超越ミミックの人類調教計画!~迷宮で宝を得るために異世界を変革させます~

二足のわらじ

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冒険者ギルド世界を変える

122 ギルド幹部は打ち合わせをする

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「よし。それでは説明会と、営業開始の時期について決めて行くか」

 現状については把握できた。次は今後の展開についてだ。

 全員が顔を引き締める。みな良い表情だ。
 各班がしっかりと役割を果たしてこそ、初めて一つのサービス、冒険者ギルドとして機能する。
 他の班の足を引っ張らないためにも、班長達には適度な緊張感を維持してもらいたい。

「シオン、冒険者ギルドの存在意義とはなんだ」

「えぇと…」

 シオンは耳をピコピコ動かして言葉を整理する。かわいい。
 俺の質問に的確に答えようとするシオンがかわいい。
 ギルドメンバーも微笑ましそうに彼らの副ギルドマスターを見守っている。愛されシオンかわいい。

「冒険者ギルドはご主人様の目的を果たすためにあります」

「うむ。では俺の目的とはなんだ」

「ご主人様の目的は宝を集めることです。あと、そのための戦いや日々を楽しむことです」

「その通りだ。では、そのために冒険者ギルドは何をする」

「冒険者ギルドは人間すべてをまとめ、冒険者を支援することで迷宮へ挑む人たちの力を強くします。冒険者の力が高くなれば、迷宮の強い素材をたくさん使った宝が作れるし、ご主人様の獲物が増えます」

 その通りだ。シオンは賢いな。

「はい、ありがとうございます!…えへへ」

「そして冒険者ギルドの存在は、人間にとっても有益だ。そうだなベル」

「その通りや。人の暮らせる場所は邪神の瘴気によって荒野に変わりつつある。そうなれば人族はもちろん、他の種族にとっても魔物が増えたり貿易で手に入る品が減ったりと悪いことばっかりや。冒険者ギルドが役割を果たせば土地も、モノも、人も増えて世界が豊かになる。商人としてはこれ以上に幸せなことはないで。その偉業に尽力すのはあきんど冥利に尽きるっちゅうもんや」

 ベルが力説する。シオンよりも素早く、打てば響くように求めた答えを返す。この辺りは商業班長の面目躍如といったところか。

「うむ、ベルは賢いな。以上の説明は、説明会に招く予定の王族などにはあらかじめ話を通してある。説明会から参加する者たちには、俺の目的を説明する必要はない。人間の利を説明し、冒険者ギルドの利益についてでも想像させておけば充分だ。そのあたりのさじ加減はベルに任せよう」

「了解や、任されたで」


「では説明会の準備がどこまで整っているかを聞かせてくれ」

 今回の会議の本題に入る。
 どれだけ良いものを用意しても、それが利用者に伝わらなければ意味がない。

 意図したものもそうでないものも含めて、冒険者ギルドへの期待と注目は最大限まで高まっている。
 次は人間の有力者を集めた説明会を開き、具体的なサービスについて宣伝する必要がある。

 俺の力と、おぼろげではあるが前世の知識も動員したギルド構想は、この時代において最先端をいく考えであることは間違いない。
 すでにかなり注目されていることを考えれば、説明会の成否に関わらず冒険者ギルドは発展していくだろう。

 だが俺は欲望に忠実なのだ。冒険者の質が上がるのが早いに越したことはない。
 ギルドメンバーは優秀だ。俺は説明会の成功を確信している。

 説明会が成功した場合、オープン当日から冒険者ギルドは大忙しになるだろう。
 万全の準備など土台無理な話だが、できるだけの準備は進めておかないとな。



「…では以上の準備が終わり次第、説明会を開催する。決定通り説明会は二度に分け、商人や為政者向けの説明会と、冒険者、あるいはそれに準じる者への説明会を順次開催する。それで問題ないな」

 全員が頷く。

「せやな、あとは最初の話題づくりも兼ねて最高のメンバーを招待するべきやろうな。最初の説明は幹部がやって、二回目以降は商業班が引きつけばええやろ。受付嬢の教育も進めとるからな」

「そうだな、発信力のある者を集めろ。噂の広まる速さはスタンピードの件で理解している。たいした速度だ。それとベル、これから商業班は枝分かれが多くなっていくと思うが対応はできそうか」

「問題なくっちゅう話なら、絶対に無理やな。順々に補充して教育、優秀なモンは早めに出世させて叩き上げていくしかあらへんな。ああ、そのための人事担当も用意せんとな」

「ふむ」

「受付、渉外、仕入、物資管理、人材管理、人事、教育、輸送、依頼精査、現場の運営とさらに総務に…、取引先や依頼のチェックとかは戦闘班にやってもらうとして、開発に企画経営に財務に…、あぁなんかいろいろ混ざってもうた。さらに追加で支部に人材を流して…」

 ブツブツと思考の海に沈み始めるベル。

「ベルさんの脳みそから音が聞こえます。バチバチ言ってます。ご主人様、ベルさんの頭の中が雷みたいです」

 シオンが焦った顔で俺の服の裾を引っ張る。
 シオンの【超感覚】にベルの脳みそはどのように映っているのだろうか。
 興味は尽きないが、その頭の良さは頼もしい限りである。
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