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────4章【咲夜と葵】
□7「大人になりたいと願う夜」
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****♡Side・久隆
「イけない?」
久隆はまだ、後ろで達したことはなかった。咲夜が下手だとは思わない。自分が人より鈍感なだけで。久隆が後ろだけではイけないと察した彼が、久隆自身に指を絡めるのを、とっさに手で押さえる。
「久隆?」
「俺…、咲夜の中でイきたい…」
先ほどから、自分に夢中になり、一所懸命腰を振る咲夜が堪らなく可愛くて、久隆の我慢も限界だった。久隆をイかせようとして二度ほど先に達してしまい、バツの悪そうな表情を浮かべるのも堪らなく可愛い。
「えっと、俺じゃ…イけない?」
と、上目遣いの自信なさげな目。捨てられた子犬のような瞳が哀愁を誘う。男のプライドを傷つけたいわけではないのだが。
「違う、咲夜に挿れたい」
と久隆がぎゅっとしがみついてそういうと、彼は途端に真っ赤になる。
「咲夜が可愛くて、我慢できないよ」
”ねえ、だめ?”と耳元で問いかける。そこまで言われてしまっては、彼は折れるしかないと思ったようだ。
「いいよ、久隆が望むなら」
彼は、久隆の中から自分自身を引き抜くと起き上がる。久隆はそんな彼と位置を交代し押し倒したのだった。
**
可愛い、可愛い俺の咲夜。
「んッ…ああッ♡」
厭らしい音を部屋に響かせながら、彼は久隆の下で甘い声を漏らし、胸を仰け反らせた。
それぞれが想いを抱え過ごす夜。
美崎と鶴城は旅館で。
兄と都筑は二人のマンションで。
大里と黒川は大里邸で。
それぞれが自分自身と戦い、運命と向き合いながら。
しかし、その中心点が自分だとは、久隆は思いもしなかった。自分の選択が波紋のように自分を取り巻く人々に影響を与え、彼らの未来を変えてしまう力を持っているなどとは。
「久隆ッ…んんッ…はあッ」
「大好きだよ」
久隆は彼の耳たぶを甘嚙みし、首筋を指先でなぞりながら腰を進めては引く。絶頂の波は何度も押し寄せてはいたが、自分で感じる彼をもっと見ていたかった。
「ああッ…」
俺たちはいつだって、危うい船の上に居る。
ほんの少しのバランスで未来は変わってしまう。
だから一瞬一瞬が大切で、宝物だ。
そして、選択は慎重でなければならない。
いつまでこのままでいられるだろうか?
他人に左右されず、自分たちで運命をつかみ取れるような大人に早くなりたいと、久隆は強く願った。咲夜や葵を自分の手で守ってあげられるような大人に。
そうだ、俺は二人を守らなきゃいけない。
もう、咲夜が泣かずに済むような。
葵が恐怖に怯えなくて済むように。
「久隆…くりゅ…」
「達《い》きそうなの?一緒にいこうね、咲夜」
「んッ…はあッ…あああッ」
どこまでも、二人で。
ううん、三人で。
「イけない?」
久隆はまだ、後ろで達したことはなかった。咲夜が下手だとは思わない。自分が人より鈍感なだけで。久隆が後ろだけではイけないと察した彼が、久隆自身に指を絡めるのを、とっさに手で押さえる。
「久隆?」
「俺…、咲夜の中でイきたい…」
先ほどから、自分に夢中になり、一所懸命腰を振る咲夜が堪らなく可愛くて、久隆の我慢も限界だった。久隆をイかせようとして二度ほど先に達してしまい、バツの悪そうな表情を浮かべるのも堪らなく可愛い。
「えっと、俺じゃ…イけない?」
と、上目遣いの自信なさげな目。捨てられた子犬のような瞳が哀愁を誘う。男のプライドを傷つけたいわけではないのだが。
「違う、咲夜に挿れたい」
と久隆がぎゅっとしがみついてそういうと、彼は途端に真っ赤になる。
「咲夜が可愛くて、我慢できないよ」
”ねえ、だめ?”と耳元で問いかける。そこまで言われてしまっては、彼は折れるしかないと思ったようだ。
「いいよ、久隆が望むなら」
彼は、久隆の中から自分自身を引き抜くと起き上がる。久隆はそんな彼と位置を交代し押し倒したのだった。
**
可愛い、可愛い俺の咲夜。
「んッ…ああッ♡」
厭らしい音を部屋に響かせながら、彼は久隆の下で甘い声を漏らし、胸を仰け反らせた。
それぞれが想いを抱え過ごす夜。
美崎と鶴城は旅館で。
兄と都筑は二人のマンションで。
大里と黒川は大里邸で。
それぞれが自分自身と戦い、運命と向き合いながら。
しかし、その中心点が自分だとは、久隆は思いもしなかった。自分の選択が波紋のように自分を取り巻く人々に影響を与え、彼らの未来を変えてしまう力を持っているなどとは。
「久隆ッ…んんッ…はあッ」
「大好きだよ」
久隆は彼の耳たぶを甘嚙みし、首筋を指先でなぞりながら腰を進めては引く。絶頂の波は何度も押し寄せてはいたが、自分で感じる彼をもっと見ていたかった。
「ああッ…」
俺たちはいつだって、危うい船の上に居る。
ほんの少しのバランスで未来は変わってしまう。
だから一瞬一瞬が大切で、宝物だ。
そして、選択は慎重でなければならない。
いつまでこのままでいられるだろうか?
他人に左右されず、自分たちで運命をつかみ取れるような大人に早くなりたいと、久隆は強く願った。咲夜や葵を自分の手で守ってあげられるような大人に。
そうだ、俺は二人を守らなきゃいけない。
もう、咲夜が泣かずに済むような。
葵が恐怖に怯えなくて済むように。
「久隆…くりゅ…」
「達《い》きそうなの?一緒にいこうね、咲夜」
「んッ…はあッ…あああッ」
どこまでも、二人で。
ううん、三人で。
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