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第1話 クロスブラッド誕生
Part19 ソウルリバーサル現象
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三時間目と四時間目は、連チャンで体育だった。
男子と女子は競技が分かれているが、この日はどちらも体育館で、それぞれバスケットボールとバレーボールをやる。
移動教室が連続すると、面倒だった。しかも校舎内で済む授業同士ではないので、一旦教室に戻ってから体操服に着替え、体育館に向かわなければならない。
牡丹坂高校の体操服は、白地に、袖や襟が蒼で縁取られた半袖のシャツと、紺色の短パン。この上に、鮮やかなブルーに蛍光グリーンのラインが入った長袖長ズボンのジャージを着ても良い事になっている。
「あーっ! 飛鳥くんったら、ジャージの上まで閉めてるー!」
移動する時に、半袖短パンの石川が俺に絡んで来た。
体育着の着こなしは任意で、石川のように体操服だけの者も、俺のように上下を着ている者も、ジャージの上だけ、或いは長ズボンだけを体操服の上に身に着けている者もいる。
「何だよ、寒いんだから、良いだろ……」
「えー、知らないのぉ? ジャージのファスナー、一番上までやってるのは“彼女募集中”って意味なんだよー?」
「わはははははははっ!」
俺の傍で、ミライが高らかに笑った。石川には聞こえないのだが、俺は耳元でいきなり聞こえた高笑いにびくっと反応してしまう。
「本が恋人の飛鳥くんでも、やっぱり彼女欲しいんだ? ねぇねぇ誰か好きな人いるのー? うちのクラス? 隣のクラス? それとも先輩かなー? 先生たちの中にいたりするかなー? あ、でも私だけはやめてよね! あんたみたいなのに惚れられてるなんて、想像だけでぞっとしちゃう!」
と、捲し立てる石川。
俺は石川の、人を莫迦にしくさった発言を看過する事が出来ず、知性の欠片もない反論をしてしまう。
「うるせーバーカ! 脳みそピンクの恋愛脳が! 大体、そんなくだらねぇ噂吹聴するなんてのが、頭悪い何よりの証拠だな! 吹聴って知ってるか? 栄養も知能も全部身長に持って行かれたようなウツケには分からねぇか!」
「何ですってこのド陰キャ!」
喧嘩を売って来たのは向こうの筈だが、俺の買い言葉にかっとなった石川は、俺の身体を引き留めると足を絡め、腕を絡め……痛たたたた! どうなってんだこいつ!
「おー、見事な卍固め。まさにプロレスの神さまって感じだ」
痛い痛い痛い痛い! しかし何処が痛いのか全く分からない。という事は全身が痛いのだろう。
ミライ曰くプロレスの神さま張りのの卍固め、別名蛸固めによって、俺の脆弱なる身体はみりみりと軋みを上げるのであった。
そうしていると、通り掛かった朝倉先生が、すれ違いざまに石川の頭を出席簿で強打して、
「廊下で騒がない!」
と、一喝した。
渋々ながら卍固めを解き、「はぁい」とぶーたれて返事をする石川。
そして自分の担当する授業を行なう教室に入ってゆく先生の後ろをゆっくりと眺めていると、いつしか廊下には誰もいなくなっていた事に気付き、俺たちは急ぎ体育館へ向かったのであった。
「さっきの話だが……」
体育の授業は、複数のクラスが合同でやる。俺たちの場合、俺のいる四組と三組が一緒になっていた。
体育館に、クラスごと男女別に整列させられ、体育教師と体育委員会の号令で、準備体操をやっている時に、ミライが話し掛けて来た。
――リアライバルの話?
「いやそっちじゃなくて、ジャージのファスナーの話……懐かしいなと思ってさ」
――未来でもジャージなんか着てるのか。ああ、人類の進歩は頭打ち、って言ってたね。
ミライは一五年後からやって来たと言っていた。それは俺が今まで生きて来た人生よりも長い時間ではあるが、手が届かないくらい遠い世界ではないようにも思う。
ミライの容姿から、二十代後半から三十代前半と想像すると、子供の頃のミライは、もうこの時代に生まれているのだろう。
「確か、真ん中まで開けてると彼氏彼女がいて、下まで下げてると募集していない、だったかな。ふふふ、学生ってのは面白い事を考えるモンだ。どういう思考なのかね……」
――ミライの時代でも、そんなくだらない迷信が残ってるんだ。
何ならば、俺と同級生くらいでも、あるんじゃないだろうか。
「まぁな。……それじゃ、怪我しないように運動しながら、聞いてくれるか」
脱線し捲ったが、漸く現状説明の続きである。
「リアライバルについて話すには、先ず、ソウルリバーサル現象について説明しなくてはいけない。これは二種類のブラッド粒子の暴走によって発生する現象で、一言で言うと……その物質の持つ流動ブラッド粒子と抵抗ブラッド粒子が、位相を逆転するという事だ」
――位相を、逆転?
「既に説明した通り、流動粒子は物質的存在に対して作用する。一方、抵抗粒子は精神的物質として存在し、流動粒子に干渉する。この位相が逆転するという事は……」
――物質的存在に抵抗ブラッド粒子が作用し、精神的物質に流動ブラッド粒子が影響する……って事? そうなると、どうなるんだ?
物質的存在と精神的物質は、全く異なる性質だ。物質的存在とは、俺が今動かしている肉体であり、精神的物質とは身体を動かしている俺を観測する心である。肉体に流動ブラッド粒子が作用すれば細胞が劣化するが、流動粒子に干渉する抵抗粒子が作用するようになると……。
「同じブラッド粒子でも、流動粒子と抵抗粒子はその実、全く別の存在であると言っても良い。というのは、流動粒子に不可逆性があるのに対し、抵抗粒子にはそれがないからだ。抵抗ブラッド粒子は心のありようによって、過去へも未来へもゆく。或いは横軸への移動も可能であるというのがドクター末岡の論文で発表された」
――横軸?
縦軸とは、時間の流れの事だ。では横軸とは……。
「平行世界……お前と同じような人間が、しかしお前とは別のものとして存在するパラレルワールドだ。或いはマルチバースなどとも言ったかな。様々な可能性の分岐によって生まれた、多くの事象を同一にしていながらも全く異なる異世界。例えば……今、お前は手首を入念に動かしている」
体育委員の号令で、俺は両手を胸の前で組んで、手首を回転させていた。同時に、右足の爪先を床に立てて、足首の運動もしている。
「それをしないまま、授業に臨んだとしよう。飛んで来るボールを受け止めるが、初めに準備運動をしていなかったので、手首をひねった。或いは、ボールを受け取る為に走ったが充分な運動していなかった為に足を挫いた」
――それが、パラレルワールド?
「お前の選択によって分岐した世界だからな。勿論、怪我をしない場合もある。怪我をするにしても、その程度が違っているかもしれない。又はちゃんと準備運動をしていても、怪我をする可能性はゼロではない。そういう事に思いを馳せた瞬間、抵抗ブラッド粒子がその思いを感知して、別の世界を作り出す。その世界のお前にも、お前と同じ過去がある。お前が選択し、その結果が反映された世界線で、お前と同じ過去を持ち、しかし選択と結果だけが異なるお前が生まれるのだ。そしてそれを、向こうのお前は感知する事が出来ない」
――まるでギャルゲー……ADVだ。
でも、又もや話が脱線している。
「もう一つ例え話をさせてくれ。お前が……そうだな、お前は本が好きだよな。お前はそれが高じて、小説家になろう! と考えたとする。そうしたらお前は、何をする?」
――小説家になろう? ……そしたら俺は、小説を書き始めるだろうさ。小説家になりたいなら、小説を書かなくちゃいけない。
「しかし小説家になるにしても、様々なルートがある。どんな具合でも、小説を一本書き上げて、何処かの出版社に送り付ける。年に一度しか募集を掛けない所や、何回か新人賞を募集している会社、常に門戸を開いている出版社。自分のサイトやブログに載せるという手もあるし、何なら自費出版という方法だってある。しかもそれで小説家になる……小説を書いて本を出して、それで金を稼ぐ事が出来るようになるとは、限らない」
――だろうね。何度応募しても落選したり、ネットにアップしても一回も読まれなかったり、そういう話はごまんとある。
「だが、心の中は違う。小説家になりたいと考えた時、その心の中には小説家になった自分の姿が浮かんでいるだろう。その時、その心の中では、その人間は既に小説家になっているんだ」
――それは……妄想ってやつじゃないのか。
男子と女子は競技が分かれているが、この日はどちらも体育館で、それぞれバスケットボールとバレーボールをやる。
移動教室が連続すると、面倒だった。しかも校舎内で済む授業同士ではないので、一旦教室に戻ってから体操服に着替え、体育館に向かわなければならない。
牡丹坂高校の体操服は、白地に、袖や襟が蒼で縁取られた半袖のシャツと、紺色の短パン。この上に、鮮やかなブルーに蛍光グリーンのラインが入った長袖長ズボンのジャージを着ても良い事になっている。
「あーっ! 飛鳥くんったら、ジャージの上まで閉めてるー!」
移動する時に、半袖短パンの石川が俺に絡んで来た。
体育着の着こなしは任意で、石川のように体操服だけの者も、俺のように上下を着ている者も、ジャージの上だけ、或いは長ズボンだけを体操服の上に身に着けている者もいる。
「何だよ、寒いんだから、良いだろ……」
「えー、知らないのぉ? ジャージのファスナー、一番上までやってるのは“彼女募集中”って意味なんだよー?」
「わはははははははっ!」
俺の傍で、ミライが高らかに笑った。石川には聞こえないのだが、俺は耳元でいきなり聞こえた高笑いにびくっと反応してしまう。
「本が恋人の飛鳥くんでも、やっぱり彼女欲しいんだ? ねぇねぇ誰か好きな人いるのー? うちのクラス? 隣のクラス? それとも先輩かなー? 先生たちの中にいたりするかなー? あ、でも私だけはやめてよね! あんたみたいなのに惚れられてるなんて、想像だけでぞっとしちゃう!」
と、捲し立てる石川。
俺は石川の、人を莫迦にしくさった発言を看過する事が出来ず、知性の欠片もない反論をしてしまう。
「うるせーバーカ! 脳みそピンクの恋愛脳が! 大体、そんなくだらねぇ噂吹聴するなんてのが、頭悪い何よりの証拠だな! 吹聴って知ってるか? 栄養も知能も全部身長に持って行かれたようなウツケには分からねぇか!」
「何ですってこのド陰キャ!」
喧嘩を売って来たのは向こうの筈だが、俺の買い言葉にかっとなった石川は、俺の身体を引き留めると足を絡め、腕を絡め……痛たたたた! どうなってんだこいつ!
「おー、見事な卍固め。まさにプロレスの神さまって感じだ」
痛い痛い痛い痛い! しかし何処が痛いのか全く分からない。という事は全身が痛いのだろう。
ミライ曰くプロレスの神さま張りのの卍固め、別名蛸固めによって、俺の脆弱なる身体はみりみりと軋みを上げるのであった。
そうしていると、通り掛かった朝倉先生が、すれ違いざまに石川の頭を出席簿で強打して、
「廊下で騒がない!」
と、一喝した。
渋々ながら卍固めを解き、「はぁい」とぶーたれて返事をする石川。
そして自分の担当する授業を行なう教室に入ってゆく先生の後ろをゆっくりと眺めていると、いつしか廊下には誰もいなくなっていた事に気付き、俺たちは急ぎ体育館へ向かったのであった。
「さっきの話だが……」
体育の授業は、複数のクラスが合同でやる。俺たちの場合、俺のいる四組と三組が一緒になっていた。
体育館に、クラスごと男女別に整列させられ、体育教師と体育委員会の号令で、準備体操をやっている時に、ミライが話し掛けて来た。
――リアライバルの話?
「いやそっちじゃなくて、ジャージのファスナーの話……懐かしいなと思ってさ」
――未来でもジャージなんか着てるのか。ああ、人類の進歩は頭打ち、って言ってたね。
ミライは一五年後からやって来たと言っていた。それは俺が今まで生きて来た人生よりも長い時間ではあるが、手が届かないくらい遠い世界ではないようにも思う。
ミライの容姿から、二十代後半から三十代前半と想像すると、子供の頃のミライは、もうこの時代に生まれているのだろう。
「確か、真ん中まで開けてると彼氏彼女がいて、下まで下げてると募集していない、だったかな。ふふふ、学生ってのは面白い事を考えるモンだ。どういう思考なのかね……」
――ミライの時代でも、そんなくだらない迷信が残ってるんだ。
何ならば、俺と同級生くらいでも、あるんじゃないだろうか。
「まぁな。……それじゃ、怪我しないように運動しながら、聞いてくれるか」
脱線し捲ったが、漸く現状説明の続きである。
「リアライバルについて話すには、先ず、ソウルリバーサル現象について説明しなくてはいけない。これは二種類のブラッド粒子の暴走によって発生する現象で、一言で言うと……その物質の持つ流動ブラッド粒子と抵抗ブラッド粒子が、位相を逆転するという事だ」
――位相を、逆転?
「既に説明した通り、流動粒子は物質的存在に対して作用する。一方、抵抗粒子は精神的物質として存在し、流動粒子に干渉する。この位相が逆転するという事は……」
――物質的存在に抵抗ブラッド粒子が作用し、精神的物質に流動ブラッド粒子が影響する……って事? そうなると、どうなるんだ?
物質的存在と精神的物質は、全く異なる性質だ。物質的存在とは、俺が今動かしている肉体であり、精神的物質とは身体を動かしている俺を観測する心である。肉体に流動ブラッド粒子が作用すれば細胞が劣化するが、流動粒子に干渉する抵抗粒子が作用するようになると……。
「同じブラッド粒子でも、流動粒子と抵抗粒子はその実、全く別の存在であると言っても良い。というのは、流動粒子に不可逆性があるのに対し、抵抗粒子にはそれがないからだ。抵抗ブラッド粒子は心のありようによって、過去へも未来へもゆく。或いは横軸への移動も可能であるというのがドクター末岡の論文で発表された」
――横軸?
縦軸とは、時間の流れの事だ。では横軸とは……。
「平行世界……お前と同じような人間が、しかしお前とは別のものとして存在するパラレルワールドだ。或いはマルチバースなどとも言ったかな。様々な可能性の分岐によって生まれた、多くの事象を同一にしていながらも全く異なる異世界。例えば……今、お前は手首を入念に動かしている」
体育委員の号令で、俺は両手を胸の前で組んで、手首を回転させていた。同時に、右足の爪先を床に立てて、足首の運動もしている。
「それをしないまま、授業に臨んだとしよう。飛んで来るボールを受け止めるが、初めに準備運動をしていなかったので、手首をひねった。或いは、ボールを受け取る為に走ったが充分な運動していなかった為に足を挫いた」
――それが、パラレルワールド?
「お前の選択によって分岐した世界だからな。勿論、怪我をしない場合もある。怪我をするにしても、その程度が違っているかもしれない。又はちゃんと準備運動をしていても、怪我をする可能性はゼロではない。そういう事に思いを馳せた瞬間、抵抗ブラッド粒子がその思いを感知して、別の世界を作り出す。その世界のお前にも、お前と同じ過去がある。お前が選択し、その結果が反映された世界線で、お前と同じ過去を持ち、しかし選択と結果だけが異なるお前が生まれるのだ。そしてそれを、向こうのお前は感知する事が出来ない」
――まるでギャルゲー……ADVだ。
でも、又もや話が脱線している。
「もう一つ例え話をさせてくれ。お前が……そうだな、お前は本が好きだよな。お前はそれが高じて、小説家になろう! と考えたとする。そうしたらお前は、何をする?」
――小説家になろう? ……そしたら俺は、小説を書き始めるだろうさ。小説家になりたいなら、小説を書かなくちゃいけない。
「しかし小説家になるにしても、様々なルートがある。どんな具合でも、小説を一本書き上げて、何処かの出版社に送り付ける。年に一度しか募集を掛けない所や、何回か新人賞を募集している会社、常に門戸を開いている出版社。自分のサイトやブログに載せるという手もあるし、何なら自費出版という方法だってある。しかもそれで小説家になる……小説を書いて本を出して、それで金を稼ぐ事が出来るようになるとは、限らない」
――だろうね。何度応募しても落選したり、ネットにアップしても一回も読まれなかったり、そういう話はごまんとある。
「だが、心の中は違う。小説家になりたいと考えた時、その心の中には小説家になった自分の姿が浮かんでいるだろう。その時、その心の中では、その人間は既に小説家になっているんだ」
――それは……妄想ってやつじゃないのか。
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