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第2章 魔法騎士学園での再会と学生ギルド
第8話 つかの間の休日と授業開始
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学園での再会から三日が経ち、最初の休日を学生寮でゆっくり過ごす予定だった。しかし入学式の騒動でレンの生活は大きく変わり、あの騒動以来、生徒の目線がかなり痛くなっていた。レンは学生寮の部屋に居づらいので、一人で個室で仕切りがあり学生に人気の喫茶店リップルに来ていた。
「すみませーん。パイリンゴジュースとパイリンゴパイお願いします」
「はい!パイリンゴジュースとパイリンゴパイですね。出来るまで少々お待ち下さい」
注文をすると、店員は個室で仕切られた部屋を後にした。
「はぁ、やっと自由で憩いの場が出たよ」
【そうですわね。最初の五日間、大変でしたね】
「そうだね。まだ授業が始まらないに脱力感が半端ないよ」
エレントと話している中、テーブルに手を伸ばしてうつ伏せになっている。それもそのはず、再会後の三日間はそれは大変だった。レンが行く所は必ず、アリスとファングが横にベタリと張り付いている状態だった。しかもアリスは学科が違うので、別れる度に駄々を捏ねて、授業に行きたくないとか、行くなら私を連れて行ってと言って、生徒が見ている中、先生達が強引に連れて行かれた記憶は新しい。挙げ句に生徒からは避難されて、レンが歩く所は直ぐに道を作ってくれる。確かに通り易くなったが、まるで学園を支配しているんじゃないかと錯覚してしまう。
「ねぇ、エレント。僕、死にそうだよ。学園辞めようかな?」
【レン様、私からは頑張ってとしか言えませよ】
うつ伏せしたまま、弱音を吐いていた。暫くうつ伏せして、鞄から授業計画表の紙を取り出し見ていた。
こうして授業計画見ると、レイジ兄さんが言った通り少ないんだな。こんなに少なくて大丈夫なのかな?
授業計画表には月に六日程度しかなかった。日で計算すると五日に一回授業があることになる。
その分、学生ギルドで単位を取るんだっけ、早く依頼を請けて冒険したいな。
早く明後日にならないか、始まる前からワクワクしていた。すると、店内の奥が騒がしい事に気が付いた。
何か揉め事か、クレームかな、行くと巻き込まれるから動くつもりはないけど。
個室の外は騒がしいが、自分には関係ないとゆっくりと寛いでいると、聞き覚えのある声が近づいて、レンの個室で声が消えた。
まさか本当に前に言ってた事、実行してないよね。でも聞き覚えのある声がするよ。
顔を強張りながら恐る恐る、個室の扉を見た。誰かが扉を開けて、その姿を確認した途端、顔をテーブルに伏せていた。
「レン君、見つけた。勝手に行かないでよね」
「レン、勝手に行くなと言っただろう。お前の魔力をあの時採取して正解だぜ。簡単にお前の魔力を見つけられたからなら」
「何で来たの?」
「何言ってるだ。あの時の約束もう忘れたのか、お前が行くなら必ず連れてけと言っただろう」
ファングに追い打ちをかけられ、テーブルでうつ伏せしていた。それから二人は、飲み物などを注文した。
「レン、何で勝手に行動してるんだ」
「そうよ、レン君の寮に行ったらいないから、先輩に問い詰めたら、出掛けていったと聞いて憤りしたよ」
「まさか、レンを探すのに俺の能力を使う羽目になるなんて思わなかったよ。でもお前が無事でよかった」
「もし今度出掛けるなら必ず言ってね。時間を合わせるから」
何故か、二人に説教をされている。
何で僕、説教されるの。てか危険場所に行って無いのに何で必死に僕を探すの。それに何でいちいち僕の行動を二人に伝える必要があるのおかしいでしょう。
二人の発言にレンはテーブルにうつ伏せして呻いていた。暫くして、三人は注文した食べ物がやってきたので食べ始める。
「そういえば、レンとアリスはリノワール王国出身だったよな」
「そうですが」
「そうだね。アリスは中心部に近くて、僕は中心外だから住んでいる周りの環境が違うんだ」
「へぇ、そうなんだ」
レンとアリスが住んでいる、リノワール王国の話題を話している。
「なぁ、レンとアリスはリズワール王国に来てまだ日が浅いんだよな」
「そうだね。僕はこっち来て二週間も経ってないし」
「私もレン君と同じかな」
「だったら明日、俺がリズワール王国を案内してやるよ。俺、リズワール王国出身だから」
ファングが明日、リズワール王国を案内してやると、自信満々に言っている。
「ファングは確か有名貴族の三男だっけ。どこか有名な所あるの?」
「あるにはあるが、その前にレン、俺の行きつけの武器屋に行かないか」
「武器屋?」
ファングが以外な発言をしたので、二人は首を傾げていた。
「俺とレンは魔法騎士科だから、剣や槍など自分に合った武器を使って講義するんだ。折角友達になったから、行きつけの店で武器を見て良いのがあったら、買っていこうと思って」
「なるほど。それなら僕も見てみたいなファングの行きつけの武器屋。僕にあった武器見つかるといいな」
「レン君なら直ぐ見つかるよ。私は魔法科だけど手伝うね」
暫く、武器屋の話しと明日行く場所を決めていた。それから三人はフリップ喫茶店を出て、学生寮で二人と別れて今日は終わった。
翌日、ファングにリズワール王国を案内してくれると昨日言っていたので、学生寮の部屋で二人が来るのを待っていた。
楽しみで早く起きちゃったよ。また勝手に動くと何言われるか分からないから、今日は待つしかないか。
昨日のことがあったので、学生寮でジッと待っていた。数十分後、二人が来たのでファングの案内でまず最初に、リズワール王国の観光名所に案内してくれた。
「着いたぜ。ここがリズワール王国の観光名所リノップ花畑だ。季節毎に花を入れ替えていて、今はガラズベートなどの赤い花が中心に植えられているんだ」
「凄いよ。ファング。花が絨毯みたいだ」
「本当に綺麗で美しい」
三人はリノップ花畑で、綺麗な花を周りながら散策していた。散策しているとお昼を迎えたので、花畑が見える位置に敷物をしいてお昼にした。
「じゃじゃーん。レン君の為にお弁当頑張っちゃった。もちろんファングの分もあるからそんな目で見ないで」
「何だよ。別に変な目で見ていないぜ。アリスが作った弁当が気になっただけだ」
「本当かしら?」
「まぁまぁ、二人共。アリスが作ってくれたんだから。早く食べよう。アリス無理言ってごめんね」
「レン君が謝る必要はないよ。私が作りたかったから」
アリスからお弁当を受け取り、食べようとして横を見るとファングがお弁当をがっつくように食べていた。
「ちょっとファング。これらレン君が食べるときに何でガツガツ食べてるの」
「アリスいいよ。ファングが美味しく食べているのを見ると、かなり料理上手なんだね。それじゃ頂くよ‥‥‥! スゴく美味しいよ」
アリスに美味しい事を伝えると頬を赤くしながら、そんなことないよと言いつつファングの背中を叩いていた。
「うぇ!」
「ファング、汚い。口から吐かないで」
「アリスが背中を叩いたんだろう」
三人で楽しくお昼を楽しんだ後、ファングが言ってた行きつけの武器屋に向かって歩きだした。それから数十分歩いて、
「ファング、このお店が例の武器屋さん」
「なんか、年季が入った古いお店ねぇ」
「見た目は古くてもここにいるグラッセの親父の腕は確かだぜ。俺が保障するから入ろうぜ」
ファングに勧められて、二人は心配な表情で武器屋に入った。
「グラッセの親父、来てやったぞ!」
「その声は、ファングの坊ちゃんか?」
奥の方から、がたいの良い体格の中年の男がやって来た。
「やっぱり、ファングの坊ちゃんか今日はどうした」
「俺の親友に武器を見せて欲しいんだ」
「ホォー、お前に友達がいるなんて初耳だな」
ファングがグラッセに話を付けてから、レンとアリスはグラッセに挨拶をした。それから、レン達はグラッセが作った武器を一通り見て回った。
「なぁ、レン。お前が扱っている武器はどれだ?」
「えっと、片手剣かな一般的な」
ファングに言うと考え込みながら、どこかに行った。少し経つとファングが少し長めの剣を持ってきた。
「レン、この剣持って構えてみろ」
「えっ! この剣を持つの?」
ファングに言われるまま剣を掴んだ。すると、何故か持った感覚が今まで扱っていたのと違う感じがした。
「何これ、少し長いから重いと思ったのに、凄く軽いし、それに腕にしっくりくるよ」
「よかった、俺の思った通りだな」
「レン君の素振り可愛かったよ」
ファングが頷いてる傍でアリスが喜んでいた。
「ファング。僕、この剣買うよ。凄く手に馴染むから」
「よかった、気に入ってくれて。でもその剣ちょっと貸して」
「何か問題あるの?」
ファングに武器を取り上げられて、何も答えないでグラッセがいる奥の工房に入って行った。
「どうしたのですかね。工房に入って」
「分からない。武器に欠陥があったのかな?」
二人は、首を傾げていた。ファングが戻る間、とりあえず並べられている武器を眺めていると奥からファングが戻って来た。
「レン、お前の武器だ。大切にしろよ」
「ありがとう。それじゃ、お金払わないと」
「レン、何言ってるだ。その武器はもうお前の持んだぞ」
「えっ! どう言うこと、まさか‥‥‥!」
「俺が払ってきた。俺と友達になったお礼だ返却は受け付けないからな。それにお前用に少し加工して貰ったから、さっきより扱いやすいぞ」
ファングが自信満々に言っているなか、レンは武器屋の床に跪いてまたファングにやられたと嘆いていた。武器を抱えてグラッセに挨拶してから、武器屋を後にして学生寮の部屋に戻って来た。
「今日はリズワール王国の町など、見学出来てよかったよ」
「そうだね。リノップ花畑の綺麗花を見れたし」
「それはよかった、喜んでくれて。それとレン、俺が買ってやった武器は必ず身に付けて使えよ。あの剣には俺の魂が宿っているかなら」
ファングが必要以上に、くぎを刺してくる。しかも、意味不明なことを付けたして言っていた。その横でレンは目線を逸らしながら分かったよと言っていた。暫く、レンの部屋でくつろいだ後、二人を見送った。それからレンは、明日の準備をしながら眠りについた。
つかの間の休日が終わって、今日から本格的に授業が始まり、レンとファングは、闘技場見たいな建屋にいた。
「今日からお前らの指導をする、ベリット・ランサーだよろしくな」
魔法騎士科を担当する先生が生徒に向けて挨拶していた。
「今日は、最初の授業だから、二人組になって魔法を放つ練習をしてもらう」
ベリット先生の課題は簡単な内容だった。
魔法を放つだけで良いの? そんなに簡単なことで良いの?
授業内容を疑ってしまうがとりあえず、二人組を作ろうと周りを見ると、一人だけずっとこっちを見つめている。知らないふりをしながら、周りを見渡すと後ろから掴まれた。
「レン。今、俺を無視しただろう!」
「何のことかな‥‥‥」
「惚けるな、明らかに俺以外と組むつもりだったろ。絶対ににがさないからな」
レンはファングから逃げようと、他の生徒と組む予定だったが、ファングに捕まっていた。
「ファング、僕は他の生徒と組む予定なの邪魔しないで!」
「お前、何処まで俺から逃げたかるんだ?」
「ファングといると目立つし、また変な噂が流れるでしょう」
「別に俺は気にしないけどな?」
「僕が気にするの!」
二人が口喧嘩している中、周りでは続々と二人組が作られている。その間も二人の言い争いが続き、気が付いた時にはファングと組むしかなかった。
何でいつもファングは僕の邪魔をするの?
ファングのレンに対する執着心があまりにも強すぎて、一人頭を抱えていた。その横でファングは絶対逃がさないと堂々と宣言していた。二人組が全員できると、先生の指示で番号の描かれた円に横一列で並んでいた。
「それじゃ、訓練を始める。今日の内容は30メートル離れた場所にある的に火属性の魔法を二人組で交互に放ち、それぞれ25回当てたら今日は解散していいぞ。午後には学生ギルドの説明があるから、終わらない人は学生ギルドの説明が終わったら補習だからな!それと放つ火属性の魔法は何でもいいぞ。命中率の訓練だから、全体魔法は禁止だ」
先生の説明が終わると生徒達は一斉に遠くにある的に向かって魔法を放ち始める。
「レン、俺らも始めようぜ」
「そうだね。早く終われば午後まで自由だから」
二人は早く終わらせて、自由な時間を何処で過ごそうと考えていた。最初にレンが前に立ち的に向かって、火玉を放つが的の横をすり抜けていった。
「あれ、真っ直ぐ放ったはずなのに?」
レンは確かに、真っ直ぐ火玉を放ったが何故か的に当たらず、考えていた。次にファングが同様の魔法を放つがやはり、的の横をすり抜けていった。
「どうなっているんだ。確かに真っ直ぐ放ったぜ」
「そうだね。僕が見ているから間違ってないよ」
二人は考え込んでいた。ふと周りの生徒達を見てもやはり的には命中率してなかった。
どうなっているんだ? 誰一人成功してないぞ、簡単な内容かと思っていたから油断してた。
レンは何かヒントになるものはないか生徒達が放った魔法を見ているとあることに気が付いた。
あれ、真っ直ぐ放っているが、右や左に曲がっているぞ。まさか見えない空気の気流でもあるのかな? あるいは速度がある魔法を放つ必要があるのかも!
生徒達の観察をしてから、右寄りに立った。
「レン、右寄りじゃないかそれで的に当たるのか?」
「ちょっと試してみるだけだよ」
ファングは首を傾げていたがとりあえず魔法を放って見た。すると、的の角に当たったのが分かった。
「スゲー、やるじゃねぇかレン。俺も負けてられないな!」
ファングが魔法を放っている間、レンは顎に手を当てて考えていた。
確かに当たったけど、実践的に遠い距離だと不向きだよね。近接なら大丈夫みたいだけど。遠い距離の場合、いちいち風の流れを見て、左右に移動していたらやられちゃうよ。もしかして先生の意図は‥‥‥!
レンは再び前に立ち手を銃のように構えた。
「レン、何するきだ!」
「いいから見てて、別の魔法を放つから」
レンは目を閉じて、火の銃弾が撃たれるのを想像して叫んだ。
「火銃弾」
すると、勢いよく向かって放たれた魔法は的に一直線に飛び、的の中心に命中していた。その様子を見ていたベリット先生は、ほぉ訓練の意図に気づいたかと小さな声をもらしていた。
「スゲーな、レン。どうやって的の中心に当てたんだ」
「それは、風の気流かな?」
「どう言うことだ。レン、説明しろ」
ファングに、空気の流れや空気抵抗の原理を簡潔に教えていた。
「なるほど。よく分からないけどな」
「生徒達を見ていたが若干弱い風が左から右に流れ入るんだよね。恐らく、生徒達は分からないように横風を流しているんだ」
「そういうからくりか。なら後はこの授業で練習して的に命中出来る用になれば、今日は早く終わるな!」
「そうだね!」
それから、二人は互いに魔法を的に向かって放っていた。先生の課題が終わった頃には、お昼を迎えていた。
「思ったより、時間掛かったな」
「そうだね。簡単にいくと思ったけど、風の強弱に手こずったよね」
「あぁ、そうだな。俺は魔法より剣と魔法を使った方が得意だから早くこないかな」
ファングは魔法単体より、剣と魔法を両方使った方が得意らしい。それから、お昼はアリスも加わり学生食堂で食事をした。午後からは一年生の三学科が全員集まり、中等部学生ギルドの受付横にある広い部屋で説明を受ける。生徒達は部屋の机にある椅子に座り、中等部ギルドを担当している、エレイン・ティアが説明をしていた。
「それでは、中等部ギルドについて説明します。ここ中等部ギルドは公式ギルド支部の公認を受けていて、様々な依頼を請けることが出来ます。ただし、授業上の関係で他の大陸に行く事が出来ませんが、夏季休暇や冬季休暇中は、日数を考慮して行ける範囲の依頼を期間限定で掲示しますので確認してください。そして、中等部全体の卒業単位ですが、三年間で300単位の内250単位を取るように頑張ってください。単位と報酬は依頼書に記載してあるので、依頼の難易度によっては直ぐに満たすものもあります。複数人で依頼を受ける場合は、人数分で割った単位になるので気をつけて下さい」
エレイン先生の説明が終わり、生徒達は中等部ギルドの手続きをするため生徒達に書類を配られた。それから、書類に名前や出身国など個人が分かる情報を紙に書き込んだあと受付担当のエレイン先生に手渡した。
「それでは手続きを進めますので、完了する間、自由時間にします。受付付近の掲示板に依頼書を掲載してるので待っている間、依頼書を確認しても構いません。手続きが完了しましたら、その日から依頼書を請ける事が出来るので早い者勝ちです」
手続きが完了する間、レンは受付付近にある依頼書の掲示板を確認していた。
いよいよ、冒険だよ。楽しみ。しかし、いろんな依頼があるんだな。
掲示板の依頼書を見ると、討伐は勿論、植物採取まで幅広い分野の依頼があった。中には、剣の修業相手を探していますとか、料理を作って下さいなど、謎の依頼書もあった。
とりあえず最初は、簡単な採取系の依頼を請けてみよう。
採取系の依頼を見ていると、背後から気配を感じ振り向くと、あの二人の機嫌が悪くなっていた。
「レン君、また勝手に移動してる」
「レン、何勝手に動いているんだ」
「いや、依頼書見ているだけで怒るの?」
二人の行動に呆れつつ、再び依頼書を見ていたがふと二人から離れる良いアイディアを思いついた。
「ねぇ、二人は何を請けるか決めたの?」
レンの作戦は、二人はSS級の魔力量や実力があるので、レンがいると足手纏いになるので単位を早く満たすには僕がいない方が二人の為になるよと考えていた。
「いや、請けないけど?」
「私も、請けないよ?」
「えっ!」
二人が意外な事を言ってきた。まさか、留年するのかと思ったら、
「レン、何か勘違いしてないか。俺はあくまでも一人では請けないと言っただけだぞ」
「そうね。私もファングと同じだわ」
「えっ、まさか‥‥‥」
嫌な予感がした、
「俺は、レンと一緒に請けるつもりだ」
「私もレン君と一緒に請けるつもりだよ。それにエレイン先生が言っていたでしょう。複数人で請けて良いと」
二人の発言にレンは、頭を抱えて暗い表情になっていた。
終わった、俺の学生生活一人で冒険する予定が、頭のおかしすぎる二人に捕まるなんて。これからこの二人に護られ続けるの? 絶対やだよ。何とか対策を考えないと、将来が危険だよ。
レンは今にも死にそうな表情をしていた。それからある程度時間が経ち、一人一人にギルドカードが手渡された。
「ギルドカードには、特殊な魔法を掛けてあり、今まで請けた依頼回数や依頼難易度、取得単位など記載されていますので、参考にしながら依頼を請けて下さい。万が一ギルドカードを紛失した場合は、早急に再発行手続きをしてくださいね」
説明が終わると、今日の授業は全て終わり。その場で解散になった。
「それじゃ、明日から依頼を請けるんだよな、レン」
「明日から楽しくなりそうだね。レン君」
「そうだね」
顔を引き攣りながら、苦笑いで答えていた。二人はその場で分かれ、レンは学生寮に戻っていた。その後、部屋の中では頭を抱えながら今後の事について必死に考えているレンの姿がそこにはあった。
「すみませーん。パイリンゴジュースとパイリンゴパイお願いします」
「はい!パイリンゴジュースとパイリンゴパイですね。出来るまで少々お待ち下さい」
注文をすると、店員は個室で仕切られた部屋を後にした。
「はぁ、やっと自由で憩いの場が出たよ」
【そうですわね。最初の五日間、大変でしたね】
「そうだね。まだ授業が始まらないに脱力感が半端ないよ」
エレントと話している中、テーブルに手を伸ばしてうつ伏せになっている。それもそのはず、再会後の三日間はそれは大変だった。レンが行く所は必ず、アリスとファングが横にベタリと張り付いている状態だった。しかもアリスは学科が違うので、別れる度に駄々を捏ねて、授業に行きたくないとか、行くなら私を連れて行ってと言って、生徒が見ている中、先生達が強引に連れて行かれた記憶は新しい。挙げ句に生徒からは避難されて、レンが歩く所は直ぐに道を作ってくれる。確かに通り易くなったが、まるで学園を支配しているんじゃないかと錯覚してしまう。
「ねぇ、エレント。僕、死にそうだよ。学園辞めようかな?」
【レン様、私からは頑張ってとしか言えませよ】
うつ伏せしたまま、弱音を吐いていた。暫くうつ伏せして、鞄から授業計画表の紙を取り出し見ていた。
こうして授業計画見ると、レイジ兄さんが言った通り少ないんだな。こんなに少なくて大丈夫なのかな?
授業計画表には月に六日程度しかなかった。日で計算すると五日に一回授業があることになる。
その分、学生ギルドで単位を取るんだっけ、早く依頼を請けて冒険したいな。
早く明後日にならないか、始まる前からワクワクしていた。すると、店内の奥が騒がしい事に気が付いた。
何か揉め事か、クレームかな、行くと巻き込まれるから動くつもりはないけど。
個室の外は騒がしいが、自分には関係ないとゆっくりと寛いでいると、聞き覚えのある声が近づいて、レンの個室で声が消えた。
まさか本当に前に言ってた事、実行してないよね。でも聞き覚えのある声がするよ。
顔を強張りながら恐る恐る、個室の扉を見た。誰かが扉を開けて、その姿を確認した途端、顔をテーブルに伏せていた。
「レン君、見つけた。勝手に行かないでよね」
「レン、勝手に行くなと言っただろう。お前の魔力をあの時採取して正解だぜ。簡単にお前の魔力を見つけられたからなら」
「何で来たの?」
「何言ってるだ。あの時の約束もう忘れたのか、お前が行くなら必ず連れてけと言っただろう」
ファングに追い打ちをかけられ、テーブルでうつ伏せしていた。それから二人は、飲み物などを注文した。
「レン、何で勝手に行動してるんだ」
「そうよ、レン君の寮に行ったらいないから、先輩に問い詰めたら、出掛けていったと聞いて憤りしたよ」
「まさか、レンを探すのに俺の能力を使う羽目になるなんて思わなかったよ。でもお前が無事でよかった」
「もし今度出掛けるなら必ず言ってね。時間を合わせるから」
何故か、二人に説教をされている。
何で僕、説教されるの。てか危険場所に行って無いのに何で必死に僕を探すの。それに何でいちいち僕の行動を二人に伝える必要があるのおかしいでしょう。
二人の発言にレンはテーブルにうつ伏せして呻いていた。暫くして、三人は注文した食べ物がやってきたので食べ始める。
「そういえば、レンとアリスはリノワール王国出身だったよな」
「そうですが」
「そうだね。アリスは中心部に近くて、僕は中心外だから住んでいる周りの環境が違うんだ」
「へぇ、そうなんだ」
レンとアリスが住んでいる、リノワール王国の話題を話している。
「なぁ、レンとアリスはリズワール王国に来てまだ日が浅いんだよな」
「そうだね。僕はこっち来て二週間も経ってないし」
「私もレン君と同じかな」
「だったら明日、俺がリズワール王国を案内してやるよ。俺、リズワール王国出身だから」
ファングが明日、リズワール王国を案内してやると、自信満々に言っている。
「ファングは確か有名貴族の三男だっけ。どこか有名な所あるの?」
「あるにはあるが、その前にレン、俺の行きつけの武器屋に行かないか」
「武器屋?」
ファングが以外な発言をしたので、二人は首を傾げていた。
「俺とレンは魔法騎士科だから、剣や槍など自分に合った武器を使って講義するんだ。折角友達になったから、行きつけの店で武器を見て良いのがあったら、買っていこうと思って」
「なるほど。それなら僕も見てみたいなファングの行きつけの武器屋。僕にあった武器見つかるといいな」
「レン君なら直ぐ見つかるよ。私は魔法科だけど手伝うね」
暫く、武器屋の話しと明日行く場所を決めていた。それから三人はフリップ喫茶店を出て、学生寮で二人と別れて今日は終わった。
翌日、ファングにリズワール王国を案内してくれると昨日言っていたので、学生寮の部屋で二人が来るのを待っていた。
楽しみで早く起きちゃったよ。また勝手に動くと何言われるか分からないから、今日は待つしかないか。
昨日のことがあったので、学生寮でジッと待っていた。数十分後、二人が来たのでファングの案内でまず最初に、リズワール王国の観光名所に案内してくれた。
「着いたぜ。ここがリズワール王国の観光名所リノップ花畑だ。季節毎に花を入れ替えていて、今はガラズベートなどの赤い花が中心に植えられているんだ」
「凄いよ。ファング。花が絨毯みたいだ」
「本当に綺麗で美しい」
三人はリノップ花畑で、綺麗な花を周りながら散策していた。散策しているとお昼を迎えたので、花畑が見える位置に敷物をしいてお昼にした。
「じゃじゃーん。レン君の為にお弁当頑張っちゃった。もちろんファングの分もあるからそんな目で見ないで」
「何だよ。別に変な目で見ていないぜ。アリスが作った弁当が気になっただけだ」
「本当かしら?」
「まぁまぁ、二人共。アリスが作ってくれたんだから。早く食べよう。アリス無理言ってごめんね」
「レン君が謝る必要はないよ。私が作りたかったから」
アリスからお弁当を受け取り、食べようとして横を見るとファングがお弁当をがっつくように食べていた。
「ちょっとファング。これらレン君が食べるときに何でガツガツ食べてるの」
「アリスいいよ。ファングが美味しく食べているのを見ると、かなり料理上手なんだね。それじゃ頂くよ‥‥‥! スゴく美味しいよ」
アリスに美味しい事を伝えると頬を赤くしながら、そんなことないよと言いつつファングの背中を叩いていた。
「うぇ!」
「ファング、汚い。口から吐かないで」
「アリスが背中を叩いたんだろう」
三人で楽しくお昼を楽しんだ後、ファングが言ってた行きつけの武器屋に向かって歩きだした。それから数十分歩いて、
「ファング、このお店が例の武器屋さん」
「なんか、年季が入った古いお店ねぇ」
「見た目は古くてもここにいるグラッセの親父の腕は確かだぜ。俺が保障するから入ろうぜ」
ファングに勧められて、二人は心配な表情で武器屋に入った。
「グラッセの親父、来てやったぞ!」
「その声は、ファングの坊ちゃんか?」
奥の方から、がたいの良い体格の中年の男がやって来た。
「やっぱり、ファングの坊ちゃんか今日はどうした」
「俺の親友に武器を見せて欲しいんだ」
「ホォー、お前に友達がいるなんて初耳だな」
ファングがグラッセに話を付けてから、レンとアリスはグラッセに挨拶をした。それから、レン達はグラッセが作った武器を一通り見て回った。
「なぁ、レン。お前が扱っている武器はどれだ?」
「えっと、片手剣かな一般的な」
ファングに言うと考え込みながら、どこかに行った。少し経つとファングが少し長めの剣を持ってきた。
「レン、この剣持って構えてみろ」
「えっ! この剣を持つの?」
ファングに言われるまま剣を掴んだ。すると、何故か持った感覚が今まで扱っていたのと違う感じがした。
「何これ、少し長いから重いと思ったのに、凄く軽いし、それに腕にしっくりくるよ」
「よかった、俺の思った通りだな」
「レン君の素振り可愛かったよ」
ファングが頷いてる傍でアリスが喜んでいた。
「ファング。僕、この剣買うよ。凄く手に馴染むから」
「よかった、気に入ってくれて。でもその剣ちょっと貸して」
「何か問題あるの?」
ファングに武器を取り上げられて、何も答えないでグラッセがいる奥の工房に入って行った。
「どうしたのですかね。工房に入って」
「分からない。武器に欠陥があったのかな?」
二人は、首を傾げていた。ファングが戻る間、とりあえず並べられている武器を眺めていると奥からファングが戻って来た。
「レン、お前の武器だ。大切にしろよ」
「ありがとう。それじゃ、お金払わないと」
「レン、何言ってるだ。その武器はもうお前の持んだぞ」
「えっ! どう言うこと、まさか‥‥‥!」
「俺が払ってきた。俺と友達になったお礼だ返却は受け付けないからな。それにお前用に少し加工して貰ったから、さっきより扱いやすいぞ」
ファングが自信満々に言っているなか、レンは武器屋の床に跪いてまたファングにやられたと嘆いていた。武器を抱えてグラッセに挨拶してから、武器屋を後にして学生寮の部屋に戻って来た。
「今日はリズワール王国の町など、見学出来てよかったよ」
「そうだね。リノップ花畑の綺麗花を見れたし」
「それはよかった、喜んでくれて。それとレン、俺が買ってやった武器は必ず身に付けて使えよ。あの剣には俺の魂が宿っているかなら」
ファングが必要以上に、くぎを刺してくる。しかも、意味不明なことを付けたして言っていた。その横でレンは目線を逸らしながら分かったよと言っていた。暫く、レンの部屋でくつろいだ後、二人を見送った。それからレンは、明日の準備をしながら眠りについた。
つかの間の休日が終わって、今日から本格的に授業が始まり、レンとファングは、闘技場見たいな建屋にいた。
「今日からお前らの指導をする、ベリット・ランサーだよろしくな」
魔法騎士科を担当する先生が生徒に向けて挨拶していた。
「今日は、最初の授業だから、二人組になって魔法を放つ練習をしてもらう」
ベリット先生の課題は簡単な内容だった。
魔法を放つだけで良いの? そんなに簡単なことで良いの?
授業内容を疑ってしまうがとりあえず、二人組を作ろうと周りを見ると、一人だけずっとこっちを見つめている。知らないふりをしながら、周りを見渡すと後ろから掴まれた。
「レン。今、俺を無視しただろう!」
「何のことかな‥‥‥」
「惚けるな、明らかに俺以外と組むつもりだったろ。絶対ににがさないからな」
レンはファングから逃げようと、他の生徒と組む予定だったが、ファングに捕まっていた。
「ファング、僕は他の生徒と組む予定なの邪魔しないで!」
「お前、何処まで俺から逃げたかるんだ?」
「ファングといると目立つし、また変な噂が流れるでしょう」
「別に俺は気にしないけどな?」
「僕が気にするの!」
二人が口喧嘩している中、周りでは続々と二人組が作られている。その間も二人の言い争いが続き、気が付いた時にはファングと組むしかなかった。
何でいつもファングは僕の邪魔をするの?
ファングのレンに対する執着心があまりにも強すぎて、一人頭を抱えていた。その横でファングは絶対逃がさないと堂々と宣言していた。二人組が全員できると、先生の指示で番号の描かれた円に横一列で並んでいた。
「それじゃ、訓練を始める。今日の内容は30メートル離れた場所にある的に火属性の魔法を二人組で交互に放ち、それぞれ25回当てたら今日は解散していいぞ。午後には学生ギルドの説明があるから、終わらない人は学生ギルドの説明が終わったら補習だからな!それと放つ火属性の魔法は何でもいいぞ。命中率の訓練だから、全体魔法は禁止だ」
先生の説明が終わると生徒達は一斉に遠くにある的に向かって魔法を放ち始める。
「レン、俺らも始めようぜ」
「そうだね。早く終われば午後まで自由だから」
二人は早く終わらせて、自由な時間を何処で過ごそうと考えていた。最初にレンが前に立ち的に向かって、火玉を放つが的の横をすり抜けていった。
「あれ、真っ直ぐ放ったはずなのに?」
レンは確かに、真っ直ぐ火玉を放ったが何故か的に当たらず、考えていた。次にファングが同様の魔法を放つがやはり、的の横をすり抜けていった。
「どうなっているんだ。確かに真っ直ぐ放ったぜ」
「そうだね。僕が見ているから間違ってないよ」
二人は考え込んでいた。ふと周りの生徒達を見てもやはり的には命中率してなかった。
どうなっているんだ? 誰一人成功してないぞ、簡単な内容かと思っていたから油断してた。
レンは何かヒントになるものはないか生徒達が放った魔法を見ているとあることに気が付いた。
あれ、真っ直ぐ放っているが、右や左に曲がっているぞ。まさか見えない空気の気流でもあるのかな? あるいは速度がある魔法を放つ必要があるのかも!
生徒達の観察をしてから、右寄りに立った。
「レン、右寄りじゃないかそれで的に当たるのか?」
「ちょっと試してみるだけだよ」
ファングは首を傾げていたがとりあえず魔法を放って見た。すると、的の角に当たったのが分かった。
「スゲー、やるじゃねぇかレン。俺も負けてられないな!」
ファングが魔法を放っている間、レンは顎に手を当てて考えていた。
確かに当たったけど、実践的に遠い距離だと不向きだよね。近接なら大丈夫みたいだけど。遠い距離の場合、いちいち風の流れを見て、左右に移動していたらやられちゃうよ。もしかして先生の意図は‥‥‥!
レンは再び前に立ち手を銃のように構えた。
「レン、何するきだ!」
「いいから見てて、別の魔法を放つから」
レンは目を閉じて、火の銃弾が撃たれるのを想像して叫んだ。
「火銃弾」
すると、勢いよく向かって放たれた魔法は的に一直線に飛び、的の中心に命中していた。その様子を見ていたベリット先生は、ほぉ訓練の意図に気づいたかと小さな声をもらしていた。
「スゲーな、レン。どうやって的の中心に当てたんだ」
「それは、風の気流かな?」
「どう言うことだ。レン、説明しろ」
ファングに、空気の流れや空気抵抗の原理を簡潔に教えていた。
「なるほど。よく分からないけどな」
「生徒達を見ていたが若干弱い風が左から右に流れ入るんだよね。恐らく、生徒達は分からないように横風を流しているんだ」
「そういうからくりか。なら後はこの授業で練習して的に命中出来る用になれば、今日は早く終わるな!」
「そうだね!」
それから、二人は互いに魔法を的に向かって放っていた。先生の課題が終わった頃には、お昼を迎えていた。
「思ったより、時間掛かったな」
「そうだね。簡単にいくと思ったけど、風の強弱に手こずったよね」
「あぁ、そうだな。俺は魔法より剣と魔法を使った方が得意だから早くこないかな」
ファングは魔法単体より、剣と魔法を両方使った方が得意らしい。それから、お昼はアリスも加わり学生食堂で食事をした。午後からは一年生の三学科が全員集まり、中等部学生ギルドの受付横にある広い部屋で説明を受ける。生徒達は部屋の机にある椅子に座り、中等部ギルドを担当している、エレイン・ティアが説明をしていた。
「それでは、中等部ギルドについて説明します。ここ中等部ギルドは公式ギルド支部の公認を受けていて、様々な依頼を請けることが出来ます。ただし、授業上の関係で他の大陸に行く事が出来ませんが、夏季休暇や冬季休暇中は、日数を考慮して行ける範囲の依頼を期間限定で掲示しますので確認してください。そして、中等部全体の卒業単位ですが、三年間で300単位の内250単位を取るように頑張ってください。単位と報酬は依頼書に記載してあるので、依頼の難易度によっては直ぐに満たすものもあります。複数人で依頼を受ける場合は、人数分で割った単位になるので気をつけて下さい」
エレイン先生の説明が終わり、生徒達は中等部ギルドの手続きをするため生徒達に書類を配られた。それから、書類に名前や出身国など個人が分かる情報を紙に書き込んだあと受付担当のエレイン先生に手渡した。
「それでは手続きを進めますので、完了する間、自由時間にします。受付付近の掲示板に依頼書を掲載してるので待っている間、依頼書を確認しても構いません。手続きが完了しましたら、その日から依頼書を請ける事が出来るので早い者勝ちです」
手続きが完了する間、レンは受付付近にある依頼書の掲示板を確認していた。
いよいよ、冒険だよ。楽しみ。しかし、いろんな依頼があるんだな。
掲示板の依頼書を見ると、討伐は勿論、植物採取まで幅広い分野の依頼があった。中には、剣の修業相手を探していますとか、料理を作って下さいなど、謎の依頼書もあった。
とりあえず最初は、簡単な採取系の依頼を請けてみよう。
採取系の依頼を見ていると、背後から気配を感じ振り向くと、あの二人の機嫌が悪くなっていた。
「レン君、また勝手に移動してる」
「レン、何勝手に動いているんだ」
「いや、依頼書見ているだけで怒るの?」
二人の行動に呆れつつ、再び依頼書を見ていたがふと二人から離れる良いアイディアを思いついた。
「ねぇ、二人は何を請けるか決めたの?」
レンの作戦は、二人はSS級の魔力量や実力があるので、レンがいると足手纏いになるので単位を早く満たすには僕がいない方が二人の為になるよと考えていた。
「いや、請けないけど?」
「私も、請けないよ?」
「えっ!」
二人が意外な事を言ってきた。まさか、留年するのかと思ったら、
「レン、何か勘違いしてないか。俺はあくまでも一人では請けないと言っただけだぞ」
「そうね。私もファングと同じだわ」
「えっ、まさか‥‥‥」
嫌な予感がした、
「俺は、レンと一緒に請けるつもりだ」
「私もレン君と一緒に請けるつもりだよ。それにエレイン先生が言っていたでしょう。複数人で請けて良いと」
二人の発言にレンは、頭を抱えて暗い表情になっていた。
終わった、俺の学生生活一人で冒険する予定が、頭のおかしすぎる二人に捕まるなんて。これからこの二人に護られ続けるの? 絶対やだよ。何とか対策を考えないと、将来が危険だよ。
レンは今にも死にそうな表情をしていた。それからある程度時間が経ち、一人一人にギルドカードが手渡された。
「ギルドカードには、特殊な魔法を掛けてあり、今まで請けた依頼回数や依頼難易度、取得単位など記載されていますので、参考にしながら依頼を請けて下さい。万が一ギルドカードを紛失した場合は、早急に再発行手続きをしてくださいね」
説明が終わると、今日の授業は全て終わり。その場で解散になった。
「それじゃ、明日から依頼を請けるんだよな、レン」
「明日から楽しくなりそうだね。レン君」
「そうだね」
顔を引き攣りながら、苦笑いで答えていた。二人はその場で分かれ、レンは学生寮に戻っていた。その後、部屋の中では頭を抱えながら今後の事について必死に考えているレンの姿がそこにはあった。
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