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しおりを挟む「おかえり~」
笑顔で臣で迎えると”新妻ですか?めちゃくちゃ可愛いですね”と言って僕を思い切り抱きしめて頬に何度もキスをしてくる。
「セクハラだ!」
「ん?俺の奥さんだからセクハラしてもいいでしょ?」
服の隙間から手を這わせようとしてくるため、臣の手首を掴んで阻止する。
「だめだから
春也の家だし」
手を引いて部屋の中に連れ込むと、僕の手を引いて扉に体を押し付ける。
僕の足の間に臣は足を差し込むと、そのまま顔の距離を近づけたため、僕は両手を臣の口元に押し当てる。
「ちょっと、ここどこだと思ってるの!
春也が絶対怒るよ」
「大丈夫」
「勝手に大丈夫とか言ってんじゃねえよ」
春也が片足を上げて、臣のお尻をトンと軽く蹴った。
臣が不機嫌そうに眉を曲げて春也の姿を捉える。
「お前、高校の時、俺の部屋に元カノと遊びに来て何しようとしたか覚えてんの?」
「…その話はもう時効だから」
「え?何しようとしたの?
元カノと何しようとしたの??」
臣を間に挟みながら、春也の服の裾へと手を伸ばしてツンツンと引っ張ると、春也にその手を払われる。
「うっさい!お前ら嫌いになるよ??まじで」
「それで俺たちが離れたとしても、なんであんなこと言ったんだろうって苦しむんだろう
元カノと別れた時みたいに」
「千秋~
おいで~、俺と一緒に臣の恋愛遍歴について話そうね~」
「何それ!気になる!」
春也の元にいこうとすると手を掴まれて、臣の腕の中に閉じ込められる。
頭上で2人の睨み合いが繰り広げられていることなんて見なくてもわかる。
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