色の無いアイツを俺が変えた

兎月星葉

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夏休み

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「ごめんな」
「はぁ!!い、良いよ。それよりも来未ちゃん元気なさそうだよ。顔色もほんの少し悪く見えるし」
「ちょっとな。そうだ!暁。まだ、教室空いてるか?」
「うん!空いてるよ。まだ、やる事あるから。でも、ほとんどの人は帰ったよ」
「そうか。なぁ、来未歩けるか?」
「うん」
「暁、自動販売機でスポーツドリンク買って来てくれないか?」
「良いよ!その間、教室に行っとくね」
「頼んだ。ほら、捕まれ」
「ありがとう」

    俺が手を差し伸べると素直に捕まってくれた。こんな時に遠慮されたら何考えてるか分からないからな。まぁ、恥ずかしいと思うのは、お互い様だ。

「2人とも帰るの?」
「あぁ」
「バイバイ」
「バイバイ……」

   俺は、ひたすら教室に向かった。劇のメンバーに挨拶をしないで。

   挨拶なんて来未の状態を考えたら必要ない。なのに……

「おい!無理するな。無視すれば良いじゃねぇかよ。辛い時まで笑って言う必要あったか?」
「あるよ、挨拶だから。それに、私は、明るくなくちゃ普段通りに……」
「そう言うものか?俺には、分からない」
「いずれ分かるよ」
「もう、話すな」

廊下には、誰も居ない。2人の歩く音だけが反響して響いていくだけ。

   頑張り過ぎなんだよ……
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