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第44話 確信と石
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マッドは爺さんに自慢をひけらかしながら、自分の研究を紹介している。
爺さんの息子は気味の悪い生き人形にうんざりしている様子だし、セシルは瓶入りの人間が沢山並んでいるのでおったまげていた。
俺はマッドが石のことをやっぱり何か知っていると思った。
スピネル 「マッドや、先程の話に戻るがその石は今あるのかのー?」
マッド 「あーそれなんですけどね・・・ないんです・・・欲しいんですよ!!!本当に!この子たちに必要なんで!でも・・・どうやって見つけたらよいか、わからず・・・そのことを考えると・・・ぎゃー!!!」
マッドはいきなり叫んだ。
スピネル 「どうしたんじゃ!マッド!」
マッド 「イライラして、叫びたくなるんです・・・」
スピネル 「そっそ、そうか・・・落ち着くんじゃ!あまり思い詰めてはならんぞ・・・」
爺さんはマッドの叫び声におどろいたようで、落ち着かせようと声をかける。爺さんの息子はまたか・・・という様に更にうんざりした顔になった。
セシルはマッドの声に対抗しようと戦闘準備のように構えている。なんだか研究室の中はカオス状態だ・・・
マッド 「失礼しました。ちょっと取り乱しまして・・・ストレスが多いもので・・・」
まぁ、人間作りなんて雲をつかむような研究をしていれば変になるのもしかたがないのかもしれない。
スピネル 「それとなんじゃが・・・石の名前は知っておるか?」
マッド 「あーそれも・・・わからないんです・・・だから探しようが無いし・・・」
マッドは探せなくて本当にがっかりしているようだ。
俺もがっかりした。この変な奴でもわからないなら、誰がわかるんだ?
スピネル 「そうなのかー。残念じゃー。もし名前でもわかっておるんじゃったら、探すのを手伝えるかもしれんと思っての。」
マッド 「そうでしたね!スピネルさんも石の研究者でしたね!ありがとうございます!協力してくれる人がいないのですごくうれしいです!そちらの息子さんは一切協力してくれないんで・・・」
マッドはここぞとばかりに、お礼と息子への恨み言をのたまわっている。
爺さんの息子はうんざりを通り越して呆れた顔になった。
スピネル 「忙しいところ、すまんかったのー。寄付はたんまりする。何かわかったことがあったら、息子に伝えてくれんかのー。」
爺さんの息子は仲介役をさせられると知って嫌な顔をした。息子はマッドが本当に嫌いらしい・・・
マッド 「わかりました!何かわかったらアレキサンドに報告します!良き理解者が出来て感激だなーひひひっ。」
爺さんと息子は苦笑いになった。
マッド 「あのー少々、先にお願いがあるのですが・・・」
スピネル 「なんじゃ?」
マッド 「あのーそこの護衛さんの唾液がこの瓶一杯に欲しいんです・・・」
三人は一斉にギョッとした顔になった。俺はなんだ!こいつと思った。
マッド 「あのー強い女性の遺伝子が欲しくて、サンプルに頂きたいんです。」
俺はあーそういうこと!と思ったが、研究のためといってもやっぱり気持ち悪い・・・
三人は顔を見合わせ、目で相談している。爺さんは情報のために仕方ない、すまんのーセシルという目線をセシルに送った。
セシルもしょうがないといった顔になって、天を仰いでいる。
セシル 「どうすれば・・・」
マッド 「ご協力ありがとうございます!若くて強くて美人の遺伝子は貴重なんです!こちらの酸味のあるシートを舐めてください。すると唾液が湧き出てくるので、瓶にいれてもらえますか?」
マッドは嬉々としながら、セシルが唾液を瓶に詰める様子をみながら、セシルが遺伝的にどんなに優れているのかを本人に力説していた。気持ちが悪いほどに・・・
セシルも褒められているが、ちっともうれしそうではない。矢張りなんだか気分が悪いのかもしれない・・・セシル俺のためにごめんね・・・と謝りたかった。
セシルの作業が終わると俺たちは帰ることにした、皆早くここを出たいらしい。俺もそうだ。
マッド 「本日は色々とありがとうございます。スピネルさん、これからも宜しくお願いします。ひひひっ。」
とドアまで丁寧に見送ってくれるマッドであった。本当に嬉しそうに笑っていた。
一辺に色々な収穫があったので当り前だ。
俺たちは逃げるように研究所に戻ってきた。
爺さんの息子は気味の悪い生き人形にうんざりしている様子だし、セシルは瓶入りの人間が沢山並んでいるのでおったまげていた。
俺はマッドが石のことをやっぱり何か知っていると思った。
スピネル 「マッドや、先程の話に戻るがその石は今あるのかのー?」
マッド 「あーそれなんですけどね・・・ないんです・・・欲しいんですよ!!!本当に!この子たちに必要なんで!でも・・・どうやって見つけたらよいか、わからず・・・そのことを考えると・・・ぎゃー!!!」
マッドはいきなり叫んだ。
スピネル 「どうしたんじゃ!マッド!」
マッド 「イライラして、叫びたくなるんです・・・」
スピネル 「そっそ、そうか・・・落ち着くんじゃ!あまり思い詰めてはならんぞ・・・」
爺さんはマッドの叫び声におどろいたようで、落ち着かせようと声をかける。爺さんの息子はまたか・・・という様に更にうんざりした顔になった。
セシルはマッドの声に対抗しようと戦闘準備のように構えている。なんだか研究室の中はカオス状態だ・・・
マッド 「失礼しました。ちょっと取り乱しまして・・・ストレスが多いもので・・・」
まぁ、人間作りなんて雲をつかむような研究をしていれば変になるのもしかたがないのかもしれない。
スピネル 「それとなんじゃが・・・石の名前は知っておるか?」
マッド 「あーそれも・・・わからないんです・・・だから探しようが無いし・・・」
マッドは探せなくて本当にがっかりしているようだ。
俺もがっかりした。この変な奴でもわからないなら、誰がわかるんだ?
スピネル 「そうなのかー。残念じゃー。もし名前でもわかっておるんじゃったら、探すのを手伝えるかもしれんと思っての。」
マッド 「そうでしたね!スピネルさんも石の研究者でしたね!ありがとうございます!協力してくれる人がいないのですごくうれしいです!そちらの息子さんは一切協力してくれないんで・・・」
マッドはここぞとばかりに、お礼と息子への恨み言をのたまわっている。
爺さんの息子はうんざりを通り越して呆れた顔になった。
スピネル 「忙しいところ、すまんかったのー。寄付はたんまりする。何かわかったことがあったら、息子に伝えてくれんかのー。」
爺さんの息子は仲介役をさせられると知って嫌な顔をした。息子はマッドが本当に嫌いらしい・・・
マッド 「わかりました!何かわかったらアレキサンドに報告します!良き理解者が出来て感激だなーひひひっ。」
爺さんと息子は苦笑いになった。
マッド 「あのー少々、先にお願いがあるのですが・・・」
スピネル 「なんじゃ?」
マッド 「あのーそこの護衛さんの唾液がこの瓶一杯に欲しいんです・・・」
三人は一斉にギョッとした顔になった。俺はなんだ!こいつと思った。
マッド 「あのー強い女性の遺伝子が欲しくて、サンプルに頂きたいんです。」
俺はあーそういうこと!と思ったが、研究のためといってもやっぱり気持ち悪い・・・
三人は顔を見合わせ、目で相談している。爺さんは情報のために仕方ない、すまんのーセシルという目線をセシルに送った。
セシルもしょうがないといった顔になって、天を仰いでいる。
セシル 「どうすれば・・・」
マッド 「ご協力ありがとうございます!若くて強くて美人の遺伝子は貴重なんです!こちらの酸味のあるシートを舐めてください。すると唾液が湧き出てくるので、瓶にいれてもらえますか?」
マッドは嬉々としながら、セシルが唾液を瓶に詰める様子をみながら、セシルが遺伝的にどんなに優れているのかを本人に力説していた。気持ちが悪いほどに・・・
セシルも褒められているが、ちっともうれしそうではない。矢張りなんだか気分が悪いのかもしれない・・・セシル俺のためにごめんね・・・と謝りたかった。
セシルの作業が終わると俺たちは帰ることにした、皆早くここを出たいらしい。俺もそうだ。
マッド 「本日は色々とありがとうございます。スピネルさん、これからも宜しくお願いします。ひひひっ。」
とドアまで丁寧に見送ってくれるマッドであった。本当に嬉しそうに笑っていた。
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俺たちは逃げるように研究所に戻ってきた。
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