クレイジー＆クレイジー

33．フェラ＆アナル舐め

　嬉しすぎて何も言えないでいると、神崎は身体を起こし、俺のバスローブの紐を解いてきた。前を露わにされて、指が胸をすべるように触れてくる。臍をなぞっていき、ヒクリと腰が跳ねた。そのまま下腹部を辿られて、そして。

「あっ、ん……え、もしかして、……わ、うわ」

　何をされるのかと観察していると、勃起しているチンコを撫でられて、神崎の顔がそこに近付いてきた。慌てながらも動けずにいたら、ちゅっと先端にキスされたあと、パクリと咥えられる。咥えられてしまった。

「そんな、あ、あ……っ、あんん、んっ」

　生ぬるい咥内に包まれるのは、とてつもなく気持ち良かった。しかも舐めたり吸ったりと、丁寧に愛撫してくれる。尿道を舌先でくりくり抉じ開けられるように弄られると、強い快楽が湧き上がり、どんどん先走りが零れていく。

　気持ち良い、すごく気持ち良いけど、神崎にそんなところをしゃぶってもらうことへの罪悪感もあって。

「ゃ、そんな、とこ……ひ、ひうんっ」

　それとなく逃げようとしてズリズリ腰を上に移動させたら、腰に腕を回されてガッチリ固定され、チンコも口から抜けないように、さらに奥まで咥えられてしまった。濡れた口腔にすっぽり包まれたあと、音を立てて吸われる。搾られるような感覚に、ガクガクと腰が痙攣する。

「ふあ、あぁん……っ、も、やめっ……あ、んっ……」

　止めてほしいと言葉にはするけど、心のどこかではこのまま続けてほしくて、腰を揺らしながら感じ入っていた。そして神崎はそういう感情を完璧に読み取るので、当然のように離してくれるはずないし、さらに感じさせようとアナルの縁を撫でてくる。
　前だけでなく後ろまで刺激されたら、駆け巡っていく快楽はあっという間に許容量を超えてしまい。

「や、……出る、出ち、あ、あ、だめ、離れ……っ」

　このままでは神崎の咥内に射精してしまう。汚しちまう。だから彼の頭を押すのに、まったく意に介さずに舐め回してくる。ジュルルと強く吸い上げられて、チンコが大きく震える。

「あ、ぁ、あ――……ッ！」

　強烈な悦楽が、チンコから全身へと駆け抜けていき、ビクビク痙攣した。溜まっていた熱が勢いよく飛び出ていき、神崎の口腔へと射精してしまう。しかも、ゴクリと嚥下する音まで聞こえてきた。

「ぁ……う、嘘……ふぁ、……神崎が、俺のっ、飲んじま……う、うえぇっ」

　もう混乱なんてものじゃない。頭の中がぐしゃぐしゃになって、涙が零れていく。
　だって神崎が、俺のせいで汚れてしまった。俺なんかで、神崎が。

「ご、ごめ、……うぐっ……ごめ、なさ」

　罪悪感でいっぱいで、とにかく謝罪すると、神崎が視界内まで移動してきた。ひとまず綺麗な顔が汚れていなくて、ホッとする。ぐずっと鼻をすすると、苦笑された。

「弘樹さんって、俺をギャンブラーとして絶対視というか、神聖視していますよね。それは嬉しいですけど、実際はただの男ですから。なので愛しい貴方のぺニスであればいくらでもしゃぶれますし、次はこっち……弘樹さんのエッチなアナルを、舐めさせて？」
「えっ!?　……え、いや……あ、ぁん」

　ふわりと柔らかく微笑まれながら、アナルを撫でられる。指で弄られるのは好きだけど、舐められるなんて想像したこともない。でも神崎は、舐めたい……んだよな？

「その、汚いぞ……？」
「先程風呂で、中まで綺麗に洗ったじゃないですか。それと貴方を汚いと思ったことは、一度もありませんよ。むしろ恥じらいながらも感じている可愛らしい姿を、もっと見せてほしいです」
「ぁう」

　神崎が優しいのは前からわかっていたが、まさかこんなにも甘い男だったとは思わなかった。愛しい貴方とか、感じている姿をもっと見せてほしいとか、言われるだけで恥ずかしいんだが!?　顔どころか全身が熱いんだが！

　いっぱいいっぱいになってしまい返答出来無いでいると、ふふっと小さく笑われたあと、バスローブの間から背中に腕を回された。少し持ち上げられて、袖から腕を抜かれる。

　そうしてバスローブを脱いだら、身体をうつ伏せにされた。いつものように腹下にクッションを入れられ、尻を高くさせられる。

　だがいつもとは違い、ローションは垂らされず。尻肉を両手で掴まれて開かれ、アナルを晒される感覚に、羞恥が湧いてくる。でも見られるのが嬉しくもあるから、恥ずかしいけど何も言えず、次にされることを待つだけ。

「ふふ、すでにヒクヒクしていて可愛いです。ん……」
「ふぁっ、あ………ほ、ほんとに、舐め……あんんっ」

　吐息がアナルに掛かってきたあと、そのまま舌が触れてきた。生ぬるい感触に、ブルリと身体が震える。縁を舐められるだけで気持ち良い。縁に唾液を擦り込まれたあとは、中に入ろうとしているのか、優しくつつかれる。

「んん……ふ、あ……ぁんっ、ん」

　ものすごく恥ずかしくて逃げたくなるけど、神崎が舐めたいのであれば止めるわけにはいかない。それにもっと舐め回してほしいとも思ってしまうから、相反した感情に頭がグルグルする。

「ひっう……汚い、のに……んぅう」
「そんなに嫌がらないで、ただ感じていてください。その方が、俺は嬉しいです」
「う……わ、わかった。ん……あん、ん……」

　言われたとおり全身から力を抜くと、ちゅ、ちゅ、とアナルにキスをくれた。よく出来ましたと褒められているみたいで、嬉しくなる。

　力を抜いたことでアナルが開くようになったのか、中まで舌先が入ってくるのがなんとなく感じられた。もちろんあくまでも舌なので、奥まで埋まってくるわけではない。それでもクニクニと中を刺激されると気持ち良くて、喘いでしまう。

「あん、ん……神崎、ん……んぁ」
「可愛い、弘樹さん。すごく可愛い。ここも、エッチですごく可愛いです」
「ん……」

　男なのに可愛いと言われて嬉しくなるなんて、好きという感情は、とても不思議だ。