蜜葉

夏蜜

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真夏の誘惑

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 なあ、俺のモデルになれよ。
 気怠げな雰囲気が漂う午後の講義中、とつじょ聞こえてきた空耳に、篠崎はペンを遊ばせていた指先を止めた。
 ふと声のした方へ顔を向ける。
 真夏の強い日差しに浮かぶ白い肌。窓越し降り注がれる陽の光を背に染め上げた卵色の髪を傾げ、頬杖姿をこちらに見せているのは、このキャンパス内で何度か見かけたことのある相手。
 まさか同じ長机を共有していたとは気付きもしなかった篠崎は、艶やかな視線を投げ掛ける同性に思わず胸を高鳴らせた。
 篠崎が凝然と見つめていると、相手がそれを見受けたようにくすりと笑う。名前は、何といっただろう。確か“栗原”と周りの友人達に呼ばれていた気がする。  
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