5 / 6
第5話
「実家に帰らせて下さい!」
私は家に入り、一通りお宅拝見して楽しんだあと、言い出しました。
ここに一週間も住めるなんて、とても楽しみなことです。庭も広く、各部屋も綺麗に整えられているし、大浴場までありました。これは、ちょっとした高級旅館です。楽しめないはずがありません、綺麗な部屋でゆっくりと過ごすことを決意しました。
しかし、樹さんに連れて行かれるまま、着いてきてたわけなので、これからここに住むと言われてもなにも持っていないです。
「安心しろ、生活に必要なものは全部揃ってる」
途中までは、案内してくれていたけども、半分過ぎ他あたりから勝手に見てこいと案内を放り出した樹さんが胸を張って答えます。
なぜ、私が確認もしていないのに全部揃っていると言えるのでしょうか?
「おまえの部屋から丸ごと持ってきたからだ」
そう言って、樹さんは一つの部屋の襖を開けました。
でん!
なんということでしょう。
この純和風の家屋の一部屋に、なんとも一般家庭の平凡で面白みのない部屋があるではありませんか!
潰れたクッションに、ベッドから起きなくてもいいようにと手が届く範囲で乱雑に置かれている小物類、床にはパジャマが脱ぎ捨てられています。この、リラックスだけを求め、外観など求めないこの部屋はまさしく、私の部屋!
「今日からここがおまえの部屋だ!」
「私の旅館ライフがああああああ!!!!」
私は悔しさと他人に部屋を見られたことによる掃除をしておけばという後悔で、床に膝をつきました。
「終わった……でも、よく親が許しましたね。今日、私がなんか変なの見えるって言ったら、『それは大変ね、ゴミ出しすれば治るわよ』でしたよ?」
「ああ、親御さんには一週間の旅行に行って貰っている。全てこちらが負担すると言ったら、すぐ休みを取っていたぞ」
ーーえ?
まあまあ落ち着け、私。これは親とは思ぬ言動だが、仕方ない。私だって、奢りの旅行だったらなにがなんでも首を縦にふるだろう。まさに私の両親らしい反応だ。当然の判断だろう。だから、私は怒りはしない。
でも、これだけは聞かなければ。
「あのー、どこに?」
「伊豆の七日間海鮮食い倒れツワー」
「なんだとおおおおおおおお」
「おいおい、どこ行くんだ」
怒りのままに伊豆へ両親どもを追いかけに走り出したら、樹さんに肩を掴まれてしまった。
「離して下さい!あいつらを!」
「怒らないんじゃなかったのか?」
「しかし!しかしですねぇ!」
「まぁ、落ち着けって、ここだってご飯は出るし、部屋はここだが寝るのがここなわけではないぞ。あの浴場だって、先代の趣味で源泉の掛け流しだ。追いかける意味があるのか?」
「それは、確かに」
樹さんの言葉でとっくに私の怒りは消えていました。むしろ、両親には私だけすまないと思えるだけの優越感があります。
しかし、まだ樹さんの話は終わっていませんでした。
「それに、おまえにはメイドがつくぞ!」
「これから一週間よろしくお願いします!」
待ってて、お嬢様ライフ!見返してやる両親!
私は家に入り、一通りお宅拝見して楽しんだあと、言い出しました。
ここに一週間も住めるなんて、とても楽しみなことです。庭も広く、各部屋も綺麗に整えられているし、大浴場までありました。これは、ちょっとした高級旅館です。楽しめないはずがありません、綺麗な部屋でゆっくりと過ごすことを決意しました。
しかし、樹さんに連れて行かれるまま、着いてきてたわけなので、これからここに住むと言われてもなにも持っていないです。
「安心しろ、生活に必要なものは全部揃ってる」
途中までは、案内してくれていたけども、半分過ぎ他あたりから勝手に見てこいと案内を放り出した樹さんが胸を張って答えます。
なぜ、私が確認もしていないのに全部揃っていると言えるのでしょうか?
「おまえの部屋から丸ごと持ってきたからだ」
そう言って、樹さんは一つの部屋の襖を開けました。
でん!
なんということでしょう。
この純和風の家屋の一部屋に、なんとも一般家庭の平凡で面白みのない部屋があるではありませんか!
潰れたクッションに、ベッドから起きなくてもいいようにと手が届く範囲で乱雑に置かれている小物類、床にはパジャマが脱ぎ捨てられています。この、リラックスだけを求め、外観など求めないこの部屋はまさしく、私の部屋!
「今日からここがおまえの部屋だ!」
「私の旅館ライフがああああああ!!!!」
私は悔しさと他人に部屋を見られたことによる掃除をしておけばという後悔で、床に膝をつきました。
「終わった……でも、よく親が許しましたね。今日、私がなんか変なの見えるって言ったら、『それは大変ね、ゴミ出しすれば治るわよ』でしたよ?」
「ああ、親御さんには一週間の旅行に行って貰っている。全てこちらが負担すると言ったら、すぐ休みを取っていたぞ」
ーーえ?
まあまあ落ち着け、私。これは親とは思ぬ言動だが、仕方ない。私だって、奢りの旅行だったらなにがなんでも首を縦にふるだろう。まさに私の両親らしい反応だ。当然の判断だろう。だから、私は怒りはしない。
でも、これだけは聞かなければ。
「あのー、どこに?」
「伊豆の七日間海鮮食い倒れツワー」
「なんだとおおおおおおおお」
「おいおい、どこ行くんだ」
怒りのままに伊豆へ両親どもを追いかけに走り出したら、樹さんに肩を掴まれてしまった。
「離して下さい!あいつらを!」
「怒らないんじゃなかったのか?」
「しかし!しかしですねぇ!」
「まぁ、落ち着けって、ここだってご飯は出るし、部屋はここだが寝るのがここなわけではないぞ。あの浴場だって、先代の趣味で源泉の掛け流しだ。追いかける意味があるのか?」
「それは、確かに」
樹さんの言葉でとっくに私の怒りは消えていました。むしろ、両親には私だけすまないと思えるだけの優越感があります。
しかし、まだ樹さんの話は終わっていませんでした。
「それに、おまえにはメイドがつくぞ!」
「これから一週間よろしくお願いします!」
待ってて、お嬢様ライフ!見返してやる両親!
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
初夜に暴言を吐いた夫は後悔し続ける──10年後の償い【完結】
星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
王命により、辺境伯ロキアのもとへ嫁いだのは、金髪翠眼の美しき公爵令嬢スフィア。
だが、初夜に彼が告げたのは、愛も権限も与えないという冷酷な宣言だった。噂に踊らされ、彼女を「穢れた花嫁」と罵ったロキア。
しかし、わずか一日でスフィアは姿を消し、教会から届いたのは婚姻無効と慰謝料請求の書状──。
王と公爵の怒りを買ったロキアは、爵位も領地も名誉も奪われ、ただの補佐官として生きることに。
そして十年後、運命のいたずらか、彼は被災地で再びスフィアと出会う。
地位も捨て、娘を抱えて生きる彼女の姿に、ロキアの胸に去来するのは、悔恨と赦しを乞う想い──。
⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。
拾ってないのに、最上位が毎日“帰る”んですがーー飼い主じゃありません!ただの受付係です!
星乃和花
恋愛
王都ギルド受付係リナは、今日も平和に働く予定だった。
……のに。
「お腹すいた」
そう言って現れたのは、最上位の英雄レオン。
強いのに生活力ゼロ、距離感ゼロ、甘え方だけは一流。
手当てすれば「危ない」と囲い込み、
看病すれば抱きしめて離さず、
ついには――
「君が、俺の帰る場所」
拾ってない。飼ってない。
ただ世話を焼いただけなのに、英雄が毎日“帰ってくる”ようになりました。
無自覚世話焼き受付嬢 × 甘えた天然英雄の
距離感バグ甘々ラブコメ、開幕!
⭐︎火木土21:20更新ー本編8話+後日談9話⭐︎
片思いの貴方に何度も告白したけど断られ続けてきた
アリス
恋愛
幼馴染で学生の頃から、ずっと好きだった人。
高校生くらいから何十回も告白した。
全て「好きなの」
「ごめん、断る」
その繰り返しだった。
だけど彼は優しいから、時々、ご飯を食べに行ったり、デートはしてくれる。
紛らわしいと思う。
彼に好きな人がいるわけではない。
まだそれなら諦めがつく。
彼はカイル=クレシア23歳
イケメンでモテる。
私はアリア=ナターシャ20歳
普通で人には可愛い方だと言われた。
そんなある日
私が20歳になった時だった。
両親が見合い話を持ってきた。
最後の告白をしようと思った。
ダメなら見合いをすると言った。
その見合い相手に溺愛される。
婚約破棄?いいですけど私巨乳ですよ?
無色
恋愛
子爵令嬢のディーカは、衆目の中で婚約破棄を告げられる。
身分差を理由に見下されながらも、彼女は淡々と受け入れようとするが、その時ドレスが破れ、隠していた自慢のそれが解き放たれてしまう。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
9時から5時まで悪役令嬢
西野和歌
恋愛
「お前は動くとロクな事をしない、だからお前は悪役令嬢なのだ」
婚約者である第二王子リカルド殿下にそう言われた私は決意した。
ならば私は願い通りに動くのをやめよう。
学園に登校した朝九時から下校の夕方五時まで
昼休憩の一時間を除いて私は椅子から動く事を一切禁止した。
さあ望むとおりにして差し上げました。あとは王子の自由です。
どうぞ自らがヒロインだと名乗る彼女たちと仲良くして下さい。
卒業パーティーもご自身でおっしゃった通りに、彼女たちから選ぶといいですよ?
なのにどうして私を部屋から出そうとするんですか?
嫌です、私は初めて自分のためだけの自由の時間を手に入れたんです。
今まで通り、全てあなたの願い通りなのに何が不満なのか私は知りません。
冷めた伯爵令嬢と逆襲された王子の話。
☆別サイトにも掲載しています。
※感想より続編リクエストがありましたので、突貫工事並みですが、留学編を追加しました。
これにて完結です。沢山の皆さまに感謝致します。