【R18】平凡な男子が女好きのモテ男に告白したら…

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「千秋先輩」

「へ？あ、何？」

考え事をしていたせいか間抜けな返事が出てしまう


「誠の方ばっか見てんな」


臣に小声で言われた後、頬を手で挟まれる

「え？僕、誠のことばっかり見てた？
じゃあ無意識に…」

臣の表情はイラつきに変わり、頰を挟む手に力が入る
その間も小声で会話を続ける

「ひゃめて」

「誰を無意識に見てんの？」

「臣くんです」

臣の名前をいうと満足気な表情に変わって、力の入った手はすっと僕の頬から離れていく

「痛かった」

「ごめん、力そんなの入れてないつもりだった」

ははっと笑う臣は全然悪びれのない様子
僕は臣を挟んで隣にいる誠を見てみると目を閉じてまた寝ている様子だった

誠に対抗心を燃やして僕も臣の肩に頭を乗せて寄りかかる

「重い？」

「重くないよ
もっと近くにおいで」

臣は僕の背中に腕を回して自分の方へと引き寄せる
僕もそれに甘えて臣の肩に頭を擦り付けていると誠が臣の肩から顔を上げたため、慌てて離れる

「やべ、寝そうだった…」

寝そうだったってことはさっきまでの会話って…

「寝てただろ
嘘つくなよ」

「あれ？バレてた？」

「普通にわかるから
てか、さっきから寝てるけど寝不足」

「昨日さ…」

誠は僕の方をチラッとみると、臣の肩に乗せて耳元でコソコソと何かを話すと臣が声を上げて笑う

「なになに！僕も気になる！
誠が寝不足の理由！」

「千秋先輩は聞かないほうがいいよ」

「俺こんなこと千秋さんに話したら嫌われちゃうもん、でさ…」

再び誠は臣の方に近寄ると、またコソコソ話し始める
よっぽど面白い話なのか臣の顔は既に笑みが溢れてて、誠が話し終える前に今度は誠の方に寄りかかりお腹を抱えて笑う