VRMMOでスナイパーやってます

nanaさん

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ある【剣聖】の配信3

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「やぁ、皆 こんにちは 今日は黒夢の森のボスを倒す配信だよ」

『待ってた』
『前回は神回だった』
『負けイベだったなあれ...』
『結局ボスってどんなやつ?アナウンス聞いた感じトレントっぽいけど』

「多分トレントで間違いないよ ファンタジーで定番な名前だったからね ネームドなのを除けば..ね」

「前回は凄まじかったわ...」

「あのような寒気 お化け屋敷以来です」

「凄かったね~」

『相変わらずのハーレムパーティ』
『ティティさん意外とビビり?』
『スージー 相変わらずマイペースだなぁ..流石あの時唯一動じなかった人ではある』

「それじゃあ早速 黒夢の森に向かおうか」






「おや...あれは...」

『見た事ある姿』
『イベントの予感』
『もしかして負けイベなだけでフラグ立ってた?』
『またレイドボスとの戦闘は勘弁だよ?』

「どうする?」

「僕としては声をかけてみたいな 彼女がどんな人か知れる機会にもなりそうだし」

「そうですね 前回のお詫びも兼ねて何かしたい所存ですが...」

「それじゃあ行ってみよ~」

「あ、ちょっとスージー待ちなさい!」





「あの...」

早速 ミラが話しかけみたいだけど...

「む..」

『警戒してて草』
『可愛い』

どうやらちょっと警戒されてしまったらしい



「...なんの用?」

「君がこの森に入ろうとしてたのを見たから...出来れば一緒に同行できないかな って」

出来るだけ物腰柔らかく話しかける

「...あなた達は強いよ?」

「...前回のお詫びも兼ねてるんだ」

『強者から強い認定されるの好き』
『尚相手は少女な模様』

「あれは私も悪かったからお互い様」

「そうか...」

『落ち込んでて草』
『純情じゃなぁ...』
『向こうも若干バツが悪そうな顔してて可愛い』


「じゃあ行く?」

「! 良いのかい?」

「うん、行きたそうだし」

『言い方が子供の言うことを聞いてあげてるお姉さん』
『少女系お姉さん概念...?』
『俺らの扉が開かれていく...』

「良かった...それじゃあ自己紹介といこうか 僕の名はセイン 他の人からは【剣聖】と呼ばれてるね  光魔法と長剣を使っていて前衛をこなせるよ よろしく」

【剣聖】...セインがそう自己紹介した後にパーティーメンバーと思われる女性が3人出てくる

『ハーレム野郎』
『無自覚イケメン』
『天才剣術一般人』

「私の名前はミラ 魔法使いよ 四属性の魔法を使うわ 役割としては後衛ね よろしくね」

『ツンデレ』
『ヘタレ片想い』
『魔法は天才』


「私の名はティティ 大盾とメイスを扱います   一応聖魔法も習得しています 役割はタンク よろしくお願いします」

『真面目ちゃん』
『委員長』
『高耐久系眼鏡』

「私の名前は~スージーだよ~ 弓矢と短剣 を使ってて~役割は索敵や罠解除だよ~」

『マイペース』
『めちゃくちゃ肝座ってる姐さん』
『おっとり系美人』


「私の名は...」

『名乗るの悩んでる?』
『何か事情がありそう...』



「..クロエ・ノワール」

「クロエちゃんね 良い名前ね~」

「ノワール?どこかで聞いた気が...」

「どうしたの?ティティ」

「..いや、なんでもない」

『ノワール?確か帝国の貴族にそんな名前の貴族が居たような...』
『没落してたはずだぞ』
『没落令嬢...があんな実力持ってる訳無いもんなぁ...』
『意外と伏線だったりして...』

「ん、じゃあ行こう」

「そうだね それじゃあ行こうか」



『こ れ は 酷 い 』
『大量虐殺されてらぁ...』
『あんな苦戦してたのがこんな簡単に...』
『あの鳥カスをどうしてノールックで掴めるんですか!?』
『しれっと魔法同時発動してない!?』
『てか詠唱してなくないか!?無詠唱!?』
『これが無双ゲーかぁ...』
『まものさんたちかわいそう...』
『ついに情緒を破壊されたやつ現れ始めたぞ』

「これはすごい...」

「...そりゃ1人で討伐出来るよねって話で...」

「経験値がこちらに入ってきてるのが申し訳なく思います...」

「クロエちゃんすごいね~」

『お助けキャラ的な扱いなんだろうが..強すぎない?』
『状態異常に一切掛かってない気がするんですがそれは』
『ステータス一度見せてもらいたい...』

「さっき確かに確認は取られたけど...」

『敵、殲滅していい?』

『前回のお詫びも含めて倒したいなら良いよ』

『了承は得た あとは殺るだけ』

「まさかここまでなんてね...」

『殲滅と聞いて大袈裟だろと思ったらそうじゃなかった...』
『なんか飲んでない?』
『MPポーション辺りかな 流石に魔力は切れるみたい』
『それでも俺らの10倍くらいは使ってるんだよなぁ...』




そうして彼女の無双が終わると 森はあの時のように静かになっていた

彼女は1人で殲滅をしてからユニークボスに1人で挑んだと考えるとその強さが伺えるだろう

「ん...終わった」

魔物の返り血が彼女にかかっていた

だが彼女本人は一切傷を負ってない

『返り血すごぉ...』
『尚本人は無傷な模様』
『無表情な辺り慣れてるっぽい...?』
『ふつくしい...』

「...とりあえず返り血落とそうか」

「ん 【浄化】」

「光魔法は使っていたみたいだけどそこまでの熟練度なのね...私もまだまだだわ...」

「レベルが違う...」

『えぇ...』
『それ現状 天使ちゃんがようやく使えるようになったやつなんですが...』
『きれいきれい...』
『情緒が破壊されとる...』

「魔法 好き?」

「私?」

「うん」

『凄い嫌な予感』
『何かやらかしそう』
『待て!早まるな!!』

「魔法は...好きな方ね」

「なら次の..強い敵を任せてくれるならとても良いものを見せてあげる」

「良いもの?」

「うん」

『絶対ヤバイ』
『だが見たい!!』
『嫌な予感がするなぁ...』
『でも見たい!!』

「どうする?」

「私は構いませんよ 」

「私も同意見~」

「僕も同じさ」

「ならお願いするわ」







「ん...」

『黒夢の森の主 エルダートレントとの戦闘が始まります』

「デカい...」

「これ程まで大きいとは...」

「これをあの子は1人で...」

「尚更前回が申し訳なくなるね...」

『わぁ...』
『おっきぃ...』
『これ一人でやったってマ?』
『デカすぎんだろ....』

「皆はそこで防御に徹してて..」

「えっ..いや早っ!?」

彼女は僕達の返事を聞かずに突っ込んだ

その瞬間 彼女を狙って地面から突き出してくる根を身体を捻って避けた

それに続き彼女を貫こうとする枝を彼女はジャンプで避け その上を駆けていく

『あれ避けれるのヤバすぎ』
『身体能力凄...』
『これが住民の実力者では普通なんだろうな...』

彼女は右から来る弦を身体を後ろに反らして避け そこから起き上がる勢いを利用したのか前方倒立回転をして左から来る枝を避け 走り続ける

「あれが...実力者の果ての一部...」

『アクロバティック過ぎる』
『疾走感あるbgm付けたい』
『配信は出来るが動画は撮れないんだよな...』

するとエルダートレントが彼女が駆けている弦を大きく揺らしてきたのでそれに合わせて大ジャンプした

『まずくない?』
『ありゃ狙われるぞ?』
『何か考えがあるんだろう』

すると空中に飛んだ彼女を狙おうと複数本の弦が彼女を貫かんと彼女に迫る

彼女はそれを避けその弦に垂直ではあるが足をつけて駆ける

『うそぉ!?』
『垂直なんですがそれは』
『壁走りだぁ...』
『アイエー!?ニンジャナンデェ!??』

その途中でも容赦なく彼女に向けて枝や弦 魔法は飛んでくる

彼女は防御に徹していてと言ったがエルダートレントのヘイトが完全にあっちに向いてるため 流れ弾をたまに受け流したり防ぐくらいしかこちらの仕事は無い

彼女は飛んでくる魔法や枝をさっきのように右 左に避け 軍刀を抜き エルダートレントに向けて

「シッ!!!」

上から垂直に一閃 二閃とエルダートレントの目を切り裂いた

『うわぁ....』
『めっちゃ痛そう』
『ちゃんと木でも痛覚はあるんだな...』

するとエルダートレントは混乱して暴れ始めたので彼女は距離を取りこちらに着地してきた

大丈夫だとは思うが念の為声をかける

「大丈夫かい!?」

「問題無い それと今から見せる 巻き込まれないように注意して」

「巻き込まれないように...?」

『もしや範囲攻撃?』
『ヤバそう』
『ワクワク』

彼女の後ろに巨大な魔法陣が展開される

初めて見る規模だ...

『うっそだろお前』
『マジかよ』
『ぜってぇーやべぇやつ』
『綺麗...』

「っ!?」

「何この巨大な魔法陣...」

「初めて見ましたよこの規模は...」

「クロエちゃんすごい~!」

『姐さん呑気すぎでは...』
『他が戦慄してる中でこれは強い』
『呑気というか肝が据わってるというか...』

巨大な魔法陣の中にそれよりサイズが小さくなった魔法陣が展開された

彼女は一体何をするつもりなんだ...?

「これでいいかな...よく見てて」

「更に魔法陣が...?」

「皆 万が一のことがある防御体制を取っておくんだ」

彼女の放つ魔法による衝撃で吹き飛ばされてはとんでもないからね...

「了解です 」

「はーい」

「分かったわ」

『ワクワク』
『ドキドキ』
『ウィザー「楽しみね...』
『プレイヤー魔法使いの大御所来たな』
『そりゃ来るわな..』

「...来て」


私がそう呟いたと同時に魔法陣が光り輝き双竜の首が召喚されます

「竜だと...!?」

「召喚魔法...!?」

「嘘...」

「すご~い!」

『ドラゴン!?』
『首だけだがどうやって...』
『ウィザー「やはり召喚魔法は実際していたか...」』
『一部プレイヤーが発狂するぞこれ』

『『GYAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!!』』

召喚された双竜は咆哮をあげた

それはとても力強く一瞬だが恐怖に覆われた

この世界における王者の竜種 それを召喚出来る彼女は一体何者なんだ...

「放て 【竜の吐息ドラゴンブレス

彼女がそう呟いた瞬間

世界から音が消え 世界が白く染まり切る

それは数秒間の事であり その直後に

ズガァァァァァァァン!!!!

と轟音を立てて全てを壊す 破壊の音が聞こえる

世界が元の世界に戻ると...そこにエルダートレントの姿は無く 光の通った跡は何も残っていなかった

「どう?」

「...」

何だこの破壊力は...普通なら詠唱が必要とミラなら言うだろう

少し時間が必要とはいえ これはあまりにも強力過ぎる

「ミラ?」

「こ、これは...一体どう言う...魔法...なの..」

「これは..竜を首だけ召喚して 破壊光線を撃ってもらう 単純な魔法...らしい」

らしい?まるで誰かから教えてもらったみたいな...

「一体どうやったらそんな魔法を...」

「これは凄いね...詠唱も無しにこんな魔法を...」

「クロエちゃんすごいねぇ...」

『黒夢の森の主 エルダートレントを討伐しました 報酬を付与します』

「宝箱...要らないからあげる」

「えっ!?それは悪いよ...」

「でも私は要らない」

「でも君が1人で倒したし...」

「...」

じーっとセインを見つめる

「ぐっ..で、でもさ...」

「...」

「うぅ..だけど...」

「...」

「わ、分かったよ!!有難く受け取るね!」

「ん」

「負けたね」

「負けましたね」

「負けちゃった~」

『無言の圧力』
『可愛い』
『じとーって見てるの可愛い』
『とてもこの惨事を引き起こしたとは思えない』









「私はこの先に行く 皆は?」

「僕達は...まだ早そうだから行かないことにするよ それに..君にボスを全任せして行くなんてゲーマーの血が許さないからね」

「ゲーマーの...血? セインは...何か有名な貴族?」

『この世界の住民には分からない単語もあるんだったな』
『なんか貴族と勘違いされてて草』
『貴族になれたりすんのかな...』


「ああ、そういう事じゃなくて...まぁ...譲れない事がある ってことだよ」

「...そう なら頑張って」

『なんか勘違いされてない?』
『何か譲れない意思があると概ね思われたんだろうなぁ...』
『住民とプレイヤーの認識の差が...』

「勿論さ ありがとう 僕達に果ての一部を見せてくれて」

『俺らも強くなればあんなふうに...』
『実現出来ない夢定期』
『元々のフィジカルなきゃ無理だぞ☆』
『嘘だドンドコドーン!!』

「果て?よく分からないけど 良かった」

そうして僕達は彼女と別れ リポップした魔物を狩りながらボスのリポップを待った



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