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不審人物~1
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戻ってきたQ先生に彼を任せ、治療室を静かに出て行くアテネ。
彼女が向かった先は、保健室や治療室がある本校舎とは別の建物、徒歩5分ほどの場所にある、教官専用のロッカールーム、そこにはお風呂場やシャワー室が完備されている。
この建物は本校舎の裏手側に位置し、学園の警備員や泊り込みする教官達の寮に隣接している。
アテネは普段この寮に住んではないないが、有能で忙しい彼女はよく学園に泊り込み仕事をこなしている。その為、学園長の行為で仮眠などに使用する1室を借りているのであった。
「はぁ~~やっぱり朝風呂は気持ちいいわね、さぁ嫌な夢のことなんて忘れて気合の入れなおしね」
長い黒髪を丁寧に洗い、汗を流す姿は女性から見ても嫉妬するほどの美貌とプロポーションであった。
学園のマドンナ(教官・教師部門)の称号を8年連続獲得したのは伊達ではない。
男女を問わず人気を誇っている彼女、今とさほど変わらない姿でこの学園に通っていた、当然のようにその頃からもかなりモテていた。
しかし未だ彼女の隣に男の姿はない。
汗を流し浴室を出るアテネ、全身が入るほどの巨大な鏡の前でスタイルの確認を済ませると、濡れた髪をふかふかのタオルでふきあげていく。
その時、知った者の姿が映し出された。
「おはようミイナ先生、あっ、いや今日は一応休みだから先生はなしね。ミイナってば朝から気合はいってるじゃない、そっか~~、もしかしてあの彼とデートなのかな」
「ええ、そうなのよ、折角の臨時休校なんだから楽しまないとね。……まったく、いつもいつも私たちの周りにいて、よってくるのはあの嫌な連中達かガキばかり……」
「まっ、まぁ落ち着いてよ、ほらいつも洋服選ぶので時間かかるんだから急ぎなさいな」
「そっ、そうよね、じゃあ彼の好きな色の服にしようかな~~、じゃあねアテネ、あんたもそろそろいい男見つけなさいな」
ミイナと呼ばれた若い女性、細いフレームの眼鏡をかけ、肩までのショートヘアー、いつもぽや~として天然で、たれ目と巨乳が特徴。
この学園で、トップクラス(教師部門)の人気を誇るアテネと同じ保険医である。
彼女はアテネを別れ、さっさと自室へ戻っていった。
その姿を物思いげに見つめるアテネ。
「--はぁ~~、そんな男がいれば苦労なんてしないわよ、まぁ本気でこの私と付き合おうなんて、そんなむぼ……いや馬鹿な男なんていないだろうけどさ……ハァ」
嫌なことを忘れる為にはまず食事、人はおいしいものを食べると幸せな気分になると言われている。
そのことを実行に移すアテネ、長い髪を乾かし私服に着替えると学園の食堂へ向かうことにした。
本校舎の中央に位置する第1食堂。
この学園にはいくつもの食堂がある、第1食堂では一度に300人の生徒が食事をすることが出来るが、この学園の生徒数はメル達が在籍している特殊科1年だけでも軽く千人を超えている。
なので特殊科の建物だけでも3つの食堂が存在している(パンを販売する売店も同じ数だけある)
この第1食堂は特殊科の生徒も利用するが、おもに普通科の生徒が利用することが多い。
理由としては普通科の校舎に近いということ、もうひとつは特殊科の食堂までいかなくてもそこと同じメニューがあること。
普通科と特殊科の生徒の違いは身体能力だけではない、摂取と消費カロリーも大きく違う。
簡単に言えば、身体能力が高い=その分の消費カロリーも大きいということ。
なので特殊科の食堂のメニューは量が多く、カロリーが高い肉料理が多い、しかも安いということがない。
しかしそんな高待遇の特殊科の食堂に、普通科の生徒はあまり近寄らない、その理由はまたの機会にでも語ることに。
食堂の入り口までやってきた彼女、曇りガラスの扉を開けようとした時、中から人のざわめき声が聞こえた。
「あれっ、今日は休校だから数人の料理人しかいないはずなんだけど、ずいぶん騒がしいわね」
普通なら静かなはずの休み(臨時休校)の日の学園食堂、それでもあまり気にすることなく中へ入るアテネ。
「さぁ、今日は何があるかーーーー」
「あっ、アテネ先生、丁度良かった不審者が、変な子供が食料備蓄倉庫を漁っているんだ」
扉を開け中に入った直後、数人の料理人に取り囲まれる。
「そうなんです、今日は朝から教官達の姿が見えないし、仕方ないから警備兵に連絡しようかと思っていたところなんですよ」
彼女を見つけた若い料理人達はすがるように懇願してくる。
「なによもう、その相手は子供なんでしょ、どっかから迷い込んだだけなんだからそんな物騒なことしないでも大丈夫よ」
「い、いえ……あっ、アテネさん、それがーー」
料理人が事情を説明し終える前に、彼女は厨房を抜け大きな倉庫の扉を開けた。
彼女が向かった先は、保健室や治療室がある本校舎とは別の建物、徒歩5分ほどの場所にある、教官専用のロッカールーム、そこにはお風呂場やシャワー室が完備されている。
この建物は本校舎の裏手側に位置し、学園の警備員や泊り込みする教官達の寮に隣接している。
アテネは普段この寮に住んではないないが、有能で忙しい彼女はよく学園に泊り込み仕事をこなしている。その為、学園長の行為で仮眠などに使用する1室を借りているのであった。
「はぁ~~やっぱり朝風呂は気持ちいいわね、さぁ嫌な夢のことなんて忘れて気合の入れなおしね」
長い黒髪を丁寧に洗い、汗を流す姿は女性から見ても嫉妬するほどの美貌とプロポーションであった。
学園のマドンナ(教官・教師部門)の称号を8年連続獲得したのは伊達ではない。
男女を問わず人気を誇っている彼女、今とさほど変わらない姿でこの学園に通っていた、当然のようにその頃からもかなりモテていた。
しかし未だ彼女の隣に男の姿はない。
汗を流し浴室を出るアテネ、全身が入るほどの巨大な鏡の前でスタイルの確認を済ませると、濡れた髪をふかふかのタオルでふきあげていく。
その時、知った者の姿が映し出された。
「おはようミイナ先生、あっ、いや今日は一応休みだから先生はなしね。ミイナってば朝から気合はいってるじゃない、そっか~~、もしかしてあの彼とデートなのかな」
「ええ、そうなのよ、折角の臨時休校なんだから楽しまないとね。……まったく、いつもいつも私たちの周りにいて、よってくるのはあの嫌な連中達かガキばかり……」
「まっ、まぁ落ち着いてよ、ほらいつも洋服選ぶので時間かかるんだから急ぎなさいな」
「そっ、そうよね、じゃあ彼の好きな色の服にしようかな~~、じゃあねアテネ、あんたもそろそろいい男見つけなさいな」
ミイナと呼ばれた若い女性、細いフレームの眼鏡をかけ、肩までのショートヘアー、いつもぽや~として天然で、たれ目と巨乳が特徴。
この学園で、トップクラス(教師部門)の人気を誇るアテネと同じ保険医である。
彼女はアテネを別れ、さっさと自室へ戻っていった。
その姿を物思いげに見つめるアテネ。
「--はぁ~~、そんな男がいれば苦労なんてしないわよ、まぁ本気でこの私と付き合おうなんて、そんなむぼ……いや馬鹿な男なんていないだろうけどさ……ハァ」
嫌なことを忘れる為にはまず食事、人はおいしいものを食べると幸せな気分になると言われている。
そのことを実行に移すアテネ、長い髪を乾かし私服に着替えると学園の食堂へ向かうことにした。
本校舎の中央に位置する第1食堂。
この学園にはいくつもの食堂がある、第1食堂では一度に300人の生徒が食事をすることが出来るが、この学園の生徒数はメル達が在籍している特殊科1年だけでも軽く千人を超えている。
なので特殊科の建物だけでも3つの食堂が存在している(パンを販売する売店も同じ数だけある)
この第1食堂は特殊科の生徒も利用するが、おもに普通科の生徒が利用することが多い。
理由としては普通科の校舎に近いということ、もうひとつは特殊科の食堂までいかなくてもそこと同じメニューがあること。
普通科と特殊科の生徒の違いは身体能力だけではない、摂取と消費カロリーも大きく違う。
簡単に言えば、身体能力が高い=その分の消費カロリーも大きいということ。
なので特殊科の食堂のメニューは量が多く、カロリーが高い肉料理が多い、しかも安いということがない。
しかしそんな高待遇の特殊科の食堂に、普通科の生徒はあまり近寄らない、その理由はまたの機会にでも語ることに。
食堂の入り口までやってきた彼女、曇りガラスの扉を開けようとした時、中から人のざわめき声が聞こえた。
「あれっ、今日は休校だから数人の料理人しかいないはずなんだけど、ずいぶん騒がしいわね」
普通なら静かなはずの休み(臨時休校)の日の学園食堂、それでもあまり気にすることなく中へ入るアテネ。
「さぁ、今日は何があるかーーーー」
「あっ、アテネ先生、丁度良かった不審者が、変な子供が食料備蓄倉庫を漁っているんだ」
扉を開け中に入った直後、数人の料理人に取り囲まれる。
「そうなんです、今日は朝から教官達の姿が見えないし、仕方ないから警備兵に連絡しようかと思っていたところなんですよ」
彼女を見つけた若い料理人達はすがるように懇願してくる。
「なによもう、その相手は子供なんでしょ、どっかから迷い込んだだけなんだからそんな物騒なことしないでも大丈夫よ」
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