異世界でのんびり暮らしたい!?

日向墨虎

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第二章 幼少期~領地編

28.計画しよ~♪

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 お爺様達に相談して、シャンプーや化粧水などを生産し、カネッティ領の特産品として販売することになった。

 上手くすれば、領内のために提案した薬草園の規模拡大で、調合薬も流通させることができるかもしれない。
 でも、無限収納はレアスキルだから、輸送に時間がかかるのが問題だよね。
 消費期限と物流の問題で薬の流通が無理なら、治療のために滞在型を考える手もあるかな…? フム…。
 温泉があれば湯治ができてもっといいけれど…。後で温泉が出るか調べてみるか…?

 特産品の生産と薬草園の規模拡大で、雇用もある程度増やせるだろうし、領内で軽い病気やケガで亡くなる命を、少しは救うことができるようになるんじゃないかと思う。
 
 でも、私は別に“内政”をしたいわけではないんだ。

 ただ、手が回らなくなりつつあった基礎化粧品やシャンプーなどを、供給できないって事態を避けたいだけだ。そんなことになったらって考えるだけで……怖すぎ!!!

 その結果として、カネッティ領が潤うんであれば、尚良しってこと。
 薬草園とかの付随する事柄はついでに思いついたから、一緒にやっちゃえばいいよねって感じだね。
 まあ、私は考えや意見を言うだけで、後はお爺様達に丸投げだからとってもラク~♪

 お爺様達は、私の拙い考えや意見から、正確にその分野のビジョンを掲げてくる。そして、そこに至る過程を組み上げ、さらに付随する事柄の施策計画を立てていく。
 ドンドン決まっていき現実味を帯びてくると、自分の考えが形になることが、ちょっぴり嬉しいと思った。

 
 お爺様達に退出の挨拶をして、リヒト先生の魔力を感じる場所に向かう。そこにはルカとレオンの魔力も感じるから一緒にいるようだ。

 先生は、お爺様達や私を待っていて、応接室でルカとレオンとまったりお茶を楽しんでいた。

 「リヒト先生。ようこそお越しくださいました。私のために遠いところをありがとうございます。これから二ヶ月間よろしくお願いいたします」

 「うん。アル君、こんにちは。元気そうだね」

 「はい。ありがとうございます。お爺様達は仕事中ですので、先にお部屋へご案内しますね。お昼は一緒に召し上がるそうです」

 「そう? わかった」

 「先生。それまで、滞在中の計画を相談させていただいてもよろしいでしょうか?」

 「フフッ。いいよ? 一緒に行く?」

 「はい!」

 私達は、使用人さんに案内してもらいながら、先生のために用意された部屋に一緒に向かう。
 ルカが尻尾をフリフリ、先生の前を歩いている。
 私の後ろには、レオンが付いてきている。
 私の部屋は家族が暮らす棟だ。そこからそれ程離れていない客室に案内された。きっと家族と親しい人のための部屋だ。使用人さんが扉を押さえながら招き入れる。

 「こちらでございます」

 「ありがとう」

 「お食事の時間になりましたら、ご案内にあがります。それでは、失礼いたします」

 「わかりました。よろしく」

 先生が荷解きをしている間、レオンにお茶を淹れてもらってゆっくりすることにした。

 リヒト先生は、やっぱり無限収納スキルも持っているようだ。
 明らかに、マジックバッグの容量以上の物が出てきた。
 あれって…。なんだろう? 巨大な包み? 
 別に隠しているようでもないから、後で聞いてみよう。
 レオンが目を見開いて眺めているから、しっかり口止めしとかなくっちゃ。
 荷解きが終わったようだ。
 先生がソファーに座ったので、レオンがお茶を淹れた。
 
 「待たせたか?」

 「いいえ。お茶を楽しんでいましたので」

 「そうか。それで、滞在中の計画だって?」

 「はい、そうです。やりたいことや行きたい場所がたくさんあって、どうしようかと思って…。座学もあるので先生に相談です」

 「フッ。何をやりたいんだ?」

 「まずは、お尻の救済のために馬車の改造をしたいです。それから屋敷の魔道具の手直し。領地の整備も考えたいですし、そのために視察に行きたいです。農地や他の街や村も、領主の子供とわからないように見て回りたいんです。森も河川の様子も見たいです。
  魔石もたくさん必要だから、狩りにも行きたいですし、温泉が出るかも調べたいです」

 一気に言いきった。息継ぎすらせずに一気だ。自分の中の言ってやった感にちょっと満足。
 先生が暫し呆気に取られている。
 
 (珍しい!!! 無表情じゃない!! うわーっ! なんか…かわいいかも?)

 (あっ、口が開いてる♪ フフフ)

 以前のお返しとばかりに、先生の下あごを押してみた。
 パクンッと閉じて、先生が再起動した。

 「……アル君。順番に話を聞かせてもらおうかな…?」

 「あっ? あっ、あれ…?」

 (マズった? マズった?? マズった???)

 (なんだろう? どれだろう? 先生には全部ばれていると思っていたんだけど、違ったのか?)

 リヒト先生の瞳に呆れた様子が見える…。それと一緒に楽しそうな感じ……?

 うわーん。これは全部ゲロリンパさせられるんじゃないか…?




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