🌈 BL熱夏日記(ねつ なつ にっき)

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第5話 即位礼

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BL熱夏日記(ねつ なつ にっき)






即位礼   第5話





By 二月永 (イオルリョン)







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一国の歴史は、血なくして成らず。





アバママはいつもそうおっしゃっていた。




王族として生まれた者たちは、必然的に互いに争わざるを得ず、
その戦いに敗れた者は排除され、見捨てられ、





さらには命を脅かされる運命にある。



それは王権を求めて競うのではなく、
ただ王家の子孫として受け入れなければならない宿命なのだ。






父が子を制し、兄弟が互いに警戒し合う生涯は、この国の創建以来、幾度となく繰り返されてきた君主の道であった。




王道




王が歩むべき当然の理と道理。




徳と道理を理想とする王道は、覇道を根幹として壮大なものとなる。




まことに奇妙な対ではないか?





血を基として仁義の道を示す。






その道は誰のためにあるのか。



王道は誰に向けられるべきなのか。




私の王道は、民である。



民のために、この国を正しく築こうとする。






私を信じ、共に歩む者たちと共に、新たな王道へ進もうと思う。





それだけが、私の罪を償い、哀しみを示す道なのだ。


























 By  朴允洙(パク・ユンス) 






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藝文館では、喪礼についての議論が交わされ、大小の臣僚たちが声を上げていた。







礼法によれば、世孫邸下は祖父である先王の崩御と、父君である世子邸下の薨逝に遭われたため、それに伴う服喪の期間を定めるのが当然の手続きであった。





三年、あるいは長喪。





この期間中、世孫邸下は宮中の政務を執ることができず、飲食を慎み、子孫としての礼を尽くさねばならぬ。







しかし、世孫邸下は三年喪ではなく、翼善冠を戴くこととなる。







もしかすると、世子邸下は火変に遭われたのではなく、むしろ待っていたのかもしれぬ。






世孫邸下の王位継承を安定させるため、自らの意思で選ばれたということを、今になってようやく悟ったのだ。






薨逝された世子邸下は、金厥之(キム・クォルジ) と対比殿 との関係において常に一歩引かねばならぬ理由があった。








そのため、世子邸下に向けられた脅威が、いずれ世孫邸下にまで及ぶことは自明の理であった。









誰よりも先に、世孫邸下の王才を見抜かれた御方。




己の身を犠牲にしても厭わぬ方であった。






対比殿は、世子邸下を害するほど残忍な方ではないが、かといって温かく包み込むほど慈愛深い方でもない。



ひたすら絶対権力を追い求め、これまで生きてこられた御方。






この現状において、金 厥之(キム・クォルジ )大監の勢力と世孫邸下の正統性を天秤にかけ、常に損得を計算されることだろう。





その天秤の行方は、先代王の国璽が押された遺詔によって決まった。






崩御された先代王が直筆で残された遺詔なのか、それとも と対比殿の政治的同盟の証なのかは重要ではない。









先代王の親筆遺詔は世孫邸下にあり、混乱する宮中の暗闘の中、王室の分裂を収拾し、王権強化の本質を守り抜かねばならぬこの時期において、形ばかりの礼式を踏み、外面を取り繕うよりも、政務を優先せざるを得なくする最も強力な道具となったのだ。











三年喪は猶予にすぎず、時が来れば世孫邸下は国喪を厳守されねばならない。







そう、それこそが最大の問題である。









もし国喪を行うのであれば、すべての政務を後回しにし、ただ二人を弔うことに専念されるだろう……。









「……世孫邸下の御体は、果たして無事であろうか」








数日間、眠ることも食事を摂ることもせず、ただ独り—。










「いつ訪れるかと思えば、なぜ今になって顔を見せるのだ」







忘れていた。この場所は —。









梅花園であった。




「梅花園におられるとは、存じませんでした。」






世孫邸下を孕み、産苦の末に薨逝された世子嬪邸下が、こよなく愛された場所。







「少し、休める場所が必要だったのだ。」








宮中で、世孫邸下が心休めることのできる場所など—。




「……ご平安でいらっしゃいますか。」







先王の崩御に、心を痛めておられませんか。







世子邸下の薨逝に、胸を痛めておられませんか。





声に出して問うこともできぬ問答。





「お前がいてくれて、よかった。」






微笑むその顔に、喉が詰まる。








「ユンス……。」






伝わる声が、胸に染みる。









「約束してくれ。何があろうとも、私のそばにいると。」





胸の奥に封じ込めていた感情が溢れ、どうしても抑えられない。





だからこそ、逃げるように—。




仮面を被り、






「権臣たちが、世孫邸下を勤政殿にてお待ちしております。」





卑しくも、逃げ出してしまったのだ。








  



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