戦人学園

ゆうむ

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穏やかな一日~2

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「----!!って、うぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーー」

 掛け布団を吹き飛ばし、ベッドから転げ落ち顔面を強打する美しい少女。

 蒼い髪がふかふかの絨毯にゆっくりともたれかかる。

 その美しい彼女、現在どのような状態かといえば、まさに逆立ちに失敗し顔面から着地したような格好(ポーズ)であった。

 自らは重力に逆らうことのできないパジャマは捲れ落ち、ほっそりとした白いお腹はとてもまぶしかった。

 とてもかわいらしいピンクのレースのパジャマ、ゆっくりではあるが胸まで捲れかかったのだが、残念ながら彼女の両足が床に届いてしまう。

 ……しかし、一向に動きがない、首が曲がったままの姿勢で思考が止まっている、数世代前のPCのようにフリーズしたのであろうか。

 そして、再起動する気配がないまま1分が過ぎようとしていた。




「一体何事なの、あっ、やっと起きたのね、もう心配したのよメル」

「……えっ、何よ何事なの?」

 扉を壊すほどの勢いで開け放ち、彼女の室内へ駆け込んできたのは、彼女の隣の部屋に住む幼馴染でもある同級生であった。

 最初は心配そうな表情であったが、いつものような元気な姿を確認すると、ほっとした笑みが浮かぶ。

「もう~~何の話、何なのよ~~説明してってば~~」




 友人の彼女はベッドの隣に腰掛け話始めた。

 部屋の窓から外を見ると、陽は完全に落ち外は真っ暗であった。

「そうね、何から話ましょうか、そうねーーって何よメル、重いから首にもたれかかってこないでよ、いやいや重いってのは嘘だって、えっ、何?」

「あっ、あの~~お腹が空きすぎて力が入らないんだけど……何か食べるものを……がくっ、メルは死んでしまった、……あぁ神の使徒メルよ、死んでしまうとは何事だ……」

 まだまだ余裕のありそうなメルであった。




 数分後。

 持ってきてもらった特大おにぎり(1升おにぎりINしゃけ、たらこ、おかか、マヨネーズ等々他多数)2個を軽く完食し、お茶をすすってようやく一息つくことが出来た。

 再度ベッドに腰掛け、友人は話を再開し始める。

「メル、あなた達は5日も眠り続けていたのよ。一応アテネ先生が見にきてくれて別段異常はないから、そのまま寝かせておいたんだけど心配したのよ」

「う~~ん、あの日戻ってきて食事して風呂に入ってから、いつものように寝たのまでは覚えてるけど」

 翌日、休みではあるが食事時間を過ぎても、一行に来る気配がない彼女達を心配し、部屋にまで呼びにきた友人達。

 部屋には鍵がかけてあり、いくら声をかけても返事はない。そして電話すると室内から呼び出し音が聞こえてきた。

 万が一があってはならないので、寮長に合鍵で鍵を開けてもらい室内へ、ベッドの上には死んだように眠るメルの姿。

 普通なら昨日の初の実戦の疲れで、ただ眠っているだけと思うであろう。

 しかし長い付き合いの幼馴染の彼女は異変にきずいた、普段の彼女ならどれだけ疲れていても食事だけは欠かさない。

 昔幼い(幼稚園位)ころ、流行風邪で高熱(軽く40度)をで身動きできない状態でも、月に1度のお楽しみ、給食でついてくる地域限定のデザートほしさに自宅のベッドを抜け出し、3km離れた学園に這ってやってきた逸話をもつ彼女。

 まぁその後は、当然悪化し1週間身動きひとつ取れなかったのだが。

 食欲だけはまったく落ちなかったその彼女が、食事時間になっても起きないのはおかしいと。

 しかしメルはいくら起こしても、叩いても起きなかった、そこで夕方まで様子を見てやはり起きないので学園に連絡を取り、アテネ先生を呼び診察してもらっていたと。

 残りの4人も同様で、ずっと眠り続けていたがメルの1時間ほど前に目を覚まし、今は部屋で食事をしていると聞かされた。

 学園はあれから休校が続いており、再開は明後日からとの通達が彼女のメールに入っていた。

「そうだったの、心配掛けてごめんね、まぁ私はこのとおり大丈夫だからーーーーって何、人の身体の匂い嗅いでんのよ」

「……ふんふん、メル、あんた汗臭いわよ、仕方ない風呂(大浴場)に連れて行ってあげる、ほらいくわよ」

「--って、こらぁーー離しなさいってば、自室のシャワーでいいってーー離せーー」

「いいからいいから、ほら~~アンタがどれだけ成長したか確認してあげるからさ」

 暴れ、抵抗するメル。しかし長身の彼女はメルの身体を軽々と肩まで担ぎ上げ連行していく。

 消灯時間前の静かな廊下にメルの叫びが響いていた。
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