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7.お付き合い始めました①
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いつもと違う駅から電車に乗って少し早めに出勤すると、休憩スペースでコーヒーを飲む。
昨日はお見合いから始まって、信じられない再会から、千颯くんと付き合うことになって水族館と映画館でデートした。
晩御飯を食べたら解散するはずが彼の家に泊まることになり、あの晩みたいにただ抱き締め合って眠った。
(展開が怒涛すぎて頭追いつかないわ……)
名前も分からない男性ともう一度会えたらとは思っていたけれど、それがまさか幼馴染みでお見合いの相手だなんて、滅多に起こることじゃない。
偶然に感謝しつつも、始まりがあまりにもドラマチックで、これから先の平穏に刺激が足りなく感じないか心配になってくる。
「やば。そろそろ行かないと」
飲み終わったコーヒーカップをゴミ箱に捨て、廊下を抜けてオフィスに移動する。
私が勤めるピュアリオ食品は、冷凍食品をメインに、その他食料品の製造と販売を行う食品メーカーだ。
私は本社の人事部に所属していて、主に給与に関わる業務全般に携わっている。
「高橋さん、おはよう」
「井口さん。おはようございます」
隣の席の井口さんと挨拶を交わす。井口さんは三人のお子さんがいるワーキングママで、私とはひと回りほど歳が離れている頼りになる先輩だ。
「さっき営業の高木さんが来て、これ預かったわよ」
「ああ、転居の書類ですね。ありがとうございます」
「まだ出してない人いる?」
「いえ、高木さんがラストです」
井口さんとやり取りしながら早速パソコンを立ち上げ、ログイン後にまずはメールをチェックする。
春の人事異動で住所が変更になり、交通費や社宅の手当てなど色々な情報変更が発生している人が多くいる。必要書類は四月頭には提出するように通達していたけどこんな状態だ。
「今のままのスケジュールで大丈夫そう?」
「大丈夫です」
井口さんとの会話もそこそこに、システムにログインして受け取った書類を元にデータを更新する。
一応ネットでも通勤区間の定期代をチェックして、申告内容に間違いがないことを確認したり、地味だけど大切な処理を進める。
午前中は給与関連の業務がメインで、途中電話で産休の問い合わせを対応したり、育休中の社員の保育園への入園状況のヒヤリングなども行う。
コンビニご飯でランチを済ませると、そのまま午後の仕事に取り掛かった。
(あ、有給申請の相談忘れてた)
この時期は業務が目まぐるしく、今日もバタバタしていてそれどころじゃなかった。だけどゴールデンウィークはすぐだし、今日中に確認しないと周りにも迷惑をかけることになる。
「井口さん、今いいですか」
「どうしたの」
「ゴールデンウィークなんですけど、ガッツリ休み入れても大丈夫ですかね」
「あれ? 希望出してなかったの」
「元々は休む気なかったんですけど、ちょっと予定が入りそうで」
「そうなのね。いいと思うわよ。高橋さん真面目だし、滅多に有給取らないから心配してたのよ。思いっきりリフレッシュしたらいいじゃない」
「休んでる間に問い合わせとかあると、ご迷惑をかけると思うんですけど」
「大丈夫よ。ゴールデンウィーク明けの方が忙しいから。気にしないでゆっくり休んで」
「ありがとうございます。じゃあ部長に相談してきますね」
井口さんが味方になってくれれば心強い。早速部長に有給申請の報告をすると、前半も連休にしてしまったらどうかと、有給を取るように勧められた。
想定より凄いことになったと思いながら、自席に戻って有給申請のシステムでの処理を済ませてしまう。
昨日はお見合いから始まって、信じられない再会から、千颯くんと付き合うことになって水族館と映画館でデートした。
晩御飯を食べたら解散するはずが彼の家に泊まることになり、あの晩みたいにただ抱き締め合って眠った。
(展開が怒涛すぎて頭追いつかないわ……)
名前も分からない男性ともう一度会えたらとは思っていたけれど、それがまさか幼馴染みでお見合いの相手だなんて、滅多に起こることじゃない。
偶然に感謝しつつも、始まりがあまりにもドラマチックで、これから先の平穏に刺激が足りなく感じないか心配になってくる。
「やば。そろそろ行かないと」
飲み終わったコーヒーカップをゴミ箱に捨て、廊下を抜けてオフィスに移動する。
私が勤めるピュアリオ食品は、冷凍食品をメインに、その他食料品の製造と販売を行う食品メーカーだ。
私は本社の人事部に所属していて、主に給与に関わる業務全般に携わっている。
「高橋さん、おはよう」
「井口さん。おはようございます」
隣の席の井口さんと挨拶を交わす。井口さんは三人のお子さんがいるワーキングママで、私とはひと回りほど歳が離れている頼りになる先輩だ。
「さっき営業の高木さんが来て、これ預かったわよ」
「ああ、転居の書類ですね。ありがとうございます」
「まだ出してない人いる?」
「いえ、高木さんがラストです」
井口さんとやり取りしながら早速パソコンを立ち上げ、ログイン後にまずはメールをチェックする。
春の人事異動で住所が変更になり、交通費や社宅の手当てなど色々な情報変更が発生している人が多くいる。必要書類は四月頭には提出するように通達していたけどこんな状態だ。
「今のままのスケジュールで大丈夫そう?」
「大丈夫です」
井口さんとの会話もそこそこに、システムにログインして受け取った書類を元にデータを更新する。
一応ネットでも通勤区間の定期代をチェックして、申告内容に間違いがないことを確認したり、地味だけど大切な処理を進める。
午前中は給与関連の業務がメインで、途中電話で産休の問い合わせを対応したり、育休中の社員の保育園への入園状況のヒヤリングなども行う。
コンビニご飯でランチを済ませると、そのまま午後の仕事に取り掛かった。
(あ、有給申請の相談忘れてた)
この時期は業務が目まぐるしく、今日もバタバタしていてそれどころじゃなかった。だけどゴールデンウィークはすぐだし、今日中に確認しないと周りにも迷惑をかけることになる。
「井口さん、今いいですか」
「どうしたの」
「ゴールデンウィークなんですけど、ガッツリ休み入れても大丈夫ですかね」
「あれ? 希望出してなかったの」
「元々は休む気なかったんですけど、ちょっと予定が入りそうで」
「そうなのね。いいと思うわよ。高橋さん真面目だし、滅多に有給取らないから心配してたのよ。思いっきりリフレッシュしたらいいじゃない」
「休んでる間に問い合わせとかあると、ご迷惑をかけると思うんですけど」
「大丈夫よ。ゴールデンウィーク明けの方が忙しいから。気にしないでゆっくり休んで」
「ありがとうございます。じゃあ部長に相談してきますね」
井口さんが味方になってくれれば心強い。早速部長に有給申請の報告をすると、前半も連休にしてしまったらどうかと、有給を取るように勧められた。
想定より凄いことになったと思いながら、自席に戻って有給申請のシステムでの処理を済ませてしまう。
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