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後輩くん
しおりを挟む長い…長い…早く終わってくれないかな……
「では、今日の講義はこれで終了です
来週はレポート提出の課題を出す予定なので頭に入れておいてください」
「ふぅ……」
目の前のスクリーンが上がり、ようやく授業の終わりを告げた
今日の講義は何だか難しい話ばかりで集中していたら肩が凝ってしまった
両肩を軽く回すけど、中々痛みが取れない
今度は大きく肩を回すと、気のせいかもしれないけど、痛みが少し和らぐような気がする
これはいい
調子に乗って、勢いよく回していると何かに勢いよく当たってしまった
「いたっ」
まずい!勢いよく回しすぎて横に座っていた人に当たってしまったことをようやく頭の中で理解する
「あ!すいません!」
当たってしまった人の方に体を向けて、頭を下げると
「ああ???」
「……えっ」
返ってきた言葉は低くてドスの効いた声
ゆっくりと下げていた頭を上に上げて、相手を見た瞬間、僕は両手で頭を抱えたくなった
そこには、片腕には入れ墨が入り鼻にピアスが空いた刈り上げのでかい男がいた
いつのまにこんな人が隣に座ってたんだ…
講義に集中していて近くにこんな人が座っていたなんて気づかなかった
見た目こんな怖いくせに真面目に講義聞いてるなんて変なギャップ発揮すんなよ…!!
頭の中で理不尽な八つ当たりをぶつけてももう遅い
僕の人生は今日で終わりなのか…
今までの記憶が走馬灯のように蘇ってくる
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