魔術師達と彼方

本和 奏

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第1章 青年と少年

青年と少年 3

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 ドイツのニーダーザクセン州にある、大規模自立都市ハーメルン。
 町おこしがとにかく盛んなことで有名であり、何よりお伽噺の中のようにきれいな町だ。
「わぁ!凄いところっすね!何かウィル先生が仕事の合間を縫ってまでやってるRPGの世界みたいです!」
「黙れ!私はゲーマーだが中毒者ではないぞ。……いい町だろう?何度か来たことがあるんだ」
「思い出の場所なんですね。あれ?ウィル先生って、どこの出身で?」
「随分と今更だな。生粋のイギリス人だよ。他になんだと思ったのだね」
「詠唱がイタリア語だからイタリアなのかなぁって。でも、先生はラテン系な雰囲気はしないっすね」
 そう、先生の魔術詠唱はイタリア語。彼に馴染みのある英語ではなく、何故イタリア語なのか。
 原因があるとすれば、先生の師匠であった人物である。普通は親からだが、先生は異例中の異例であるたった一代目。
つまり参考とするべき魔術を伝授してくれるのは先代ではなく、師匠となる人物だ。
 先生の師匠って、誰だっけ。前に聞いたことがあった気がするのだが、何故か思い出せない。
確か、アレッサンドロ……
「いつまで景色を眺めている?そんなのはホテルに行ってからでも出来る。早く行くぞ」
「あ、はいっす!すんません」
「……人のことを詮索しようとするのは悪い癖だと、何度言ったらわかるのかね?以後注意するように」
「流石はウィル先生」
 何を考えているのかはお見通しだったようだ。
 とりあえず、ウィル先生のお怒りをこれ以上買わないように、後を付いて行った。
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