VRMMOでスナイパーやってます

nanaさん

文字の大きさ
13 / 51

幸せ

しおりを挟む
ーーーーーーーーーーーーーーー


「ん...」

目が覚める

周りを見る

懐かしの家

かつて私が暮らしてた家の...天井だ

まだ寝起きだからか思考が緩い

「己龍 おはよう」

「よく眠れた?」

「ママ..お姉ちゃん...?」

朝から2人が一緒に居てくれたのに気づいて自然と笑顔になる

「うっ」

「...守りたいこの笑顔」

どうしたんだろう?

まぁいいや

隣に居たママに抱きつく

「ん...」

「あら..己龍は甘えん坊さんね」

「母さんだけズルい...」

ママの匂いは落ち着く

このまままた眠れそう

「こら、己龍 また寝ちゃダメよ 私は朝ごはんを作ってくるから麗華に甘えてなさい」

「はぁい..」

「くっ...今度カメラでも買おうかしら...」

そのまま身体を動かしてベッドに座ってたお姉ちゃんの膝に顔を埋める

「ん...」

「己龍、ちょっと移動させるわよ」

そうしてるとお姉ちゃんが私の身体を持って膝に座らせ 後ろから抱きついてくる

「すぅ...」

「?」

お姉ちゃんが私の髪を嗅いでる

臭くないかな...昨日 お風呂に入れなかったし

「...癖になっちゃうかも」

「どうしたの?」

「な、なんでもないわ」

「..そっか」

お姉ちゃんの温もりを感じつつ

私を抱きしめる為に回してくれた手に私の手を添える

「..あったかい」

「そう?ま、今は冬が近いからね」 

「ん....もっとこうしてたい」

「勿論 私ももっとしたいわ」

『2人ともー!!ご飯出来たわよー!』

ママの呼ぶ声が聞こえたので立とうとするとお姉ちゃんが私を抱きしめたまま立ち上がる

「わっ」

「はーい!今行くー!」

「重くない?」

「むしろ軽くて困惑してるわ」

「そう?」

その後 私はお姉ちゃんにぬいぐるみのように抱き締められてリビングに連れてかれ朝ごはんを食べ始めた

朝ご飯は ごはんに味噌汁 シャケに卵焼き

「「「いただきます」」」

まず最初に卵焼きを食べてみると

「..美味しい」

「それは良かっ...己龍!?」

思わず涙が流れ始める

久しぶりに食べたママのご飯は本当に美味しかった

今まで仕事の影響で色んなものを食べたけどこれに勝るものは無かった

どんな貴重なお肉だろうと

最高級のレストランの料理よりも美味しい

「久しぶりに食べた..ママの味が...美味しくて...」

「...これからは毎日食べさせてあげるわ」

「本当...いいの..?」

「勿論 それが私...母としての勤めだから」

「嬉しい..」

お姉ちゃんが私の背中を優しくポンポンと叩いて落ち着かせてくれる

涙を拭って鼻水をチーンとティッシュを使って出した後 ご飯を再開した



久しぶりのママのご飯と家族の暖かい雰囲気に包まれた食卓はとても暖かった






その後はお風呂に入ろうとしたが3人で入るのもありだと思い近くの銭湯に行くことにした

「ねぇねぇママ」

「ん?どうしたの 己龍」

「銭湯に行くなら有栖と後輩の子を誘っても良いかな」

「...久しぶりに家族で入りたかったのだけど己龍がそうしたいなら良いわよ」

「家族!...じゃあ2人には悪いけど3人で行こ!」

「分かったわ 近くだし歩いていきましょうか」

2人が着替えを用意してるのを見て気づいた

「私...着替え持ってきてない...」

「じゃあ私のおさがりをあげるわ」

お姉ちゃんから渡された服は私には少しブカブカだ

「ありがとう お姉ちゃん!」

「眩しっ...」

「どうしたの?」

「な、なんでもないわ ほら行くわよ」

そう言われお姉ちゃんは慌てて外に出ていった

なにかしちゃったかな?






そうして家を出て銭湯に向かう私達3人

せっかくだから1つお願いをしてみた

「ママ、お姉ちゃん」

「ん?」

「どうしたの?」

「手、繋ご!」

「ふふ、良いわよ」

「良いよ はいどうぞ」

2人と手を繋ぐ

とても暖かい

「ふへへ...」

パシャッ!

シャッター音が聞こえたのでそっちを見てみると

「お姉ちゃん?」

「あ、ごめん とても良い笑顔してたから」

「写真...いっぱい思い出残す...もっと撮っていいよ!」

「ふふ、己龍が元気で安心したわ」

「ならもっと撮っちゃうぞ~!」

「いぇーい!」

朝から私達家族はとても明るかった






そうして3人での銭湯も入り終え家に戻ってきた

「一度家に帰らなきゃ」

「そういえば己龍は一人暮らしだもんね」

「...引越しする」

「え?」

「あの家を別荘って事にしてこっちに住む いい?」

「あ、も、勿論!で、でも色々 荷物とかあるんじゃない?」

「そこは伝手でどうにかする 荷物もそんな無い」

「..そっか なら何時くらいになりそう?」

「明後日になる」

「明後日!?」

「まぁ、そんなに早いのね なら私も準備しなきゃ」

「そ、そうね..それじゃあ明後日 待ってるわ」

「うん!じゃあ2人とも またねー!」

私は購入したバイクに乗り 帰った





家に戻った私は久しぶりにたいちょーに電話する

『ん?どうした おめーさんが自分から電話なんてよ』

「たいちょー 私 引越ししたい」

『お、おう..どこに引っ越す予定なんだ?』

「ママとお姉ちゃんのいる家」

『ゲホゲホッ!?』

たいちょーがめっちゃ咳き込んでる

「大丈夫?」

『あ、ああ...マジか 大丈夫なんか?』

「大丈夫 私はもう幸せになってみんなと思い出を作っても良いって2人が教えてくれたから」

『...分かった 応援するぜ俺は』

「それでお願いしたいことがあるの」

『お、おう...』

「引越しに少し大きな荷物あるから手伝って欲しいの 」

『...』

「だめ...かな?」

『やって野郎じゃねぇかよォ!!』

「ありがと!!たいちょー!!」

『おうよ!!んでいつやればいい!!?』

「明後日にお願いできる?」

『ああ!!任せとけ!!!』

「ありがと!!たいちょー!!またいつかご飯一緒に食べいこうね!」

『おう!!』

「それじゃあまた明後日ー!」

そうして私は電話を切った






たいちょーside



「...聞いたかおめぇら」

「勿論」

「ああ」

「ええ」

「...残りの任務を今日と明日で終わらせるぞ!!!全力で!!!」

「「「うおおおおおおおおお!!!!!!」」」

特殊部隊RAVEN  その実態は冷酷に任務を終える仕事人とかではなく

娘のような存在の為ならなんでもやるただの親バカ集団であった...




ーーーーーーーーーーーーーー
しおりを挟む
感想 5

あなたにおすすめの小説

義姉妹百合恋愛

沢谷 暖日
青春
姫川瑞樹はある日、母親を交通事故でなくした。 「再婚するから」 そう言った父親が1ヶ月後連れてきたのは、新しい母親と、美人で可愛らしい義理の妹、楓だった。 次の日から、唐突に楓が急に積極的になる。 それもそのはず、楓にとっての瑞樹は幼稚園の頃の初恋相手だったのだ。 ※他サイトにも掲載しております

処刑された王女、時間を巻き戻して復讐を誓う

yukataka
ファンタジー
断頭台で首を刎ねられた王女セリーヌは、女神の加護により処刑の一年前へと時間を巻き戻された。信じていた者たちに裏切られ、民衆に石を投げられた記憶を胸に、彼女は証拠を集め、法を武器に、陰謀の網を逆手に取る。復讐か、赦しか——その選択が、リオネール王国の未来を決める。 これは、王弟の陰謀で処刑された王女が、一年前へと時間を巻き戻され、証拠と同盟と知略で玉座と尊厳を奪還する復讐と再生の物語です。彼女は二度と誰も失わないために、正義を手続きとして示し、赦すか裁くかの決断を自らの手で下します。舞台は剣と魔法の王国リオネール。法と証拠、裁判と契約が逆転の核となり、感情と理性の葛藤を経て、王女は新たな国の夜明けへと歩を進めます。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

日本新世紀ー日本の変革から星間連合の中の地球へー

黄昏人
SF
現在の日本、ある地方大学の大学院生のPCが化けた! あらゆる質問に出してくるとんでもなくスマートで完璧な答え。この化けたPC“マドンナ”を使って、彼、誠司は核融合発電、超バッテリーとモーターによるあらゆるエンジンの電動化への変換、重力エンジン・レールガンの開発・実用化などを通じて日本の経済・政治状況及び国際的な立場を変革していく。 さらに、こうしたさまざまな変革を通じて、日本が主導する地球防衛軍は、巨大な星間帝国の侵略を跳ね返すことに成功する。その結果、地球人類はその星間帝国の圧政にあえいでいた多数の歴史ある星間国家の指導的立場になっていくことになる。 この中で、自らの進化の必要性を悟った人類は、地球連邦を成立させ、知能の向上、他星系への植民を含む地球人類全体の経済の底上げと格差の是正を進める。 さらには、マドンナと誠司を擁する地球連邦は、銀河全体の生物に迫る危機の解明、撃退法の構築、撃退を主導し、銀河のなかに確固たる地位を築いていくことになる。

とある男の包〇治療体験記

moz34
エッセイ・ノンフィクション
手術の体験記

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

病弱少年が怪我した小鳥を偶然テイムして、冒険者ギルドの採取系クエストをやらせていたら、知らないうちにLV99になってました。

もう書かないって言ったよね?
ファンタジー
 ベッドで寝たきりだった少年が、ある日、家の外で怪我している青い小鳥『ピーちゃん』を助けたことから二人の大冒険の日々が始まった。

もし石田三成が島津義弘の意見に耳を傾けていたら

俣彦
キャラ文芸
慶長5年9月14日。 赤坂に到着した徳川家康を狙うべく夜襲を提案する宇喜多秀家と島津義弘。 史実では、これを退けた石田三成でありましたが……。 もしここで彼らの意見に耳を傾けていたら……。

処理中です...