色々物語

希望のロボット達

それから何年も経ち、ミライとはるかは一緒に暮らしていた。
広い部屋の一角には、試作段階のロボットや発明品が散らばっている。

はるかが小さな機械を手に取りながらつぶやいた。

「これ、なんていう機械だっけ？」

ミライは目を細めて機械を見つめ、にっこりと微笑んだ。

「それは“環境浄化ドローン”だよ。昔作ったやつ。」

はるかはゆっくりと頷きながら、部屋に散らばる発明品の数々を見渡した。

「ほんとに、色々発明したよね…」

ミライも深呼吸をしながら言った。

「うん。私はいつも、世の中に役立つかもしれないと思うものだけを作ってきた。気づけば、私たちの発明が社会のあちこちに溶け込んでいて……環境問題もずいぶん改善されたよね。」

はるかは笑顔で続けた。

「そうだね。AIや自動化のおかげで、みんなの仕事も楽になったし、苦しむ人も少なくなった。負担が減ったから、前みたいな閉塞感もだいぶなくなった気がする。」

ミライは優しく頷き、窓の外の青空を見上げた。

「本当に、いい社会になったね。私たちの努力が、少しでも誰かの助けになっているならいいよね。」

はるかも静かに微笑んだ。

「うん、そうだね！」


そして…

相棒のロボット・ユメは相変わらずミライのそばにいて、穏やかな表情で部屋を見守っていた。
また、新たに仲間となったロボットたちもいて、キッチンでは料理を作るロボットが忙しそうに動いている。

はるかが微笑みながら言った。
「みんな、ほんとに賑やかになったね。」

ミライはそれに頷きながら、遠くを見つめるように答えた。
「うん。私たちの発明が、こんなにも広がっていくなんて想像もしてなかったよ。」

「そうだね。大量生産できる仕組みができてからは、必要なものを必要なだけロボットが作ってくれて、私たち人間はもっと自由に生きられるようになったよね。」

ユメが静かに付け加えた。
「ロボットたちは、これからも世の中の役に立つために、絶え間なく働き続けます。永遠に。」

ミライは優しい笑みを浮かべて答えた。
「ありがとう、みんな。これからも一緒に未来をつくっていこう。」

はるかも力強く頷いた。
「うん、私たちの未来は、まだまだこれからだよ。」

部屋の窓の外には、青空が広がっていた。
新しい時代の幕開けを感じさせる、希望に満ちた風景だった。