不幸な小人

kumaさん

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またママとパパが喧嘩している
怖い
するとパパが私に近ずいてきて抱き抱えた
私は泣いた、大きな声でママー!って泣いた
ママはあんずを離して!って返してって言ってた
でも、パパは私を離すことなく部屋に閉じ込めた
泣いた、沢山泣いた、沢山泣いて記憶を消した
ママの記憶、お兄ちゃんの記憶を消した
それから、パパとの地獄のような日々が始まった。

私の記憶では突然知らないお爺ちゃんとお婆ちゃんが家に現れて、私の名前を呼ぶ

「あんず、今日から一緒に住むよー嬉しいやろ?」
「誰?」
「何言ってんのお爺ちゃんとお婆ちゃんやんかー」
「あんず?お爺ちゃん?お婆ちゃん?」
「そうだよーどないしたん?おかしな子やなぁ~」

私の名前はあんず
お爺ちゃんとお爺ちゃんがいる
そしてパパがいる

何故か覚えていなかった
何もかも覚えていなかった
目が覚めると急に世界があって
それを拒むことなく飲み込んだ
まだ3歳であったであろう私は困惑しながらもその現実を受け入れた
ママの事もお兄ちゃんの事も何も覚えていない
ママがいないことに不思議にも思わなかった

パパは私に怒鳴るようになった…
機嫌が悪いとすぐに怒鳴った
少しパパの思ってる事と違う事をしたり言ったりすると怒鳴った
そんな時、パパが石川県に引っ越す事になった
私は石川県でパパと一緒に住んだ
保育園へ行って送り迎えしてもらって
ご飯はコンビニ弁当やお弁当屋さんに買いに行った
そこでパパは好きな人ができた
お弁当屋さんをしている女の人、とても優しい人だった
私が告白を手伝った

「あのー…」
「どうしたの?」
「良かったら、私のママになってくれませんか?」
「えっ!?」
「パパが好きなんだって」
「ありがとう、私で良かったら♪」

今思えば、自分で言えや!って思うけど…笑

それから数日してその人も一緒に住むようになった
名前は純子さん
純子さんは私ととても遊んでくれた、ご飯作ってくれた
ある日から純子さんはママって呼んで?って私に言うようになった、私はすぐにママ!って呼んだ
すごい喜んでくれて、今でもその笑顔を覚えてる
そんなに嬉しいんだ!って思った

ある日、パパは夜に私を置いて純子さんと出かけた
少し買い物に行ってくるから、すぐに帰るからと言って家を出た、私は部屋の電気をつけたくてがんばったけど身長が他の子よりも小さく椅子に乗っても届かなくて真っ暗な中2人の帰りを待った…
すぐに帰ってなんかこなかった…日付が変わり夜中に帰ってきた、私は泣いてパパに抱きついた
怖かった、暗闇は怖かった、寂しかった、怖かった

それからも何度かそんな事が繰り返されたある日
純子さんとパパの喧嘩が始まった…
パパは物を投げつけ髪の毛を引っ張り蹴った
純子さんさごめんなさい、ごめんなさいと繰り返していた
けどパパは死ねと言い残し私を連れてお爺ちゃん、お婆ちゃんの家に帰った
次の日に石川県に戻ると純子さんの姿はなく、それからは会うことも無くなった

また消えた
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