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平均値マジック
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今日はクラス全員の身長を測る日。
先生はメジャーを手渡し、生徒たちは順番に身長を測られる。
「よし、全員の身長を測り終えたね。平均を出してみよう」
先生は黒板に身長のリストを書き始めた。
先生はクラス全員の身長リストを見ながら、ノートに計算式を書きつつ、ボソボソと声に出す。
「えっと…162足して…168足して…合計は3340…人数は20…平均は167…」
まりも周りを見渡す。
「えっ、あなたって…こんなに小さかったっけ?」
もともと163cmくらいのまりだが、先生が計算して平均値を口にするたびに、体がふわりと伸びていく。
「えっ…あれ?私、背が高くなってる?」
タケルもびっくり。「まり、大きくなった!?」
低めの子も高めの子も、どんどん平均の167cmに揃っていき、教室は不思議な光景に包まれる。
最終的にクラス全員の身長が167cmぴったりにそろい、クラスのみんなは慌てた。
「これって‥どういうこと⁉」
まりは手をぐるりと友達と回して、自分の身長と他の人のを確かめる。私達身長が同じになってる…!」
タケルは背伸びしてまりの隣に並び、「うわ…みんな同じだ…!」と目を見開く。
その様子に身長がコンプレックスだった子たちは喜んでいたが、困っている子達も多かった。
先生も黒板の前で手を挙げ、「ごめん、ちょっと計算を声に出してしまったから現実化してしまった」と小声でつぶやく。
まりは「どうすればいいの‥」と思った
次の瞬間、まりはハッとひらめいた。
「そうだ!元の身長に戻す方法がある!」
先生にみんなの元の身長を教えてもらい、ノートにリストを作る。
「まず、中央値を基準に計算してみよう…」
クラスの身長を順に並べると、中央値は166cmだった。
まりは小さな声でつぶやきながら計算式を書き、掛け算を口に出す。
「タケルの場合は…
166 × 1.012 ≒168cm!」
タケルの体がふわりと揺れ、元の168cmに戻る。
「わ、戻った…!」タケルが驚きの声をあげた。
次はまり自身。
「まりは…
166 × 0.981≒163cm!」
まりの身長もふわりと縮み、元の163cmに戻った。
低めの子も、高めの子も、順番に計算式を声に出していく。
「166 × 1.024≒170cm」
「166 × 0.960≒約160cm」
みるみるうちに全員の身長が、それぞれの元の数値に戻っていく。
クラス全員の身長が元に戻ると、教室はいつもの景色に戻った。
みんなはほっと息をつき、少し笑いながら互いの身長を確かめ合う。
「すごい…さっきまでみんな同じだったのに、ちゃんと戻ったんだね!」
タケルが感心した様子で言う。
まりは「数学の力は、便利だけど使い方を間違えると大変だね」とつぶやく。
先生も安心して、「…これからは計算を口に出すときは、気をつけます‥」と頭を下げた。
生徒の中にはちょっと残念‥身長伸びたと思ったのにと言う子も居た
「でもまあ、元に戻ってほっとしたね!」とまりが笑う
先生はメジャーを手渡し、生徒たちは順番に身長を測られる。
「よし、全員の身長を測り終えたね。平均を出してみよう」
先生は黒板に身長のリストを書き始めた。
先生はクラス全員の身長リストを見ながら、ノートに計算式を書きつつ、ボソボソと声に出す。
「えっと…162足して…168足して…合計は3340…人数は20…平均は167…」
まりも周りを見渡す。
「えっ、あなたって…こんなに小さかったっけ?」
もともと163cmくらいのまりだが、先生が計算して平均値を口にするたびに、体がふわりと伸びていく。
「えっ…あれ?私、背が高くなってる?」
タケルもびっくり。「まり、大きくなった!?」
低めの子も高めの子も、どんどん平均の167cmに揃っていき、教室は不思議な光景に包まれる。
最終的にクラス全員の身長が167cmぴったりにそろい、クラスのみんなは慌てた。
「これって‥どういうこと⁉」
まりは手をぐるりと友達と回して、自分の身長と他の人のを確かめる。私達身長が同じになってる…!」
タケルは背伸びしてまりの隣に並び、「うわ…みんな同じだ…!」と目を見開く。
その様子に身長がコンプレックスだった子たちは喜んでいたが、困っている子達も多かった。
先生も黒板の前で手を挙げ、「ごめん、ちょっと計算を声に出してしまったから現実化してしまった」と小声でつぶやく。
まりは「どうすればいいの‥」と思った
次の瞬間、まりはハッとひらめいた。
「そうだ!元の身長に戻す方法がある!」
先生にみんなの元の身長を教えてもらい、ノートにリストを作る。
「まず、中央値を基準に計算してみよう…」
クラスの身長を順に並べると、中央値は166cmだった。
まりは小さな声でつぶやきながら計算式を書き、掛け算を口に出す。
「タケルの場合は…
166 × 1.012 ≒168cm!」
タケルの体がふわりと揺れ、元の168cmに戻る。
「わ、戻った…!」タケルが驚きの声をあげた。
次はまり自身。
「まりは…
166 × 0.981≒163cm!」
まりの身長もふわりと縮み、元の163cmに戻った。
低めの子も、高めの子も、順番に計算式を声に出していく。
「166 × 1.024≒170cm」
「166 × 0.960≒約160cm」
みるみるうちに全員の身長が、それぞれの元の数値に戻っていく。
クラス全員の身長が元に戻ると、教室はいつもの景色に戻った。
みんなはほっと息をつき、少し笑いながら互いの身長を確かめ合う。
「すごい…さっきまでみんな同じだったのに、ちゃんと戻ったんだね!」
タケルが感心した様子で言う。
まりは「数学の力は、便利だけど使い方を間違えると大変だね」とつぶやく。
先生も安心して、「…これからは計算を口に出すときは、気をつけます‥」と頭を下げた。
生徒の中にはちょっと残念‥身長伸びたと思ったのにと言う子も居た
「でもまあ、元に戻ってほっとしたね!」とまりが笑う
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