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第7章 動きだす強硬派とカルベル王国内戦! 第1節 謎の少年と課外授業!
第101話 三人の反省会と打ち合わせ?
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ユース村で一泊した五人と先生達は、朝から宿の食事で賑わっていた。
「ファング、飲み物がないよ」
「はい、今持ってきます。レン様」
ファングはレンに命令されて、かなり忙しい様子だった。
「ファング、レン君にまた何かして怒られたの?」
「うるさいな。見れば分かるだろう。昨日ちょっと色々あってな」
昨日の夜はフォレストの中で、三人がレンに色々接待した挙げ句、最終的にはレンを怒らせたので、ファングは必死にレンの機嫌を直していた。
「相変わらずですね。レン師匠を怒らせると後がないのに」
「うるさいな。だからこうして、レンの命令に従って入るんだろう。それとお前ら食事が終わったら、荷物の準備する前に俺とレンが泊まっている部屋に来いよ。原因を話すし、お前らに言わないと行けない事があるからな」
「ファング、まだなの?」
「はい、今行きます。レン様。お前ら、忘れずに来いよ」
ファングは三人に意味深な事を言うと、慌てながらレンに飲み物を届けていた。
「ファングは私達に何を話すのかしら」
「さぁ、俺様に言われても困りますよ」
「あの様子だと、僕達にも何か言いたそうで怖いんだけど」
三人はファングに何を言われるのか、不安だった。
「まぁ、あの様子だとそうかもね。昨日の夜、レン君と何があったのよ。荷物を取りに行った時点で既にレン君がいなかったから、ファングに詰めよって聞いたのよ。レン君のご褒美中だから、朝までフォレストの中で過ごすってね。その時点でちょっと不安だったけど、レン君のご褒美だから見過ごしてあげたのに、本当に何をしているのかしらファングは‥‥‥」
昨日の夜、三人は少し遅れて各自の部屋に行く前に、レンとファングがいる部屋を訪ねていたが、既にレンの姿がなかったので、三人はその時点で怪しいと睨んでいた。
「俺様も荷物を取りに行ってファングに聞かされた時は驚きましたが、レン師匠の事なので気にしませんでした。でも朝の態度を見るとちょっと怖いですね」
三人はファングに何を言われるのか、食事をしながら色々考えていた。食事を終えた五人は、ファングに言われるまま、部屋に集まっていた。
「ねぇ、ファング、何で三人を部屋に入れる必要があるの? 早く準備して、カルド鍾乳洞に向けて出発するのに?」
準備が出来次第、カルド鍾乳洞を経由してカルベル王国に向かうのに、三人を引き止めていたら出発するのが遅くなるとレンに言われていた。
「レン、分かっているけど、この三人に昨日の事を話したいんだよ。それにあれも話したいから」
「へぇ、アレねぇ。三人に怒られなければ良いけど」
レンは冷たい目線でファングを見ると、一人で荷物を整理していた。
「レン君が冷たい目線で見ていたんだけど、昨日、何があったの?」
「アハハッ‥‥‥お前らに全て話すよ。それと絶対に怒るなよ」
ファングは暗い表情でレンを軽く見た後、三人に昨日の出来事を全て話していた。
「そう言う事ねぇ、レン君が怒るのは分かるわ。私だったら、処刑に価するわよ」
「そうですね。俺様もボコボコにするレベルです」
「僕も古代魔法で処刑ですよ」
「やっぱりそうなるよなアハハッ」
三人の答えを聞いて、ファングは今にも死にそうな表情を見せていた。
「でも、レン君は容認しているんでしょう」
「まぁ、一応は‥‥‥」
ファングは言葉を詰まらせながら答えていた。
「なら良いんじゃない。私達もフォレストの中にあるトイレを使わせて貰うわ。ただし、周辺に村などがなかった場合だけよ。それと監視したら殺すからね、ファング」
「あぁ、構わないよそれで、レンもそれで容認してくれたから」
アリスの言葉を聞いて、ファングはちょっとホッとしていたが、レンの表情を見るのが怖かった。
「しかし、僕達のあれまで養分にするなんてファングも堕ちましたね」
「何とでも言えよレイス。俺は体の中に食べ物などを摂取しないと魔力を回復出来ない事を知っているだろう。お前らのあれからも養分や魔力を取れるのなら俺は何でもするぜ。それがレンの為になるならな」
「本当、ファングはレン君の為なら何でもするのね。まぁ、私達のあれでもレン君の為になるなら協力するけど、まさかあれまで手を出すとは思わなかったわ」
「うるさい。好きなだけ罵倒すれば良いだろう。俺は反論しないからな」
三人は冷たい目線でファングを見つめていた。
「さて、話は終わったから、私達は荷物を纏めるわ。終わったら荷物宜しくね、ファング」
「あぁ、分かったぜアリス」
三人は荷物を取りに部屋に戻ると、ファングはレンの所に来ていた。
「レン、まだ怒っているのか? 昨日、お前に言われた通り三人で正座していただろう?」
ファングは心を痛めながら、レンに声を掛けていた。
「別に怒ってないよ。僕はファングのやり方が気に食わないだけだから。飲み物に下剤を入れるなんてね」
レンは昨日夜、再び腹痛に魘されていたので、三人に問い詰めると飲み物に下剤を入れた事を白状していた。
「本当に悪かったよ。この通り、何でも命令を聞くから許して」
ファングは土下座しながら、レンに謝っていた。
「だから謝るなよ。とりあえず僕と三人の荷物を入れたら、先生達が待つ、受付前に行くよ」
「あぁ、分かったよレン」
ファングはおぼつかない足取りを見て、レンがため息を吐いていた。
「はぁ、ファング、とりあえずカイトと入れ替わって、フォレストの中でゆっくり反省しな」
「レン、ちょっと待って、それだと俺が‥‥‥」
「何、ファング。姿は維持したまま中身だけ変えられるよね。ファングの心配はないから安心して、ゆっくり反省しなよファング」
「うっ、分かりましたレン様!」
ファングは凄く落ち込むと、レンに言われるままカイトと入れ替わっていた。
「レン君、あんまりファングを苛めないであげてよ。あのままだと本当に消えちゃうよ」
ファングは自ら人格を消滅させないか、カイトが危惧していた。
「じゃあ何でカイトとクライブはファングがした事を止めなかったの? 一応君達にも止める権利はあるよね」
カイトとクライブもその場にいたので、いくらファングの命令が強くても、命令を止める事は可能性だと思った。
「うっ、それを言われると何も返せないよ」
「じゃあ、出来たんだね」
「うん、ごめんなさいレン君」
「なら、出発する前に三人ともう一度話しなよ。それ次第で、今日はファングかカイトにするから」
レンに言われるとカイトは目を瞑り、精神の中に行った。
「さて、ファングの分も整理するかな。しかも立った状態で行かないで欲しいんだけど」
ファングの姿のまま、立っていたので、レンは苦笑いしつつファングの荷物を整理しているのだった。
「ファング、いつまで落ち込んでいるんだ」
フォレストの中では、クライブがファングを慰めていた。
「俺、もうレンに顔向け出来ないよ。あの様子だとかなり怒っているよ。なぁ、クライブ、お前が代わりになってくれよ」
ファングは自ら人格をフォレストの中に閉じ込めようとしていた。
「クライブ、ファングの様子はどうなの?」
「カイト、お前、マスターの所に居たんじゃないのか?」
カイトが傍に居たので、クライブが驚いていた。
「それがレン君に言われて、出発する前に三人で話しなって」
「マスターらしい、気遣いだな。ファングならこの通りダメになっているぜ。しかも自ら人格を閉ざそうとしているし」
「そう、ファング。レン君は別にファングをせめてないよと言っていたよ」
「嘘だ。あの態度を見れば分かる。俺はレンとずっと居たんだから」
ファングの様子を見た、カイトとクライブはかなり重症だと考えていた。
「ファング、いい加減にしろ。お前はマスターを護るんじゃないのか? 俺の力を貸せと言ったのは何だったんだ答えろファング!」
「それは‥‥‥」
ファングはクライブの質問に黙り込んでいた。
「カイト、マスターの所に戻れ、こいつは俺が絶対に更正させるから」
「何をするのクライブ?」
「まぁ、見てろ! ファング、いい加減にしろ」
「クライブ、何を、うっあぁ」
クライブはファングを襲うと、ファングはクライブの中に吸い込まれ、新たな姿に変化していた。
「はぁ、ファングの事が手に取るように分かるぜ」
クライブは新たな姿を確認すると、胸に手を当ててファングを感じていた。
「クライブ、ファングは大丈夫なの?」
「大丈夫だよ。一時的に一つになっただけだよ。まぁ抵抗しているけど、さっさとやるぜ。おいファングの悩み事を全て教えろ」
クライブが命令すると、ファングの細胞が活発に動き出し、命令系統を通して、二人の中に流れ込んで来た。
「凄いよクライブ、一時的にファングを取り込んでいるから命令権が移行しているんだね」
カイトはクライブをやった行為に関心していた。
「そう言う事だぜ。ファングは必死に抵抗しているけど、取り込めばこっちの者だしね。ファングにはこれかもマスターを支えて貰わないと、俺はゆっくりフォレストの中で寛げないし」
「アハハッ、レン君が作った温泉が気に入ったんだね」
「そう言う事、仕事終わりの温泉は最高だぜ。おっと今はそんな話しじゃなかったぜ。ファングの奴、こんなに悩んでいるのかこれは重症かもな」
クライブはファングの情報量を見て、頭を悩ませていたがとりあえず、ファングと分離していた。
「テメェ、良くも命令権を奪って、俺の事を引き出したな」
ファングはクライブに怒っていた。
「仕方ないだろう。お前が話さない以上、命令権を奪わないと、全部お前の都合で隠すんだから」
命令権は全てファングが支配しているため、重要な秘密や話したくない事は、ファングの命令一つで二人に届かないようにしていた。
「それにしてもレン君の事ばっかりだね!」
「俺もファングの情報量を見た時は驚いたぜ。ほとんどマスターの事だし、それだけマスターに執着しているんだろう?」
「うるさい、俺にはレンが必要何だよ」
カイトとクライブはファングのレンに対する執着心に呆れていたが、今はファングをレンの所に行かせる事に必死だった。
「だったら何で俺とカイトに話さないんだ」
「そうだよ。僕達は三人で一つでしょう。レン君に話せて何で僕とクライブには話せないの?」
レンに対しては隠し事をしなくなったが、カイトとクライブには未だに隠し事をしているので、二人はファングに詰めよっていた。
「それはお前らには関係ないから‥‥‥」
「確かに、俺とカイトには関係ないかも知れないけど、もう俺達は一つ何だから、一人で背負うなよ」
「そうだよ。僕とクライブは一応ファング何だから、全て知って当然でしょう」
「ふっ、お前ら、本当バカだよな」
カイトとクライブの言葉を聞いて、ファングが笑っていた。
「ファング、やっと笑ったな」
「そうだね。僕達は生き生きしているファングが良いよ。失態だけはごめんだけどね。アハハッ」
「お前ら、悪かったな。俺のせいでまた巻き込んで」
「そんな顔するなよ。あの時はちゃんと説明すれば、マスターも理解してくれたハズなんだから」
「そうだね、クライブ。多分、僕達はトイレの機能を確かめたくて焦り過ぎたんだよ。時間を掛ければレン君も理解して使ってくれたハズなんだから」
「そうだな。何で俺はレンの事になると、目の前の事を忘れるんだろう。レンはずっと俺の傍に居るのに」
ファングはレン事になると、護る一身に力を求める為、自分の愚かさに嘆いていた。
「多分、それはレン君が過去に連れ去られた事があるから、ファングはレン君を護る力が欲しかったんでしょう」
「多分、そうだな。今回の一件もあるから、俺達はあらゆる手段を使ってでも、養分と魔力を回収しようと考えたんだよな」
「そうだね。結果としてレン君を怒らせる事をしたけど、レン君は容認してくれたんだよ」
「まぁ、やり方は悪かったけどな」
「だからファング、二度あんな事をしないとレン君に誓えば、レン君はちゃんと許してくれよ。今までも許してくれたでしょう」
「確かに、言われてみるとそうだな」
ファングは過去に色々と、レンに怒られていたが、一度として仲間を外された事がなかった。
「ファング、何でレン君が仲間を外さないのか、考えた事あるの?」
レンは喧嘩や説教をする度に、契約破棄を持ちかけるが一度も実行した事がないので、ファングはレンの考えていることを理解しているのかカイトが聞いていた。
「それは‥‥‥」
「はぁ、答えられないのファング。答えは単純だよ。ファングを仲間だと認めているんだよ。レン君に取ってファングは重要な存在だからね」
「カイト、それ本当なのか?」
「あぁ、また泣いているよ」
カイトの答えを聞いた途端、ファングは大粒の涙を流していた。
「うるさい。レンがそんなふうに見ているなんて知らなくて」
「じゃあ、直接聞いて見たら、答えは同じだけど、多分レン君の事だから言わないと思うよ」
「分かっているよ。レンの態度を見れば、多分答えてくれないけど、お前から言われると嬉しいぜ」
「なら、お前はマスターの所に戻って、もう一度謝れよな。俺達も反省している意思を伝えて」
「あぁ、そうするぜ。それとお前らありがとうな、俺を慰めてくれて、俺は一人じゃないと改めて実感出来たよ」
ファングは笑顔でカイトとクライブに話すと、レンのもとに移動していた。
「ありがとうクライブ」
「まぁな。彼奴の扱い方は慣れているからな。それにしてもマスターの執着心は異常だよ」
「そうかな? 僕達も同じでしょう。レン君と契約しているから、こうして居られるんだよ。他の契約者なら、人格を統一させられるよ」
他の契約者なら、どちらか一方の人格に統一されるのは分かり切っているので、レンが人格を統一しない事に感謝していた。
「アハハッ、確かにな。でもマスターがいるから、今の俺達がいるんだよな」
「そうだね。レン君がいなかったら僕達の人生は変わっていたかもよ。だからこれかもファングを支えながら、レン君を護るんだよ」
「あぁ、そうだな。またファングが悩めば、俺達が手助けしてやらないとな。さて、俺は風呂に入ろうかな」
「良いね、僕も付き合うよ」
フォレストの中では、カイトとクライブがファングを心配していたが、今はレンが作った温泉を楽しんでいるのだった。
「レン、昨日は本当に悪かった」
カイトと人格が入れ替わると、ファングはレンに土下座していた。
「何でまた謝るの? 僕は許したハズだよ」
「確かに、俺のやった行為以外は許したけど、俺がレンに下剤を飲ませた事は許してないだろう?」
「そうだね。ファングがやった行為は許せないけど、僕は別に怒ってないよ」
「へぇ、でもカイトとクライブがぁ?」
レンの意外過ぎる答えに、ファングが不抜けた声を出していた。
「カイトとクライブに何を言われたか、だいたい想像付くけど、僕はファングのやり方が気に食わないんだよ。何で人を騙す事をするの? 折角フォレストの中でゆっくり寛げると思ったのに、あの腹痛で台無しだよ。僕は二度、フォレストの中で一夜を過ごす事をやめたからね」
「ごめんレン、俺のせいでまた迷惑を掛けて‥‥‥でもフォレストの中で一夜を過ごす事をやめないでくれよ。カイトとクライブには悪気は無いんだから」
「そうだね。二人は悪気はないよね。だけど二人は止める事はなかったよね」
レンがえぐり返すように、同じ事を言っていた。
「うっ、ごめんレン、許して何でもするから、俺を仲間から外さないで」
「はぁ、何でファングを仲間から外すの? もしかしてカイトに言われたの、ファングは僕の仲間であって、重要な存在だと」
「何でカイトが言った事が分かるんだよ」
「さぁ、何でかな?」
フォレストとこっそり通信していたので、レンには全ての会話が筒抜けだった。
「やっぱり俺はレンに敵わないな。お前、俺達の会話を聞いていたんだろう?」
ファングは精霊間の通信が開いている事に気付き、レンに確認していた。
「まぁ、一応ね。ファングの人格を閉ざされたら、僕が困るから」
「何だよそれ」
「ごめんファング、少し意地悪しちゃたね。泣きたければ、好きなだけ泣きなよ。もう二度、あんな事をしないと誓いながらね」
「うん、約束するよ、レン。本当、俺はバカだよな、ちゃんと説明すればあんな事にならなかったのに。本当にごめんレン、うぁぁ‥‥‥」
ファングはレンに抱きつくと、大声を上げながら泣いていた。
「まったくファングは泣き虫だよね」
「ごめんレン、また泣いて」
ファングの泣きっぷりを見て、レンが呆れ気味に見ていた。
「良いんだよ。次はしっかりやってよね。カイトとクライブに打ち明けられたから、少しすっきりした感があるよ」
レンはファングの頭を撫でながら、話していた。
「そうかな? うん、多分そうだな。俺は一人じゃないと改めて実感出来たよ。レン、俺は立派な精霊になるから、これかも一緒にいてくれよな。もう二度、お前を騙したりしないから」
「なら良いけど、とりあえずは頑張ってとしか言えないね。仲間を外すかは、ファングの行動次第だし」
「そうだな。もう二度しないよ。レン」
「珍しい、反論しないんだ」
「反論するかよ。悪いのは俺なんだからな。それとありがとうなレン。こんな俺を仲間だと認めてくれて」
ファングはレンを見ると、改めて護ると誓いながら、微笑んでいた。
「それにしても、服がファングの涙でビショビショ何だけど」
ファングはレンに抱きしめながら泣いていたので、レンの服が濡れていた。
「ごめんレン」
「ファング、何回も謝らないの? これは仕方ないでしょう。それにこれからは精霊として頑張るんでしょう? ならやる事は一つでしょう? ファング、僕をフォレストの中に入れて、アリス達が荷物を整理して、この部屋に来るまでに、もう一度温泉に入るから、カイトとクライブは僕の服を乾かして置いてと伝えてよ。それとファングはアリス達が部屋に来たら、教えて。ただし部屋の中には入れないで扉の前で待機するように伝えて、出来るよねファング?」
「あぁ、任せなレン。それと荷物を整理してくれたんだな、ありがとうなレン」
ファングの荷物を見ると、綺麗にバックに入っていたので、レンにお礼を言っていた。
「別にそう言う訳じゃないけど、時間が勿体ないから、やっただけだよ。次はちゃんとやりなよ」
「あぁ、分かったぜ、ありがとうなレン。それじゃ早く、俺の中で身支度をしなよ。カイトとクライブには伝えたから」
「ありがとうファング、それとトイレ使わせて貰うよ。少しはエネルギーの足しになれば良いけど?」
「レン、気遣いは良いから早く行きなよ。アリス達が来るぜ」
レンとファングはアリス達が来る間、フォレストの中で再度身支度を整えていた。
「はぁ、気持ち良かった。ファング、無理言ってごめんね。それにしてもアリス達はまだ荷物の準備をしているのかな?」
レンが再度身支度を直して、フォレストの中から出て来るとアリス達はまだ来てない様子だった。
「別に構わないぜ、レンの頼みなら何でもやるからな。それにしてもレンのあれがちゃんと、俺の腹で分解しているぜ。はぁ、凄く良いよ、やっぱりレンの魔力が一番だな」
ファングは不気味な笑みを見せながら、息を切らし、お腹を何回も撫でながら、何かを感じていた。
「ファング、僕のあれを感じないで、そんなふうにするから僕は怒るんだよ。これからもその調子だともうしないよ」
「うっ、ごめんついクセで、食べ物などがあるとフォレスの本能がな‥‥‥」
フォレスが持つ母性本能が、ファングの制欲を促していた。
「確かにファングはフォレスと融合した存在だけど、もうフォレスは消滅して、ファングの物になったんでしょう。フォレスの母性本能があってもファングなら制御出来るよね」
「分かっているから、こうして体に感覚を覚えさせているんだろう?」
「なら大丈夫だね。ファングの答えが聞けたから満足かな。でもあんまりそう言う仕草やめてね。下手すると命令して、体の外に強制的に排泄させるからね」
「レン、それだけは勘弁してよ。ちゃんとやるから今は、レンのあれを味わって良いだろう。カイトとクライブも喜んで入るんだから」
「はいはい、アリス達が来たら、ちゃんとしなよ」
「あぁ、分かっているよ。はぁ、凄く良いよ。レンの温もりが俺の中にあるみたいだよ」
「はぁ、大丈夫かな? それにしてもアリス達、遅いな?」
ファングの仕草に頭を痛めながら、アリス達を待っていたが、中々来る気配がなかった。
「遅い、ファング、アリス達を見てきてよ。ついでに荷物を回収してきなよ」
「ふぇ、何か言ったか?」
ファングはベッドに寝ながら、未だにお腹を撫でて、レンのあれをゆっくり吸収していた。
「ちょっと聞いているの、ファング?」
「聞いているよ。レン、ちょっとこっちに来なよ」
レンがファングに近づいて言うと、ファングはレンを掴んで、お腹に顔を当てていた。
「うぁ! 何するのファングって何これ?」
ファングのお腹に顔を当てると、お腹の中の臓器が活発に動いて、喜んでいるのが感じ取れた。
「何って、お前のあれを入れた事で、フォレストは元気になっているんだぜ。お前のあれには大量の魔力が凝縮されているからな。おかげで俺は体力を回復出来るし、こうして元気にいられるんだから、お前には感謝しているぜレン」
ファングはレンの頭を軽く撫でながら、笑顔で話していた。
「ファングって意外と強引だよね。どうせ、僕に伝えたいだけでしょう。魔力だってそんなに無いハズ何だから」
「アハハッ、バレたか。だけど、お前のあれで元気になっているのは間違いないだろう?」
「確かに、臓器が活発に動いていたから否定しないけど、もう少し別の伝え方がないの?」
ファングはバカなので、直球的な伝え方しか出来なかった。
「別に良いだろう。俺は不器用なんだから、そう言う伝え方が出来ないんだよ」
「ファングらしいと言えばファングらしいかぁ」
「何だよ、レンはいつも俺を試すよな。とりあえずアリス達を見てくるよ。彼奴らレンを待たせやがって、少しガツンと言ってやるぜ」
「じゃあ僕は下に居るよ。先生達が待っているかも知れないから」
「あぁ、分かったぜレン。ただし、あんまり遠くに行くなよ」
レン達は宿にいるのに、他にどこに行く必要があるのか、レンは理解出来なかった。
「アハハッ、どこにも行かないから、さっさと見てきてよ」
アリス達の方をファングに任せると、レンは階段を下りて受付の所に行くと先生達が待っていた。
「やっと来たな。他の者達はどうした?」
レンだけやって来たので、ベリット先生は四人の事を聞いていた。
「今、ファングが三人の所に行ったので、少し待てば来ると思いますよ?」
アリス達が今、何をやっているのかレンは知らないけど、先生達に心配を掛けないように、受け答えをして乗り切っていた。
「そうか、なら食事をしていた席を借りて、待つとするか。四人が来たら、とりあえず打ち合わせをするからな」
「はい、分かりました、ベリット先生」
レンと先生達は近くの席を見つけると椅子に座り、四人が来るのを待つことにした。
「それにしても、レン・フォワード君、貴方達は食べ過ぎですよ。お会計をした時は驚きましたよ」
昨日の夜、ベリット先生が好きな物を食べて良いと、言われたので、五人はお腹いっぱいになるまで、たくさんの料理を注文していた。その為、ギルドに居たファブリルとクラック先生は、ベリット先生が五人に言った事をを知らなかった。
「アハハッ、悪いクラック、俺が此奴らに好きな物を食べろと言ったんだ」
「まぁ、学園側が負担するので、問題ないですけど」
「クラック、此奴らは頑張っているんだから、好きな物を鱈腹食べさせてやれよ。此奴らはまだまだ子供で食べ盛りなんだからな」
「そうですわね。私達を助けてくれましたから、大目に見てあげますわ」
「アハハッ、ありがとうございます。ベリット先生、ファブリル先生、クラック先生」
レンと先生達が四人を待ちながら、昨日の事を話していると、四人の声が聞こえて来た。
「レン、待たせたな」
「お待たせ、レン君」
「レン師匠、早いですね」
「レンお兄ちゃん、お待たせ」
「遅いぞ、お前らって、何だファング・ドレイクその姿は?」
レンと先生達が四人の方を見ると、ファングだけボロボロになりながら、やって来ていた。
「アリスに何かされたの?」
「そうだよ。こいつ、部屋で着替えているんだぜ。これから洞窟に行くから、汚れにくい服を着つつ、レン君にアピールする服とが言っているんだぜ」
ファングはアリスとレオスがいる部屋を訪ねると、反応がなかったので慌てて、精霊の力で扉をすり抜けて様子を確認すると、ちょうどアリスが着替えている所を目撃してしまった。
「別に良いでしょう、私が何をしようと。一番悪いのはファングが部屋に入って来る事でしょう。しかも精霊の力を使って、すり抜けて来るなんて、レン君の言いつけを破っているのよ」
「仕方ないだろう。レイスが扉を叩いても反応が無いんだから、俺が精霊の力を使って安否を確認したのに、飛んだとばっちりだぜ」
「アハハッ、すみませんファング、アリスさんとレオスさんの反応がなかったので」
「でもよかったぜ、特に問題なかったからな」
「そうね。私も出なかったのが悪いしね」
アリスとファングは互いに非を認めると、和解をしていた。
「まぁ、色々あったみたいだけど、ファングの方はレイスが見ているから、大丈夫何でしょう?」
「えぇ一応、人が来ないのを見計らって、扉の中に入って貰ったので目立つ事はなかったですよ」
「なら大丈夫だね。ファングもご苦労さま、こっちにおいでよ、ファング」
「あぁ、分かったぜ、レン」
「全く、レン君の事になると、デレデレになるんだから」
「アハハッ、とりあえず俺様達も椅子に座りましょう」
「そうだね」
四人がそれぞれ、椅子に座ると先生達が地図を広げ始めていた。
「それじゃ、今から簡単な流れを説明するかな。俺達が居るのは、ここユース村で、ここから更に北東側にカルベル王国がある。直線距離で約十キロだな」
「はい、ベリット先生。十キロだと、普通に行けば一日で行けるって事ですか?」
ベリット先生の説明を聞いて、アリスが質問していた。
「まぁ、普通に行けばの話しだよ」
ベリット先生が意味深な発言をしていた。
「えっ、一日で行けないんですか?」
「何もなければ一日で行けるが、我々はここの中間にある、カルド鍾乳洞を経由して行くんだぞ」
ベリット先生は、地図を指しながら五人に言っていた。
「カルド鍾乳洞は、現在は使われてない洞窟で魔物が棲みついて、しかも洞窟内は迷路になっているため、普通の人だと、通り抜けるのが困難な場所何ですよ」
クラック先生は五人に不安を煽るように、話していた。
「それに兇悪なモンスターがいるって話しだから、気をつけろな。お前達ガハハハハ」
「クラック、ファブリル、あまりこの子達に不安を煽るな。ともかく危険な場所だから、気を引き締めろよ」
「はい分かりました。ベリット先生」
先生達の説明を聞いて、何で危険を侵してまでも、カルド鍾乳洞を通る必要があるんだろうと、五人は思いながら聞いていた。
「はい、ベリット先生質問何ですけど、他のルートは無いんですか?」
レンは一応、他にルートはないか確認をしてみた。
「確かにルートはあるが、どれも外だから敵にバレるしな。だから一番、敵が見付かりにくいカルド鍾乳洞を選んだのだろう?」
「そうでしたねアハハッ」
一応聞いて見たが、結局ルートが覆ることはなかった。
「それじゃ、お前ら行くぞ! どうした、暗い顔をして」
「別に、何でもありませんよ」
先生達に危険な場所と言われ、五人は不安そうな表情を見せていた。
「なら良いけど、カルド鍾乳洞の奥には立派な鍾乳石があるからな」
「えっ、それ本当ですか、ベリット先生! なら早く行きましょう」
ベリット先生の発言を聞いて、レンは目をキラキラ輝かせて、先生達を急がせていた。
「やばい、レン君があれに目覚めてしまったわ」
「どうするんですか、レン師匠が興奮してますよ」
「俺に言うなよ。あぁなったら、止められないよ。それに俺達でレンを監視して、護しかないだろう? なぁアクト」
【そうだなファング、俺達がレンを護ってやらないとな。お前ら、レンの傍に行くぜ】
【了解!】
精霊四人はレンの周辺に移動して、上空から監視していた。
「何してるの、早く行くよ。綺麗な鍾乳石を見るんだから」
「はいはい、今行くぜ」
「仕方ないわね。レン君ちょっと待って」
「レン師匠、歩くの速くないですか?」
「レンお兄ちゃん、待って」
五人と先生達はユース村を後にすると、カルド鍾乳洞に向けて歩き出しているのだった。
「ファング、飲み物がないよ」
「はい、今持ってきます。レン様」
ファングはレンに命令されて、かなり忙しい様子だった。
「ファング、レン君にまた何かして怒られたの?」
「うるさいな。見れば分かるだろう。昨日ちょっと色々あってな」
昨日の夜はフォレストの中で、三人がレンに色々接待した挙げ句、最終的にはレンを怒らせたので、ファングは必死にレンの機嫌を直していた。
「相変わらずですね。レン師匠を怒らせると後がないのに」
「うるさいな。だからこうして、レンの命令に従って入るんだろう。それとお前ら食事が終わったら、荷物の準備する前に俺とレンが泊まっている部屋に来いよ。原因を話すし、お前らに言わないと行けない事があるからな」
「ファング、まだなの?」
「はい、今行きます。レン様。お前ら、忘れずに来いよ」
ファングは三人に意味深な事を言うと、慌てながらレンに飲み物を届けていた。
「ファングは私達に何を話すのかしら」
「さぁ、俺様に言われても困りますよ」
「あの様子だと、僕達にも何か言いたそうで怖いんだけど」
三人はファングに何を言われるのか、不安だった。
「まぁ、あの様子だとそうかもね。昨日の夜、レン君と何があったのよ。荷物を取りに行った時点で既にレン君がいなかったから、ファングに詰めよって聞いたのよ。レン君のご褒美中だから、朝までフォレストの中で過ごすってね。その時点でちょっと不安だったけど、レン君のご褒美だから見過ごしてあげたのに、本当に何をしているのかしらファングは‥‥‥」
昨日の夜、三人は少し遅れて各自の部屋に行く前に、レンとファングがいる部屋を訪ねていたが、既にレンの姿がなかったので、三人はその時点で怪しいと睨んでいた。
「俺様も荷物を取りに行ってファングに聞かされた時は驚きましたが、レン師匠の事なので気にしませんでした。でも朝の態度を見るとちょっと怖いですね」
三人はファングに何を言われるのか、食事をしながら色々考えていた。食事を終えた五人は、ファングに言われるまま、部屋に集まっていた。
「ねぇ、ファング、何で三人を部屋に入れる必要があるの? 早く準備して、カルド鍾乳洞に向けて出発するのに?」
準備が出来次第、カルド鍾乳洞を経由してカルベル王国に向かうのに、三人を引き止めていたら出発するのが遅くなるとレンに言われていた。
「レン、分かっているけど、この三人に昨日の事を話したいんだよ。それにあれも話したいから」
「へぇ、アレねぇ。三人に怒られなければ良いけど」
レンは冷たい目線でファングを見ると、一人で荷物を整理していた。
「レン君が冷たい目線で見ていたんだけど、昨日、何があったの?」
「アハハッ‥‥‥お前らに全て話すよ。それと絶対に怒るなよ」
ファングは暗い表情でレンを軽く見た後、三人に昨日の出来事を全て話していた。
「そう言う事ねぇ、レン君が怒るのは分かるわ。私だったら、処刑に価するわよ」
「そうですね。俺様もボコボコにするレベルです」
「僕も古代魔法で処刑ですよ」
「やっぱりそうなるよなアハハッ」
三人の答えを聞いて、ファングは今にも死にそうな表情を見せていた。
「でも、レン君は容認しているんでしょう」
「まぁ、一応は‥‥‥」
ファングは言葉を詰まらせながら答えていた。
「なら良いんじゃない。私達もフォレストの中にあるトイレを使わせて貰うわ。ただし、周辺に村などがなかった場合だけよ。それと監視したら殺すからね、ファング」
「あぁ、構わないよそれで、レンもそれで容認してくれたから」
アリスの言葉を聞いて、ファングはちょっとホッとしていたが、レンの表情を見るのが怖かった。
「しかし、僕達のあれまで養分にするなんてファングも堕ちましたね」
「何とでも言えよレイス。俺は体の中に食べ物などを摂取しないと魔力を回復出来ない事を知っているだろう。お前らのあれからも養分や魔力を取れるのなら俺は何でもするぜ。それがレンの為になるならな」
「本当、ファングはレン君の為なら何でもするのね。まぁ、私達のあれでもレン君の為になるなら協力するけど、まさかあれまで手を出すとは思わなかったわ」
「うるさい。好きなだけ罵倒すれば良いだろう。俺は反論しないからな」
三人は冷たい目線でファングを見つめていた。
「さて、話は終わったから、私達は荷物を纏めるわ。終わったら荷物宜しくね、ファング」
「あぁ、分かったぜアリス」
三人は荷物を取りに部屋に戻ると、ファングはレンの所に来ていた。
「レン、まだ怒っているのか? 昨日、お前に言われた通り三人で正座していただろう?」
ファングは心を痛めながら、レンに声を掛けていた。
「別に怒ってないよ。僕はファングのやり方が気に食わないだけだから。飲み物に下剤を入れるなんてね」
レンは昨日夜、再び腹痛に魘されていたので、三人に問い詰めると飲み物に下剤を入れた事を白状していた。
「本当に悪かったよ。この通り、何でも命令を聞くから許して」
ファングは土下座しながら、レンに謝っていた。
「だから謝るなよ。とりあえず僕と三人の荷物を入れたら、先生達が待つ、受付前に行くよ」
「あぁ、分かったよレン」
ファングはおぼつかない足取りを見て、レンがため息を吐いていた。
「はぁ、ファング、とりあえずカイトと入れ替わって、フォレストの中でゆっくり反省しな」
「レン、ちょっと待って、それだと俺が‥‥‥」
「何、ファング。姿は維持したまま中身だけ変えられるよね。ファングの心配はないから安心して、ゆっくり反省しなよファング」
「うっ、分かりましたレン様!」
ファングは凄く落ち込むと、レンに言われるままカイトと入れ替わっていた。
「レン君、あんまりファングを苛めないであげてよ。あのままだと本当に消えちゃうよ」
ファングは自ら人格を消滅させないか、カイトが危惧していた。
「じゃあ何でカイトとクライブはファングがした事を止めなかったの? 一応君達にも止める権利はあるよね」
カイトとクライブもその場にいたので、いくらファングの命令が強くても、命令を止める事は可能性だと思った。
「うっ、それを言われると何も返せないよ」
「じゃあ、出来たんだね」
「うん、ごめんなさいレン君」
「なら、出発する前に三人ともう一度話しなよ。それ次第で、今日はファングかカイトにするから」
レンに言われるとカイトは目を瞑り、精神の中に行った。
「さて、ファングの分も整理するかな。しかも立った状態で行かないで欲しいんだけど」
ファングの姿のまま、立っていたので、レンは苦笑いしつつファングの荷物を整理しているのだった。
「ファング、いつまで落ち込んでいるんだ」
フォレストの中では、クライブがファングを慰めていた。
「俺、もうレンに顔向け出来ないよ。あの様子だとかなり怒っているよ。なぁ、クライブ、お前が代わりになってくれよ」
ファングは自ら人格をフォレストの中に閉じ込めようとしていた。
「クライブ、ファングの様子はどうなの?」
「カイト、お前、マスターの所に居たんじゃないのか?」
カイトが傍に居たので、クライブが驚いていた。
「それがレン君に言われて、出発する前に三人で話しなって」
「マスターらしい、気遣いだな。ファングならこの通りダメになっているぜ。しかも自ら人格を閉ざそうとしているし」
「そう、ファング。レン君は別にファングをせめてないよと言っていたよ」
「嘘だ。あの態度を見れば分かる。俺はレンとずっと居たんだから」
ファングの様子を見た、カイトとクライブはかなり重症だと考えていた。
「ファング、いい加減にしろ。お前はマスターを護るんじゃないのか? 俺の力を貸せと言ったのは何だったんだ答えろファング!」
「それは‥‥‥」
ファングはクライブの質問に黙り込んでいた。
「カイト、マスターの所に戻れ、こいつは俺が絶対に更正させるから」
「何をするのクライブ?」
「まぁ、見てろ! ファング、いい加減にしろ」
「クライブ、何を、うっあぁ」
クライブはファングを襲うと、ファングはクライブの中に吸い込まれ、新たな姿に変化していた。
「はぁ、ファングの事が手に取るように分かるぜ」
クライブは新たな姿を確認すると、胸に手を当ててファングを感じていた。
「クライブ、ファングは大丈夫なの?」
「大丈夫だよ。一時的に一つになっただけだよ。まぁ抵抗しているけど、さっさとやるぜ。おいファングの悩み事を全て教えろ」
クライブが命令すると、ファングの細胞が活発に動き出し、命令系統を通して、二人の中に流れ込んで来た。
「凄いよクライブ、一時的にファングを取り込んでいるから命令権が移行しているんだね」
カイトはクライブをやった行為に関心していた。
「そう言う事だぜ。ファングは必死に抵抗しているけど、取り込めばこっちの者だしね。ファングにはこれかもマスターを支えて貰わないと、俺はゆっくりフォレストの中で寛げないし」
「アハハッ、レン君が作った温泉が気に入ったんだね」
「そう言う事、仕事終わりの温泉は最高だぜ。おっと今はそんな話しじゃなかったぜ。ファングの奴、こんなに悩んでいるのかこれは重症かもな」
クライブはファングの情報量を見て、頭を悩ませていたがとりあえず、ファングと分離していた。
「テメェ、良くも命令権を奪って、俺の事を引き出したな」
ファングはクライブに怒っていた。
「仕方ないだろう。お前が話さない以上、命令権を奪わないと、全部お前の都合で隠すんだから」
命令権は全てファングが支配しているため、重要な秘密や話したくない事は、ファングの命令一つで二人に届かないようにしていた。
「それにしてもレン君の事ばっかりだね!」
「俺もファングの情報量を見た時は驚いたぜ。ほとんどマスターの事だし、それだけマスターに執着しているんだろう?」
「うるさい、俺にはレンが必要何だよ」
カイトとクライブはファングのレンに対する執着心に呆れていたが、今はファングをレンの所に行かせる事に必死だった。
「だったら何で俺とカイトに話さないんだ」
「そうだよ。僕達は三人で一つでしょう。レン君に話せて何で僕とクライブには話せないの?」
レンに対しては隠し事をしなくなったが、カイトとクライブには未だに隠し事をしているので、二人はファングに詰めよっていた。
「それはお前らには関係ないから‥‥‥」
「確かに、俺とカイトには関係ないかも知れないけど、もう俺達は一つ何だから、一人で背負うなよ」
「そうだよ。僕とクライブは一応ファング何だから、全て知って当然でしょう」
「ふっ、お前ら、本当バカだよな」
カイトとクライブの言葉を聞いて、ファングが笑っていた。
「ファング、やっと笑ったな」
「そうだね。僕達は生き生きしているファングが良いよ。失態だけはごめんだけどね。アハハッ」
「お前ら、悪かったな。俺のせいでまた巻き込んで」
「そんな顔するなよ。あの時はちゃんと説明すれば、マスターも理解してくれたハズなんだから」
「そうだね、クライブ。多分、僕達はトイレの機能を確かめたくて焦り過ぎたんだよ。時間を掛ければレン君も理解して使ってくれたハズなんだから」
「そうだな。何で俺はレンの事になると、目の前の事を忘れるんだろう。レンはずっと俺の傍に居るのに」
ファングはレン事になると、護る一身に力を求める為、自分の愚かさに嘆いていた。
「多分、それはレン君が過去に連れ去られた事があるから、ファングはレン君を護る力が欲しかったんでしょう」
「多分、そうだな。今回の一件もあるから、俺達はあらゆる手段を使ってでも、養分と魔力を回収しようと考えたんだよな」
「そうだね。結果としてレン君を怒らせる事をしたけど、レン君は容認してくれたんだよ」
「まぁ、やり方は悪かったけどな」
「だからファング、二度あんな事をしないとレン君に誓えば、レン君はちゃんと許してくれよ。今までも許してくれたでしょう」
「確かに、言われてみるとそうだな」
ファングは過去に色々と、レンに怒られていたが、一度として仲間を外された事がなかった。
「ファング、何でレン君が仲間を外さないのか、考えた事あるの?」
レンは喧嘩や説教をする度に、契約破棄を持ちかけるが一度も実行した事がないので、ファングはレンの考えていることを理解しているのかカイトが聞いていた。
「それは‥‥‥」
「はぁ、答えられないのファング。答えは単純だよ。ファングを仲間だと認めているんだよ。レン君に取ってファングは重要な存在だからね」
「カイト、それ本当なのか?」
「あぁ、また泣いているよ」
カイトの答えを聞いた途端、ファングは大粒の涙を流していた。
「うるさい。レンがそんなふうに見ているなんて知らなくて」
「じゃあ、直接聞いて見たら、答えは同じだけど、多分レン君の事だから言わないと思うよ」
「分かっているよ。レンの態度を見れば、多分答えてくれないけど、お前から言われると嬉しいぜ」
「なら、お前はマスターの所に戻って、もう一度謝れよな。俺達も反省している意思を伝えて」
「あぁ、そうするぜ。それとお前らありがとうな、俺を慰めてくれて、俺は一人じゃないと改めて実感出来たよ」
ファングは笑顔でカイトとクライブに話すと、レンのもとに移動していた。
「ありがとうクライブ」
「まぁな。彼奴の扱い方は慣れているからな。それにしてもマスターの執着心は異常だよ」
「そうかな? 僕達も同じでしょう。レン君と契約しているから、こうして居られるんだよ。他の契約者なら、人格を統一させられるよ」
他の契約者なら、どちらか一方の人格に統一されるのは分かり切っているので、レンが人格を統一しない事に感謝していた。
「アハハッ、確かにな。でもマスターがいるから、今の俺達がいるんだよな」
「そうだね。レン君がいなかったら僕達の人生は変わっていたかもよ。だからこれかもファングを支えながら、レン君を護るんだよ」
「あぁ、そうだな。またファングが悩めば、俺達が手助けしてやらないとな。さて、俺は風呂に入ろうかな」
「良いね、僕も付き合うよ」
フォレストの中では、カイトとクライブがファングを心配していたが、今はレンが作った温泉を楽しんでいるのだった。
「レン、昨日は本当に悪かった」
カイトと人格が入れ替わると、ファングはレンに土下座していた。
「何でまた謝るの? 僕は許したハズだよ」
「確かに、俺のやった行為以外は許したけど、俺がレンに下剤を飲ませた事は許してないだろう?」
「そうだね。ファングがやった行為は許せないけど、僕は別に怒ってないよ」
「へぇ、でもカイトとクライブがぁ?」
レンの意外過ぎる答えに、ファングが不抜けた声を出していた。
「カイトとクライブに何を言われたか、だいたい想像付くけど、僕はファングのやり方が気に食わないんだよ。何で人を騙す事をするの? 折角フォレストの中でゆっくり寛げると思ったのに、あの腹痛で台無しだよ。僕は二度、フォレストの中で一夜を過ごす事をやめたからね」
「ごめんレン、俺のせいでまた迷惑を掛けて‥‥‥でもフォレストの中で一夜を過ごす事をやめないでくれよ。カイトとクライブには悪気は無いんだから」
「そうだね。二人は悪気はないよね。だけど二人は止める事はなかったよね」
レンがえぐり返すように、同じ事を言っていた。
「うっ、ごめんレン、許して何でもするから、俺を仲間から外さないで」
「はぁ、何でファングを仲間から外すの? もしかしてカイトに言われたの、ファングは僕の仲間であって、重要な存在だと」
「何でカイトが言った事が分かるんだよ」
「さぁ、何でかな?」
フォレストとこっそり通信していたので、レンには全ての会話が筒抜けだった。
「やっぱり俺はレンに敵わないな。お前、俺達の会話を聞いていたんだろう?」
ファングは精霊間の通信が開いている事に気付き、レンに確認していた。
「まぁ、一応ね。ファングの人格を閉ざされたら、僕が困るから」
「何だよそれ」
「ごめんファング、少し意地悪しちゃたね。泣きたければ、好きなだけ泣きなよ。もう二度、あんな事をしないと誓いながらね」
「うん、約束するよ、レン。本当、俺はバカだよな、ちゃんと説明すればあんな事にならなかったのに。本当にごめんレン、うぁぁ‥‥‥」
ファングはレンに抱きつくと、大声を上げながら泣いていた。
「まったくファングは泣き虫だよね」
「ごめんレン、また泣いて」
ファングの泣きっぷりを見て、レンが呆れ気味に見ていた。
「良いんだよ。次はしっかりやってよね。カイトとクライブに打ち明けられたから、少しすっきりした感があるよ」
レンはファングの頭を撫でながら、話していた。
「そうかな? うん、多分そうだな。俺は一人じゃないと改めて実感出来たよ。レン、俺は立派な精霊になるから、これかも一緒にいてくれよな。もう二度、お前を騙したりしないから」
「なら良いけど、とりあえずは頑張ってとしか言えないね。仲間を外すかは、ファングの行動次第だし」
「そうだな。もう二度しないよ。レン」
「珍しい、反論しないんだ」
「反論するかよ。悪いのは俺なんだからな。それとありがとうなレン。こんな俺を仲間だと認めてくれて」
ファングはレンを見ると、改めて護ると誓いながら、微笑んでいた。
「それにしても、服がファングの涙でビショビショ何だけど」
ファングはレンに抱きしめながら泣いていたので、レンの服が濡れていた。
「ごめんレン」
「ファング、何回も謝らないの? これは仕方ないでしょう。それにこれからは精霊として頑張るんでしょう? ならやる事は一つでしょう? ファング、僕をフォレストの中に入れて、アリス達が荷物を整理して、この部屋に来るまでに、もう一度温泉に入るから、カイトとクライブは僕の服を乾かして置いてと伝えてよ。それとファングはアリス達が部屋に来たら、教えて。ただし部屋の中には入れないで扉の前で待機するように伝えて、出来るよねファング?」
「あぁ、任せなレン。それと荷物を整理してくれたんだな、ありがとうなレン」
ファングの荷物を見ると、綺麗にバックに入っていたので、レンにお礼を言っていた。
「別にそう言う訳じゃないけど、時間が勿体ないから、やっただけだよ。次はちゃんとやりなよ」
「あぁ、分かったぜ、ありがとうなレン。それじゃ早く、俺の中で身支度をしなよ。カイトとクライブには伝えたから」
「ありがとうファング、それとトイレ使わせて貰うよ。少しはエネルギーの足しになれば良いけど?」
「レン、気遣いは良いから早く行きなよ。アリス達が来るぜ」
レンとファングはアリス達が来る間、フォレストの中で再度身支度を整えていた。
「はぁ、気持ち良かった。ファング、無理言ってごめんね。それにしてもアリス達はまだ荷物の準備をしているのかな?」
レンが再度身支度を直して、フォレストの中から出て来るとアリス達はまだ来てない様子だった。
「別に構わないぜ、レンの頼みなら何でもやるからな。それにしてもレンのあれがちゃんと、俺の腹で分解しているぜ。はぁ、凄く良いよ、やっぱりレンの魔力が一番だな」
ファングは不気味な笑みを見せながら、息を切らし、お腹を何回も撫でながら、何かを感じていた。
「ファング、僕のあれを感じないで、そんなふうにするから僕は怒るんだよ。これからもその調子だともうしないよ」
「うっ、ごめんついクセで、食べ物などがあるとフォレスの本能がな‥‥‥」
フォレスが持つ母性本能が、ファングの制欲を促していた。
「確かにファングはフォレスと融合した存在だけど、もうフォレスは消滅して、ファングの物になったんでしょう。フォレスの母性本能があってもファングなら制御出来るよね」
「分かっているから、こうして体に感覚を覚えさせているんだろう?」
「なら大丈夫だね。ファングの答えが聞けたから満足かな。でもあんまりそう言う仕草やめてね。下手すると命令して、体の外に強制的に排泄させるからね」
「レン、それだけは勘弁してよ。ちゃんとやるから今は、レンのあれを味わって良いだろう。カイトとクライブも喜んで入るんだから」
「はいはい、アリス達が来たら、ちゃんとしなよ」
「あぁ、分かっているよ。はぁ、凄く良いよ。レンの温もりが俺の中にあるみたいだよ」
「はぁ、大丈夫かな? それにしてもアリス達、遅いな?」
ファングの仕草に頭を痛めながら、アリス達を待っていたが、中々来る気配がなかった。
「遅い、ファング、アリス達を見てきてよ。ついでに荷物を回収してきなよ」
「ふぇ、何か言ったか?」
ファングはベッドに寝ながら、未だにお腹を撫でて、レンのあれをゆっくり吸収していた。
「ちょっと聞いているの、ファング?」
「聞いているよ。レン、ちょっとこっちに来なよ」
レンがファングに近づいて言うと、ファングはレンを掴んで、お腹に顔を当てていた。
「うぁ! 何するのファングって何これ?」
ファングのお腹に顔を当てると、お腹の中の臓器が活発に動いて、喜んでいるのが感じ取れた。
「何って、お前のあれを入れた事で、フォレストは元気になっているんだぜ。お前のあれには大量の魔力が凝縮されているからな。おかげで俺は体力を回復出来るし、こうして元気にいられるんだから、お前には感謝しているぜレン」
ファングはレンの頭を軽く撫でながら、笑顔で話していた。
「ファングって意外と強引だよね。どうせ、僕に伝えたいだけでしょう。魔力だってそんなに無いハズ何だから」
「アハハッ、バレたか。だけど、お前のあれで元気になっているのは間違いないだろう?」
「確かに、臓器が活発に動いていたから否定しないけど、もう少し別の伝え方がないの?」
ファングはバカなので、直球的な伝え方しか出来なかった。
「別に良いだろう。俺は不器用なんだから、そう言う伝え方が出来ないんだよ」
「ファングらしいと言えばファングらしいかぁ」
「何だよ、レンはいつも俺を試すよな。とりあえずアリス達を見てくるよ。彼奴らレンを待たせやがって、少しガツンと言ってやるぜ」
「じゃあ僕は下に居るよ。先生達が待っているかも知れないから」
「あぁ、分かったぜレン。ただし、あんまり遠くに行くなよ」
レン達は宿にいるのに、他にどこに行く必要があるのか、レンは理解出来なかった。
「アハハッ、どこにも行かないから、さっさと見てきてよ」
アリス達の方をファングに任せると、レンは階段を下りて受付の所に行くと先生達が待っていた。
「やっと来たな。他の者達はどうした?」
レンだけやって来たので、ベリット先生は四人の事を聞いていた。
「今、ファングが三人の所に行ったので、少し待てば来ると思いますよ?」
アリス達が今、何をやっているのかレンは知らないけど、先生達に心配を掛けないように、受け答えをして乗り切っていた。
「そうか、なら食事をしていた席を借りて、待つとするか。四人が来たら、とりあえず打ち合わせをするからな」
「はい、分かりました、ベリット先生」
レンと先生達は近くの席を見つけると椅子に座り、四人が来るのを待つことにした。
「それにしても、レン・フォワード君、貴方達は食べ過ぎですよ。お会計をした時は驚きましたよ」
昨日の夜、ベリット先生が好きな物を食べて良いと、言われたので、五人はお腹いっぱいになるまで、たくさんの料理を注文していた。その為、ギルドに居たファブリルとクラック先生は、ベリット先生が五人に言った事をを知らなかった。
「アハハッ、悪いクラック、俺が此奴らに好きな物を食べろと言ったんだ」
「まぁ、学園側が負担するので、問題ないですけど」
「クラック、此奴らは頑張っているんだから、好きな物を鱈腹食べさせてやれよ。此奴らはまだまだ子供で食べ盛りなんだからな」
「そうですわね。私達を助けてくれましたから、大目に見てあげますわ」
「アハハッ、ありがとうございます。ベリット先生、ファブリル先生、クラック先生」
レンと先生達が四人を待ちながら、昨日の事を話していると、四人の声が聞こえて来た。
「レン、待たせたな」
「お待たせ、レン君」
「レン師匠、早いですね」
「レンお兄ちゃん、お待たせ」
「遅いぞ、お前らって、何だファング・ドレイクその姿は?」
レンと先生達が四人の方を見ると、ファングだけボロボロになりながら、やって来ていた。
「アリスに何かされたの?」
「そうだよ。こいつ、部屋で着替えているんだぜ。これから洞窟に行くから、汚れにくい服を着つつ、レン君にアピールする服とが言っているんだぜ」
ファングはアリスとレオスがいる部屋を訪ねると、反応がなかったので慌てて、精霊の力で扉をすり抜けて様子を確認すると、ちょうどアリスが着替えている所を目撃してしまった。
「別に良いでしょう、私が何をしようと。一番悪いのはファングが部屋に入って来る事でしょう。しかも精霊の力を使って、すり抜けて来るなんて、レン君の言いつけを破っているのよ」
「仕方ないだろう。レイスが扉を叩いても反応が無いんだから、俺が精霊の力を使って安否を確認したのに、飛んだとばっちりだぜ」
「アハハッ、すみませんファング、アリスさんとレオスさんの反応がなかったので」
「でもよかったぜ、特に問題なかったからな」
「そうね。私も出なかったのが悪いしね」
アリスとファングは互いに非を認めると、和解をしていた。
「まぁ、色々あったみたいだけど、ファングの方はレイスが見ているから、大丈夫何でしょう?」
「えぇ一応、人が来ないのを見計らって、扉の中に入って貰ったので目立つ事はなかったですよ」
「なら大丈夫だね。ファングもご苦労さま、こっちにおいでよ、ファング」
「あぁ、分かったぜ、レン」
「全く、レン君の事になると、デレデレになるんだから」
「アハハッ、とりあえず俺様達も椅子に座りましょう」
「そうだね」
四人がそれぞれ、椅子に座ると先生達が地図を広げ始めていた。
「それじゃ、今から簡単な流れを説明するかな。俺達が居るのは、ここユース村で、ここから更に北東側にカルベル王国がある。直線距離で約十キロだな」
「はい、ベリット先生。十キロだと、普通に行けば一日で行けるって事ですか?」
ベリット先生の説明を聞いて、アリスが質問していた。
「まぁ、普通に行けばの話しだよ」
ベリット先生が意味深な発言をしていた。
「えっ、一日で行けないんですか?」
「何もなければ一日で行けるが、我々はここの中間にある、カルド鍾乳洞を経由して行くんだぞ」
ベリット先生は、地図を指しながら五人に言っていた。
「カルド鍾乳洞は、現在は使われてない洞窟で魔物が棲みついて、しかも洞窟内は迷路になっているため、普通の人だと、通り抜けるのが困難な場所何ですよ」
クラック先生は五人に不安を煽るように、話していた。
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先生達の説明を聞いて、何で危険を侵してまでも、カルド鍾乳洞を通る必要があるんだろうと、五人は思いながら聞いていた。
「はい、ベリット先生質問何ですけど、他のルートは無いんですか?」
レンは一応、他にルートはないか確認をしてみた。
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【そうだなファング、俺達がレンを護ってやらないとな。お前ら、レンの傍に行くぜ】
【了解!】
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