色々物語

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願いごとを考える夜

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七夕の夜はもうすぐそこ。
天星小学校の校庭では、みんなが短冊に願いを書いて、笹の葉に飾っていた。

もちとそらとさかも、それぞれの願いごとを考えながら、家に帰った。

そらは机の前に座り、いつものように本を手にしたけれど、今日はなかなかページをめくれなかった。
そっとため息をついて、窓の外の星空を見上げる。

「そらちゃん、どうしたの?」
もちが優しく声をかける。

そらは少し照れながらも答えた。
「わたし、本を読むのも好きだけど、一番好きなのは…もちと一緒に過ごす時間なんだ」

もちはにっこり笑った。
「そらちゃんといると、わたしもすごく楽しいよ!」

そらは続ける。
「でもね、わたし、病気があってあんまり遠くに遊びに行けないの。だから、もっと元気になって、もちとたくさん遊べたらいいなって思ってる」

もちの目にうっすら涙が光った。
「そらちゃん、大丈夫だよ!わたしがいつもそばにいるから」

一方、さかは静かに短冊に願いを書いていた。
「みんながずっと仲良くいられますように…」

三人はその願いを心に秘め、翌日また学校で会う約束をした。

翌日、三人はいつもの帰り道で、もう一度「天の川のかけら」について話した。

「願いは一つだけだって言ってたけど、わたしたち三人、それぞれ違う願いがあるよね」
そらが心配そうに言う。

さかは穏やかに答えた。
「でも、心が一つになれば、きっと願いは叶うよ」

もちは元気にうなずいた。
「よし、みんなで力を合わせて、素敵な願いをしよう!」

三人は手をつなぎ、空を見上げた。
天の川が夜空に輝き、七夕の夜が訪れるのを待っていた。
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