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第六話 洋介くんに……嫌われる?
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剛志の目の前には、下着姿になった小春が立っていた。
安っぽい電灯の下で晒された肌は、驚くほど白くて肉付きも美しかった。
飾り気のないコットンのブラジャーとショーツ。
清潔感が際立つその姿は、剛志が長年見守り続けていた小春そのものだった。
「意外に恥ずかしくないよね」
彼女はそう言いながら、脱ぎ捨てたパーカーのポケットから、ある物を取り出した。
銀色の小箱。コンドームだった。
「コンビニで買うの、すごく恥ずかしかったんだよ?」
小春はとても真面目な顔で言った。
剛志は奥歯を噛み締めながら、その箱を受け取った。指先が震えそうになるのを、拳を握って誤魔化す。
「……悪いけど、少し手間取るかもしれねぇぞ」
剛志は、予防線を張るように呟いた。
童貞だとバレるわけにはいかない。
だが、スムーズにリードできる自信など欠片もなかった。
「え? 剛志、慣れてるんじゃないの?」
小春が不安げに眉を寄せる。
彼女は剛志を『経験豊富な先生』だと信じて頼んでいるのだ。もし嘘だとバレたら、全てが台無しになる。
「いや……そうじゃなくて」
剛志は視線を泳がせ、苦し紛れの言い訳を口にした。
「店の女に、処女はいねぇからな。初めての女を相手にするのは、勝手が違うんだよ。加減がわからねぇというか……」
「あ、そっか……」
小春は納得した顔で頷いた。
「そうだよね。プロの人は上手だから、私みたいにガチガチじゃないもんね」
「そういうことだ。だから、もし俺に下手なところがあっても……文句言うなよ」
「言わないよ。教えてもらうんだから」
剛志は、部屋の明かりを小さくした。
薄暗がりの中、布団の上に小春を横たわらせる。
彼女の体は強張っていたが、拒絶の色はなかった。
むしろ、「さあ、始めて」とばかりに、天井を見つめて目を閉じている。
剛志は、震える手で彼女の肩に触れた。
滑らかな肌の感触に、脳髄が痺れるような快感が走る。
愛しい、抱きたい──けれど、壊したくない。
相反する感情が渦巻く中、剛志はぎこちなく手を滑らせ、彼女の胸の膨らみを服の上から包み込んだ。
「ん……っ」
小春の口から、小さな吐息が漏れた。
「剛志の手、大きいね」
「……嫌か?」
「ううん。剛志だから、平気」
小春が軽く微笑んで見せる。
剛志は黙って、ホックに手をかけた。
だが、金具は思ったより小さく、指が滑ってなかなか外れない。
「……剛志、外そうか?」
「待て。自分でやる」
剛志は意地になって指を動かし、ようやく弾けるような音と共に布を緩めた。
露わになった甘い裸体を前に、剛志は喉を鳴らした。
だが、剛志がどこを触ればいいのか迷っていると、小春が「そこじゃなくて、もう少し先だって書いてあった」と指摘してくる。
剛志が焦って強く擦ると、「痛い、もっと優しくして」と注文が入る。
ムードも何もない言い方だった。
あるのは、互いに知識だけを詰め込んだ初心者同士の、答え合わせのような作業だけだ。
それでも、若い二人の身体は正直だった。
剛志の屹立したそれは痛いほどに張り詰め、小春の秘所も、本人の意思とは裏腹に、愛液で湿り気を帯び始めていた。
「かなり濡れてるな……」
「……こんなの、洋介くんに……嫌われる?」
「いや……。入れるぞ。ここからはもう俺も自分を止められないと思うから、そのつもりでいてくれ」
剛志が嗄れた声で告げると、小春はごくりと喉を鳴らし、硬く目を閉じて頷いた。
「うん……思い切り、やって」
剛志は箱を開け、銀色の包みを取り出した。
封を切る手が滑り、焦れば焦るほど、ビニールが指に絡みつく。
小春が薄目を開けて、その様子をじっと観察しているのがわかった。
「……裏表、合ってる?」
「わかってるよ」
剛志は乱暴に答え、自身の怒張した器官にゴムをあてがった。
手が震えて、うまく下まで降りない。
これが、初めて愛する女を抱く瞬間なのか。
彼女は別の男のためにそこを濡らし、自分は彼女を守るために、この薄い膜一枚の隔たりを作っている。
ようやく装着を終えると、剛志は小春の足の間に体を割り込ませた。
小春が膝を立て、ゆっくりと足を開いていく。
その奥にある、まだ誰も知らない器官。
そこは、洋介のための場所だ。
だが、今は最初に入る剛志のためだけに濡れている。
「……小春」
「ん……?」
「力、もっと抜いて。痛いからな」
「こう……かな……。ねえ……剛志、早く入れて欲しい」
小春が、剛志の背中に細い両腕を回した。
その温もりが剛志の背中を押す、残酷な合図となった。
安っぽい電灯の下で晒された肌は、驚くほど白くて肉付きも美しかった。
飾り気のないコットンのブラジャーとショーツ。
清潔感が際立つその姿は、剛志が長年見守り続けていた小春そのものだった。
「意外に恥ずかしくないよね」
彼女はそう言いながら、脱ぎ捨てたパーカーのポケットから、ある物を取り出した。
銀色の小箱。コンドームだった。
「コンビニで買うの、すごく恥ずかしかったんだよ?」
小春はとても真面目な顔で言った。
剛志は奥歯を噛み締めながら、その箱を受け取った。指先が震えそうになるのを、拳を握って誤魔化す。
「……悪いけど、少し手間取るかもしれねぇぞ」
剛志は、予防線を張るように呟いた。
童貞だとバレるわけにはいかない。
だが、スムーズにリードできる自信など欠片もなかった。
「え? 剛志、慣れてるんじゃないの?」
小春が不安げに眉を寄せる。
彼女は剛志を『経験豊富な先生』だと信じて頼んでいるのだ。もし嘘だとバレたら、全てが台無しになる。
「いや……そうじゃなくて」
剛志は視線を泳がせ、苦し紛れの言い訳を口にした。
「店の女に、処女はいねぇからな。初めての女を相手にするのは、勝手が違うんだよ。加減がわからねぇというか……」
「あ、そっか……」
小春は納得した顔で頷いた。
「そうだよね。プロの人は上手だから、私みたいにガチガチじゃないもんね」
「そういうことだ。だから、もし俺に下手なところがあっても……文句言うなよ」
「言わないよ。教えてもらうんだから」
剛志は、部屋の明かりを小さくした。
薄暗がりの中、布団の上に小春を横たわらせる。
彼女の体は強張っていたが、拒絶の色はなかった。
むしろ、「さあ、始めて」とばかりに、天井を見つめて目を閉じている。
剛志は、震える手で彼女の肩に触れた。
滑らかな肌の感触に、脳髄が痺れるような快感が走る。
愛しい、抱きたい──けれど、壊したくない。
相反する感情が渦巻く中、剛志はぎこちなく手を滑らせ、彼女の胸の膨らみを服の上から包み込んだ。
「ん……っ」
小春の口から、小さな吐息が漏れた。
「剛志の手、大きいね」
「……嫌か?」
「ううん。剛志だから、平気」
小春が軽く微笑んで見せる。
剛志は黙って、ホックに手をかけた。
だが、金具は思ったより小さく、指が滑ってなかなか外れない。
「……剛志、外そうか?」
「待て。自分でやる」
剛志は意地になって指を動かし、ようやく弾けるような音と共に布を緩めた。
露わになった甘い裸体を前に、剛志は喉を鳴らした。
だが、剛志がどこを触ればいいのか迷っていると、小春が「そこじゃなくて、もう少し先だって書いてあった」と指摘してくる。
剛志が焦って強く擦ると、「痛い、もっと優しくして」と注文が入る。
ムードも何もない言い方だった。
あるのは、互いに知識だけを詰め込んだ初心者同士の、答え合わせのような作業だけだ。
それでも、若い二人の身体は正直だった。
剛志の屹立したそれは痛いほどに張り詰め、小春の秘所も、本人の意思とは裏腹に、愛液で湿り気を帯び始めていた。
「かなり濡れてるな……」
「……こんなの、洋介くんに……嫌われる?」
「いや……。入れるぞ。ここからはもう俺も自分を止められないと思うから、そのつもりでいてくれ」
剛志が嗄れた声で告げると、小春はごくりと喉を鳴らし、硬く目を閉じて頷いた。
「うん……思い切り、やって」
剛志は箱を開け、銀色の包みを取り出した。
封を切る手が滑り、焦れば焦るほど、ビニールが指に絡みつく。
小春が薄目を開けて、その様子をじっと観察しているのがわかった。
「……裏表、合ってる?」
「わかってるよ」
剛志は乱暴に答え、自身の怒張した器官にゴムをあてがった。
手が震えて、うまく下まで降りない。
これが、初めて愛する女を抱く瞬間なのか。
彼女は別の男のためにそこを濡らし、自分は彼女を守るために、この薄い膜一枚の隔たりを作っている。
ようやく装着を終えると、剛志は小春の足の間に体を割り込ませた。
小春が膝を立て、ゆっくりと足を開いていく。
その奥にある、まだ誰も知らない器官。
そこは、洋介のための場所だ。
だが、今は最初に入る剛志のためだけに濡れている。
「……小春」
「ん……?」
「力、もっと抜いて。痛いからな」
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