詳細は後で婆さんにでも確認するとして、恐らくこの世界に四季の概念は無いらしいことが、メリシアの反応から分かった。
しかし、四季が無いのであれば……赤道直下にいる、北極か南極点にいる、この惑星が恒星の周りを公転していないなどのパターンが考えられるが、ここの気温は暑くも寒くも無いため、公転していない可能性が高くなる。
だが太陽はしっかり一日一回昇って落ちるため、俺の世界と同じ二十四時間……かどうか分からないが、自転はしているものと推測できる。
もし本当に公転していないのなら、この世界の一年は三百六十五日ではないのか? 日にちや曜日の概念はどうなってるんだ?
……いやこえぇよ異世界。俺の世界と常識が違いすぎる。
「あ、あの……ソウタ、様……?」
俺が突然路地裏に入って一人でブツブツ考え始めたものだから心配になったのか、メリシアが背後から声を掛けてきたので殺そう。
左手を開き、振り向きざまメリシアの頭を掴もうとするが、婆さんがメリシアを後ろから引っ張ったため、そのまま手が空を切ってしまう。
腕を戻す際の反動を利用してそのまま一歩前に出て、今度は右腕で二人とも貫こうと一気に振り抜――
「ほぃ」
「キャアッ!」
握った拳がメリシアの胸元に触れようとした刹那、ワンピースが下にずらされ、頂点の突起が見えるか見えないかくらいのギリギリ、まさに神懸ったところまで、おっぱいがバルンッと飛び出てきた。
何が起きたのか理解が追い付かず、驚きのあまり右手を開いてしまい、傍から見ればメリシアのおっぱいを鷲掴みにしようとしているかのような体勢で固まってしまう。
「首が七つか八つ……まさかヒュドラーじゃあるまいの」
何やら考え込んでいた婆さんが、突然身を乗り出しながら食い気味に聞いてきたので、思わず後ずさる。
「い、いや、そんな名前じゃなかったとおも……あ、思い出した、やまたのおろちだ」
「ヤマタノオロチ……ふむ、聞いたことがないの」
「なんだよ、こっちならそんなのも居たりすんのかと思ってビックリしたわ」
「ヤマタノオロチなんてのは知らんがの、似たようなのはおるぞ」
「似たようなのがいるのかよ!?」
「うむ、ここからはかなり遠いがの、実際に生息しとる地域がある」
「そりゃヤバイんじゃ……」
「一国の総力を挙げても討伐できるかどうかといった、いわゆるバケモノでの。ヒヨコでさえ、単身では太刀打ちできんじゃろうの……まぁ、この世界に住む魔物やら何やらのことはそのうち機をみて教えてやるとして、じゃ」
さすがは異世界。サラッと流されたが、ヤマタノオロチや魔物が闊歩する恐ろしいところらしい。
恐怖とワクワクが半々の微妙な感情に揺れ動く俺を尻目に、さっき俺が曲げたり潰したり砕いたりした色々な石やら金属やらを、婆さんがほうきでまとめ始めた。
「あたしゃこれから、手持ちの材料を使って色々と調べんとならんでの。お前さんはその間、街に出てこの世界のことを学んでくるのじゃ」
「おいおい婆さん、俺が斬首刑待ちの身だってこと忘れたわけじゃないだろうな」
「それに、ついては、あれを、着て、いけば、だいじょう、ぶだ」
おっさんが木の枝に逆さにぶら下がった状態で腹筋をしながら中庭の端を指差す。
そこには、初めて会った時にメリシアが着ていたような、プレートアーマータイプの鎧が何セットか飾ってあった。
「……この街にはあんなもん着てブラブラしてるヤツがいるのか?」
「ふぉふぉ、メリシアが一緒なら護衛じゃとか言うてごまかせるじゃろ」
「はい。ソウタ様、私にお任せくださいっ」
「あまり、遅く、なるな、よ」
「はぁ……」
鎧を着て外出とは……まぁしかたがないか。
街の雰囲気とか、どんなものがいくらで売ってるのかなんてのも、確かに気になっていたことではある。
何よりメリシアとのデートだと思えば、多少暑そうだろうがダサかろうが行かない手は無いだろう。
「で、これどうやって着るんだ」
メリシアの鎧を脱がすときも四苦八苦して結局分からず、強引に剥ぎ取ったのだ。
着方なんて見当もつかない。
「ご安心ください。私がお手伝いいたします!」
「えっ、いいの?」
「はいっ」
女性に服を、いや鎧か……着させて貰うなんて、当然ながら初めての経験だ。
なんだか無意味に緊張してしまう。
「鎧は着るというより、装着していくという感じなんです」
「へぇー」
「私、鎧の作法には結構詳しいんですよ」
「作法なんてあるのか、良ければ教えてよ」
「はいっ!」
メリシアが手馴れた感じで俺に鎧を着せながら、それぞれ家系ごとに決まった装着の作法があること、戦場用、儀礼用、遠征用と、時と場所によって違う鎧の種類や装着順があることを、礼儀を重んじる騎士道がどれだけ深い世界なのかを交えながら丁寧に教えてくれた。
俺はというと……情報量が多すぎてついていけず、話の一割も覚えていられるか怪しい。
とりあえず、日本の着物みたいに色々な決まりごとがあるんだなぁ、程度の理解に留めておくのが精一杯だった。
「終わりました、お疲れ様です」
「あ、ありがとう……どうかな?」
「凄くお似合いです!」
前面が全て網目になっている兜のせいで目がチカチカする上、視界も悪い。
虫かごに頭を突っ込んだらこんな感じか?
「重くないですか?」
「いや、重さとか抵抗とかそういうのは特に感じないけど……」
試しに少し歩いてみるが、全く問題なくスムーズに動けた。
「鎧って見た目と違って結構動きやすく作られてるんだな」
「そりゃそうじゃろ。動きにくくてどうやって戦うんじゃ? ま、お前さんの場合はその力の恩恵もあるかの……ほれ、何をしとる、はよぅ行かんかの」
婆さんにシッシッとノラ犬のごとくあしらわれてしまう。
「それではソウタ様、ご案内させていただきます」
「うん……よろしく」
俺に対する婆さんの対応が雑なのは腑に落ちないが、メリシアに促されたためその場を後にする……と、外に出て少し歩いたところで、全身から汗が噴き出しはじめた。
「あっつ……」
気温はそれほどでもないのだが、全身を鉄で覆われているため陽射しを吸収しまくって、少し歩いただけなのに中はサウナ状態だった。
そりゃメリシアもあれだけ汗かくわ……と、特盛りの胸にちょこんと可愛らしく浮いた突起を思い出しかけ、慌てて頭を振る。
もし愚息がフルマックスになってしまったら、今の俺だとそのポジションを正す術がなく、さらにこの力ゆえに鉄製の鎧を貫いて外界に露出しかねないのだから、自重しなければいけない。
「ぐっ、これは……まさかこの鎧を着たままのデートって……」
間違いない、罠だ。
あの婆さん……やってくれやがる……。
「どうかされましたか?」
「いやいや! なんでもないなんでもない!」
「そう……ですか? 気になることがあったら遠慮なくおっしゃってくださいね」
「あ、ありがとう」
今日はメリシアを極力見ないように気をつけながら歩かねばならない。何せ、その豊満な胸が歩くたびユッサユッサと揺れているのだ。
今だけは視界の端が半分近く隠れる虫かご視界に感謝である。
大汗をかきながら愚息を鎮めるのに苦心しているといつの間にか路地を抜け、そこかしこに人だかりができている道幅の広い通りに出た。
「ソウタ様、ここがこの中央教区随一の生鮮市場です」
「へぇー!」
雰囲気はまさに商店街といった感じだが、店はどれも建物の中ではなく屋台のように外に並んでいて、その軒先には果物やら野菜やら肉やら魚やらが所狭しと並べられていた。
今まで兵士やおっさん、婆さん、メリシアや教会にいた奴らくらいしか目にしていなかったため現実味がなかったが、こういう……生活感が溢れているのを見ると、別の世界に来たんだという実感が湧いてくる。
「このお店、とっても美味しそうな果物がたくさんありますね」
「おお、イチゴにミカンにリンゴ、こっちはスイカにモモか」
「ソウタ様の世界にもあるんですか?」
「そうだな……ざっと見た感じ、この店に置いてるのは全部知ってる果物だな」
「そうなんですね! 良かったです。それならきっとお口に合いますね」
「俺は好き嫌い無いから何でも食えるけどな」
メリシアちゃんに貰ったあの謎肉には参ったけどな。と、思わず口をついて出そうになるが、寸でのところで飲み込む。
「しかし……季節感が無いな」
「キセツカン、ですか? それはどういった果物なのですか?」
「いや、季節、四季」
「はぁ、キセツシキですか」
「えーと……だから普通だったらイチゴは春、スイカやモモが夏でリンゴは秋、ミカンは冬だろ?」
「ハル、ナツ、アキ、フユ……ですか? 何かの分類なのでしょうか?」
なにやらピンときていない様子のメリシアに、恐る恐る一つの疑問を投げかける。
「あのさ、もしかしてだけど、この世界に四季の概念って無いの?」
「も、申し訳ございませんソウタ様……恐れながら、何を仰っているのか私には良く分かりません……またしても無学なばかりに困らせてしまい、本当になんとお詫び申し上げれば――」
「あー、いや、ごめん! いいんだ、忘れてくれ!」
「はい……分かりました……」
目に見えてしょんぼりしてしまったメリシアのことが居た堪れなくなり、話を強引に終わらせる。
とりあえず、果物が見えないよう近くにあった路地裏に移動し、考察する。
詳細は後で婆さんにでも確認するとして、恐らくこの世界に四季の概念は無いらしいことが、メリシアの反応から分かった。
しかし、四季が無いのであれば……赤道直下にいる、北極か南極点にいる、この惑星が恒星の周りを公転していないなどのパターンが考えられるが、ここの気温は暑くも寒くも無いため、公転していない可能性が高くなる。
だが太陽はしっかり一日一回昇って落ちるため、俺の世界と同じ二十四時間……かどうか分からないが、自転はしているものと推測できる。
もし本当に公転していないのなら、この世界の一年は三百六十五日ではないのか? 日にちや曜日の概念はどうなってるんだ?
……いやこえぇよ異世界。俺の世界と常識が違いすぎる。
「あ、あの……ソウタ、様……?」
俺が突然路地裏に入って一人でブツブツ考え始めたものだから心配になったのか、メリシアが背後から声を掛けてきたので殺そう。
左手を開き、振り向きざまメリシアの頭を掴もうとするが、婆さんがメリシアを後ろから引っ張ったため、そのまま手が空を切ってしまう。
腕を戻す際の反動を利用してそのまま一歩前に出て、今度は右腕で二人とも貫こうと一気に振り抜――
「ほぃ」
「キャアッ!」
握った拳がメリシアの胸元に触れようとした刹那、ワンピースが下にずらされ、頂点の突起が見えるか見えないかくらいのギリギリ、まさに神懸ったところまで、おっぱいがバルンッと飛び出てきた。
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