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第32話 遺跡の中
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ロイドはAIだが思考も感情もありそうだ。
突然に訪問してきた者に、国は既にないと聞かされれば誰でも驚くよな。
「ロイドは今までの同じで、ここの管理者を続ければいい。動けるボディはないんだろ?」
「ありません」
「ここにいる間は俺達が話し相手になってやるよ」
「それなら、私がロイドとお喋りしてもいいでしょうか?」
パネルの前まで歩き、ルーナが目をキラキラと輝かせる。
ロイドは容姿端麗の金髪イケメンだ。
軍装も似合っているし、口調も優しく丁寧。
ルーナが気に入るのもわかるが、相手はAIだぞ。
人口知能を知らない彼女はそのことを理解しているのだろうか?
「私もお話ししたいです」
「それじゃあ、私も」
「わかった、わかった、俺との話しが終ったら、幾らでもロイドの相手をしてやってくれ」
ルーナとルディも彼と話したいようだ。
イケメンは世界線を超えて、異世界でもモテるらしい。
するとベルフィがロイドへ声をかける。
「少しの間、ここに滞在するつもりなんだ。ゆっくり休める部屋はあるかな?」
「はい、あります。通路を開けますのでお待ちください」
ロイドは頷き、指でパネルを操作する。
たぶんCGだけど、よくできてるよな。
すると広間の横の壁に扉が現れ、音もなくスーッと開いた。
「格納庫には、整備班が駐在する小部屋があります。ご自由にお使いください。階段を下りていくと大浴場も完備されていますので、そちらもよろしかったらどうぞ」
「風呂? 湯舟のお湯は大丈夫なのか?」
「湯は格納庫からパイプを地下に伸ばし、源泉から汲みあげて常に循環させています」
それって、まさか温泉のことだよな!
異世界に転生してから三年。
ベルトラン王国では風呂は、貴族が使う贅沢品とされている。
街の高級宿には風呂が設置されているが、安宿や住人達の家に風呂はない。
生れ変ってからは、宿の個室の中で一人、裸になって布で体を拭き、何度も風呂を夢見てきた!
俺は興奮して通路に向かって走ろうとすると、エリスに手を掴まれた。
「待ってください。ここで休むのならアレッサ達を呼んだほうがいいです」
「んだんだ。俺もそう思うだ」
ダントンも同じ意見のようだ。
地上で待っている三人だけ、休めないのは可哀そうだな。
それに後で、アレッサが拗ねるに決まってる。
「ロイド、地上に下りる通路はないのか?」
「ございます。八百年間、使用しておりませんが。今、エレベータの扉を開きます」
次の瞬間に通路とは逆の横壁が動き、扉が現れて両側へと開く。
走っていって俺がエレベータ乗ると、扉が閉まり「ウィーン」と小さな駆動音が聞こえる。
そして動きだしたかと感じた瞬間に、停止した。
そして両側に扉が開くと、ブレイズがアレッサに投げ飛ばされる場面だった。
地面にはライルが倒れている。
「あれ? どうしてノアが崖から出てくるの?」
「それより何をして遊んでたんだ?」
「暇だったから、二人に稽古をつけてあげてたのよ」
アレッサは楽しそうに満面に笑む。
ブレイズ達、問答無用で、彼女に付き合わされてたんだろうな。
「円盤の上に広間があったんだ。今日はそこで休むから一緒に来てくれ」
「はーい!」
アレッサは元気よく答えると、グタッとしているブレイズとライルを両肩に担ぎ、巨大メイスを手に持って、エレベータへ乗り込んできた。
三人が中に入ると、扉が自動で閉まり、エレベータが上昇する。
先ほどもそうだが、ロイドが操作しているようだ。
扉が開くと、アレッサがブレイズとライル、二人の体を床に下し、ルディの元へと走って行く。
「ルディ!」
「はいはい。苦しいから抱きしめないでね」
二人はハイタッチを交わして実に楽しそうだ。
テットは慌てて倒れているブレンズ達の元へ走っていく。
ルーナとシャナは胸の前で両手を合わせ、ロイドに夢中だ。
「俺達は部屋に行こう! 『獅子の咆哮』もキチンと休めよ!」
俺は片手を上げ、『不死の翼』の仲間と一緒に通路に向かう。
予想以上に廊下は長く、奥まで進んでいくと、沢山の扉が並んでいた。
目的の個室のようだ。
扉を開けて室内に入ろうとすると、アレッサに声をかけられた。
「ノア、休憩した後にね」
「了解」
室内に入ると十畳ぐらいの広さで、セミダブルのベッドが設置されていた。
壁に棚が埋め込まれていて、引き出しを開けてみると、様々な衣服が密封状態で置かれている。
他の段の引き出しには、鞄や革袋なども入っていた。
捜せば色々な物がありそうだ。
横の扉を開けると小さなダイニングがあり、その奥には、じょうご型のトイレもあった。
俺は部屋に戻り、武装を解いて、引き出しの中の衣服に着替える。
前世の日本のジャージに似た素材の運動着で動きやすい。
「ふー、今日も色々なことがあったな」
ゴロンとベッドに横になっていると、ロイドの音声が聞こえてきた。
「個室はいかがでしょうか?」
「快適だが、どこかから見ているのか?」
「室内の映像は確認していません。しかし、健康状態の確認のため、各センサーが起動しています。何かご用がありましたら、発声していただければ、お応えいたします」
「わかった。ありがとう」
俺が礼を言うと、室内が静かになった。
温泉に行こうか?
そういえばアレッサに呼ばれていたな。
できればゆっくりと湯舟に浸かりたいから、先に彼女の用件を済ませておこう。
俺はゆっくりとベッドから立ち上がり、扉を開て通路に出る。
「どこに行くんですか?」
突然声をかけられ、顔を横に向けると、エリスが大きな鞄を持って立っていた。
彼女も運動着に着替えている。
「ちょっとアレッサに呼ばれていてね。それより何かあったの?」
「いいえ……個室にダイニングがあったので料理をしようと……それで食材があれば分けてほしくて……お願いできますか」
「もちろんだよ。ちょっと待ってて」
俺は上着のポケットからスマホを取り出し、肉、野菜、調味料、ソースなどを召喚する。
エリスはそれらの食材を鞄に詰め込み、ジーっと俺を見る。
「ありがとうございます……個室に戻りますね。料理ができたらお呼びします」
「部屋の中でロイドを呼ぶと、各部屋に伝えてくれると思うよ。楽しみに待ってる」
「……では、ごゆっくりと」
クルリと体を反転させ、エリスはスタスタと通路を去っていった。
妙な間があったような?
それに少し不機嫌だったような気がするけど?
首を捻りながら、彼女の後ろ姿を目で追う。
それからアレッサの部屋の前まで歩き、扉をノックして室内へと入った。
するとベッドに腰かけたアレッサがニッコリと微笑む。
「来てくれたのね。遅くなるようなら私からノアの部屋に行こうと思っていたわ」
彼女の口調が変っている。
これは真剣に話を聞いたほうが良さそうだな。
突然に訪問してきた者に、国は既にないと聞かされれば誰でも驚くよな。
「ロイドは今までの同じで、ここの管理者を続ければいい。動けるボディはないんだろ?」
「ありません」
「ここにいる間は俺達が話し相手になってやるよ」
「それなら、私がロイドとお喋りしてもいいでしょうか?」
パネルの前まで歩き、ルーナが目をキラキラと輝かせる。
ロイドは容姿端麗の金髪イケメンだ。
軍装も似合っているし、口調も優しく丁寧。
ルーナが気に入るのもわかるが、相手はAIだぞ。
人口知能を知らない彼女はそのことを理解しているのだろうか?
「私もお話ししたいです」
「それじゃあ、私も」
「わかった、わかった、俺との話しが終ったら、幾らでもロイドの相手をしてやってくれ」
ルーナとルディも彼と話したいようだ。
イケメンは世界線を超えて、異世界でもモテるらしい。
するとベルフィがロイドへ声をかける。
「少しの間、ここに滞在するつもりなんだ。ゆっくり休める部屋はあるかな?」
「はい、あります。通路を開けますのでお待ちください」
ロイドは頷き、指でパネルを操作する。
たぶんCGだけど、よくできてるよな。
すると広間の横の壁に扉が現れ、音もなくスーッと開いた。
「格納庫には、整備班が駐在する小部屋があります。ご自由にお使いください。階段を下りていくと大浴場も完備されていますので、そちらもよろしかったらどうぞ」
「風呂? 湯舟のお湯は大丈夫なのか?」
「湯は格納庫からパイプを地下に伸ばし、源泉から汲みあげて常に循環させています」
それって、まさか温泉のことだよな!
異世界に転生してから三年。
ベルトラン王国では風呂は、貴族が使う贅沢品とされている。
街の高級宿には風呂が設置されているが、安宿や住人達の家に風呂はない。
生れ変ってからは、宿の個室の中で一人、裸になって布で体を拭き、何度も風呂を夢見てきた!
俺は興奮して通路に向かって走ろうとすると、エリスに手を掴まれた。
「待ってください。ここで休むのならアレッサ達を呼んだほうがいいです」
「んだんだ。俺もそう思うだ」
ダントンも同じ意見のようだ。
地上で待っている三人だけ、休めないのは可哀そうだな。
それに後で、アレッサが拗ねるに決まってる。
「ロイド、地上に下りる通路はないのか?」
「ございます。八百年間、使用しておりませんが。今、エレベータの扉を開きます」
次の瞬間に通路とは逆の横壁が動き、扉が現れて両側へと開く。
走っていって俺がエレベータ乗ると、扉が閉まり「ウィーン」と小さな駆動音が聞こえる。
そして動きだしたかと感じた瞬間に、停止した。
そして両側に扉が開くと、ブレイズがアレッサに投げ飛ばされる場面だった。
地面にはライルが倒れている。
「あれ? どうしてノアが崖から出てくるの?」
「それより何をして遊んでたんだ?」
「暇だったから、二人に稽古をつけてあげてたのよ」
アレッサは楽しそうに満面に笑む。
ブレイズ達、問答無用で、彼女に付き合わされてたんだろうな。
「円盤の上に広間があったんだ。今日はそこで休むから一緒に来てくれ」
「はーい!」
アレッサは元気よく答えると、グタッとしているブレイズとライルを両肩に担ぎ、巨大メイスを手に持って、エレベータへ乗り込んできた。
三人が中に入ると、扉が自動で閉まり、エレベータが上昇する。
先ほどもそうだが、ロイドが操作しているようだ。
扉が開くと、アレッサがブレイズとライル、二人の体を床に下し、ルディの元へと走って行く。
「ルディ!」
「はいはい。苦しいから抱きしめないでね」
二人はハイタッチを交わして実に楽しそうだ。
テットは慌てて倒れているブレンズ達の元へ走っていく。
ルーナとシャナは胸の前で両手を合わせ、ロイドに夢中だ。
「俺達は部屋に行こう! 『獅子の咆哮』もキチンと休めよ!」
俺は片手を上げ、『不死の翼』の仲間と一緒に通路に向かう。
予想以上に廊下は長く、奥まで進んでいくと、沢山の扉が並んでいた。
目的の個室のようだ。
扉を開けて室内に入ろうとすると、アレッサに声をかけられた。
「ノア、休憩した後にね」
「了解」
室内に入ると十畳ぐらいの広さで、セミダブルのベッドが設置されていた。
壁に棚が埋め込まれていて、引き出しを開けてみると、様々な衣服が密封状態で置かれている。
他の段の引き出しには、鞄や革袋なども入っていた。
捜せば色々な物がありそうだ。
横の扉を開けると小さなダイニングがあり、その奥には、じょうご型のトイレもあった。
俺は部屋に戻り、武装を解いて、引き出しの中の衣服に着替える。
前世の日本のジャージに似た素材の運動着で動きやすい。
「ふー、今日も色々なことがあったな」
ゴロンとベッドに横になっていると、ロイドの音声が聞こえてきた。
「個室はいかがでしょうか?」
「快適だが、どこかから見ているのか?」
「室内の映像は確認していません。しかし、健康状態の確認のため、各センサーが起動しています。何かご用がありましたら、発声していただければ、お応えいたします」
「わかった。ありがとう」
俺が礼を言うと、室内が静かになった。
温泉に行こうか?
そういえばアレッサに呼ばれていたな。
できればゆっくりと湯舟に浸かりたいから、先に彼女の用件を済ませておこう。
俺はゆっくりとベッドから立ち上がり、扉を開て通路に出る。
「どこに行くんですか?」
突然声をかけられ、顔を横に向けると、エリスが大きな鞄を持って立っていた。
彼女も運動着に着替えている。
「ちょっとアレッサに呼ばれていてね。それより何かあったの?」
「いいえ……個室にダイニングがあったので料理をしようと……それで食材があれば分けてほしくて……お願いできますか」
「もちろんだよ。ちょっと待ってて」
俺は上着のポケットからスマホを取り出し、肉、野菜、調味料、ソースなどを召喚する。
エリスはそれらの食材を鞄に詰め込み、ジーっと俺を見る。
「ありがとうございます……個室に戻りますね。料理ができたらお呼びします」
「部屋の中でロイドを呼ぶと、各部屋に伝えてくれると思うよ。楽しみに待ってる」
「……では、ごゆっくりと」
クルリと体を反転させ、エリスはスタスタと通路を去っていった。
妙な間があったような?
それに少し不機嫌だったような気がするけど?
首を捻りながら、彼女の後ろ姿を目で追う。
それからアレッサの部屋の前まで歩き、扉をノックして室内へと入った。
するとベッドに腰かけたアレッサがニッコリと微笑む。
「来てくれたのね。遅くなるようなら私からノアの部屋に行こうと思っていたわ」
彼女の口調が変っている。
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