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第2章 少年と友人
少年と友人 9
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「へ、部屋の防衛ってどうすればいいの?」
まず、何をどうすればいいのかすら微妙にわかっていなかった僕は、ウィルにそんな事を訊いていた。
間違いなく重要な役割である事はわかるのだが、なにせそれに対応する魔術が分からない。
魔術は学問だ。基礎がなければいきなり応用をやっても分からないように、事前知識がないテストで零点を取るように。まず学ばなければ魔術の行使は出来ない。
「ボクの魔力の増幅をしてほしいかな。ボクがこの部屋の防衛結界の術式は把握してるから、ボクが魔力切れにならないようにして欲しい」
いくら助けてくれた人の頼みでも、防衛用の結界の術式を教えるなんて出来ないから。と、ウィルは言った。
魔術の起点となっているのであろう魔術円の傍に行き、術式の更なる強化を試みている。
「Avviare la connessione……Difesa.Ancora piu forte」
ざっとこんなもんかな。と、ウィル一旦立ち上がった。詠唱の長さがある程度高度な術式である事を示していると同時に、ウィルの実技ベタも当然示されている。高度な魔術を短い詠唱で行えるもの。これはとんでもない天才の証拠である。勿論、実技の才能のみに絞られはするけれど。
「さて、ここからが本番だ。アレク!そっちの準備は!?」
「問題無い。今すぐにでも行けるぞ」
「了解。僕の防御の術式の再展開と同時でいこうか。……three two one」
zeroの合図でアレッサンドロさんは扉を開けた。当然、ウィルの防御術式の再展開も始まってる。他人への魔力増幅の術式なんてそんなの教科書で見た事があるかな?と少々朧気な記憶になってしまうような程にしか知らないが、緊急事態だ。どうなろうが取り敢えずやってみるしかない。どうせ、魔術のリバウンドが来るのは自分に対してだ。ウィルとアレッサンドロさんに迷惑がかからないのなら何一つ問題は無い。
「Rafforzamento.Fortissimo」
同じ詠唱を繰り返しているウィルは見るからに必死だった。勿論これはウィルの為でもあるのだが、僕のための作戦でもあるのだ。それに、必死になってくれている。もう、友達と言ってもいいのではないだろうが。そう、僕はその場ではどう考えても場違いなことを考えていた。
さて、ウィルの魔力が切れてしまう前に、こちらから増幅をかけなければならない。自分も当然、何の迷いもなく本気だ。そう、術式は確か
「To increase.Flowed as is the case water.in his」
頑張らなければ、今頑張らなければ、いつこんな機会が与えられると言うのだろう。僕の中には恐怖なんて何一つ無かった。
まず、何をどうすればいいのかすら微妙にわかっていなかった僕は、ウィルにそんな事を訊いていた。
間違いなく重要な役割である事はわかるのだが、なにせそれに対応する魔術が分からない。
魔術は学問だ。基礎がなければいきなり応用をやっても分からないように、事前知識がないテストで零点を取るように。まず学ばなければ魔術の行使は出来ない。
「ボクの魔力の増幅をしてほしいかな。ボクがこの部屋の防衛結界の術式は把握してるから、ボクが魔力切れにならないようにして欲しい」
いくら助けてくれた人の頼みでも、防衛用の結界の術式を教えるなんて出来ないから。と、ウィルは言った。
魔術の起点となっているのであろう魔術円の傍に行き、術式の更なる強化を試みている。
「Avviare la connessione……Difesa.Ancora piu forte」
ざっとこんなもんかな。と、ウィル一旦立ち上がった。詠唱の長さがある程度高度な術式である事を示していると同時に、ウィルの実技ベタも当然示されている。高度な魔術を短い詠唱で行えるもの。これはとんでもない天才の証拠である。勿論、実技の才能のみに絞られはするけれど。
「さて、ここからが本番だ。アレク!そっちの準備は!?」
「問題無い。今すぐにでも行けるぞ」
「了解。僕の防御の術式の再展開と同時でいこうか。……three two one」
zeroの合図でアレッサンドロさんは扉を開けた。当然、ウィルの防御術式の再展開も始まってる。他人への魔力増幅の術式なんてそんなの教科書で見た事があるかな?と少々朧気な記憶になってしまうような程にしか知らないが、緊急事態だ。どうなろうが取り敢えずやってみるしかない。どうせ、魔術のリバウンドが来るのは自分に対してだ。ウィルとアレッサンドロさんに迷惑がかからないのなら何一つ問題は無い。
「Rafforzamento.Fortissimo」
同じ詠唱を繰り返しているウィルは見るからに必死だった。勿論これはウィルの為でもあるのだが、僕のための作戦でもあるのだ。それに、必死になってくれている。もう、友達と言ってもいいのではないだろうが。そう、僕はその場ではどう考えても場違いなことを考えていた。
さて、ウィルの魔力が切れてしまう前に、こちらから増幅をかけなければならない。自分も当然、何の迷いもなく本気だ。そう、術式は確か
「To increase.Flowed as is the case water.in his」
頑張らなければ、今頑張らなければ、いつこんな機会が与えられると言うのだろう。僕の中には恐怖なんて何一つ無かった。
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