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第二章 幼少期~領地編
68.あまーーーぁぃっ!
しおりを挟む領主館に戻った翌朝、気持ちよく目覚めて、日課の魔力制御の練習をする。
それが終わった頃に、レオンの手伝いで身支度をする。
一人でちゃっちゃとできるんだが、レオンの侍従としての大切な仕事らしい。
だから、レオンは私が顔を洗っている間に、服を用意してタオルを持って待っている。後ろに静かに佇んでいるんだ。
風魔法の方が簡単だなんて、とてもじゃないが言える雰囲気じゃない…。
着替えたら薬草園に行く。
王都の屋敷だと、クルトと薬草園の世話をするんだが、領主館では庭師が数名いるから、薬草の世話は手を出していない。視察の片手間になってしまうからね。
だから、薬草園や畑で地魔法が必要なら手伝うからと伝えてある。
手伝いがないときは、薬草の観察をしたり採取したり、畑の野菜を見たりしているんだ。
今朝は手伝うことはなさそうだから、畑の一画に造られた試験栽培の区画を見にきた。
そう! サトウキビもどきのサトウサンだ。
エルンストさんに試験栽培をお願いして何日も経っていないから、まだ根付いてもいないかもしれないと思っていたんだが、しっかりと根を張って風に揺れている。
さすが雑草系だ。予想を上回る生命力!これは、栽培に期待が持てるよね。
というか、期待以上に生命力あり過ぎな植物かも…。
だって、モーの牧草地に生えているモーの好物だから、生えた傍から食べられていたと思うんだよね?でも、青々と生い茂っていたんだから、スゴイ生命力で食べられても食べられてもドンドン育ってそうじゃない…?
少し心配になってきた…。この区画だけ地中深くまで結界で覆うかな?他の植物に被害が出ないように。
外来植物みたいに、生態系に影響しないだろうな…。慎重に観察して、最終手段はサトウサン畑を結界で囲うことだね。考えておこうっと。
でも、こっちの少しだけ、ちょーっとばかり地魔法を使って生育を促進させるとしよう。
今日、砂糖を精製してみたいんだ。
よしっ! ニョキニョキ伸びたぞ。
早送りみたいだった。……ちょっと気持ち悪かった。
ここからは魔法と生産スキルを使って力業でいこう。
風魔法で刈り取って結界内で細かく砕いて圧縮! ギューって搾った汁を無限収納から出した鍋に入れる。
工程としては不純物を取り除き煮詰めるんだが、魔法を駆使してあっという間にできましたっ♪
領地の特産品にするならば、工場の工程にも工夫が必要になるな。
甘いお菓子のために頑張って考えようっと。
とりあえず、今はできあがった砂糖をちょっとひと舐め味見……。
(んーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!! あまーーーぁいっ!!!)
この世界で初めて感じる歯にしみるような甘さだ……。
見た目も味も確かにサトウキビの砂糖だぁ~♪
ちょっと嬉しくてはわはわして、クネクネしちゃったよ。
誰も見ていないだろうね……。
よしっ!誰もいない!
キョロキョロ確認しました。
はぁ~何かお菓子作りたいかも……。
お爺様に視察の報告をする時に、サトウサンの砂糖の生産も相談しよう。
その時に砂糖を使ったお菓子も試食したいよね。
ふふっ。やる気が出てきたよぉ!
調理場貸してもらえるかな?
エルンストさんに相談しよう。そうしよう!
サトウサンの砂糖を無限収納にしまって、急いでエルンストさんを探すことにした。
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