【R18】平凡な男子が女好きのモテ男に告白したら…

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「おい、てめえ
今俺を殴っただろうが」


大男は僕の胸ぐらを掴んで、至近距離で睨みつけてくる
僕は必死で首を横に振るけど、そんなの通じるわけもない


目の前が霞んでいるのは、僕の涙が浮かんできたせいだ
これで怖い顔が少し歪んで見えて怖くなくなるかななんて馬鹿なことを考えてしまう


「おい！なんか言えや！！チビ！！」

「ご、ごめんなさい…！！」

「来いよ！クソチビ！！」


胸ぐらを引っ張られ、講堂の外に連れて行かれそうになる

その状況に野次馬が周りに集まってきた
見てないで、助けて！お願いだから！！
それを目で訴えるけど、見事に逸らされる

胸ぐらをさらに強く掴まれて、席から立ち上がる
もう終わりだ…僕の平凡な人生はあまりにもあっけなかった…

心の中で覚悟を決めているのに、目元から流れる涙はどんどん溢れてくる
もう連れてかれると思ったその時


「うるさい」

「あ…律くん
すいません」




突然、男の人の声がしたと思うと大男の動きが止まった


声がした方をみると、大男の後ろに座っていた白に近い金色の髪の男の人が机から顔をあげる


うわっ、綺麗な顔…


白い肌に薄いピンク色の唇、鼻筋の通った高い鼻、顔にどこか繊細さを感じさせる

その人は不機嫌そうにアーモンド型の瞳を細めて、大男を睨みつけると男は固まった


「お前、うっさいよ」

「すいません！！」

「どっかいってくんね？」

「はい！わかりました！」


大男は荷物を持つと、慌てて講堂から去っていた

この人より明らかにあの大男の方が強そうなのに、何であの大男はこの人に簡単に従ったんだろう