『今夜も、にわか雨』

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二択しかない短絡さ

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例えば、温度の表現には熱い、冷たい、温いというような間のモノがあることに違和感を覚えないのは”当たり前”となっているから。

なのに、どうして人は短絡的な二択の考えばかり浮かぶのか?
例えば、好悪。好きでも嫌いでもないというのは、最も多いはずなのに。
どうして”好き?”と聞かれ、
「いや」
と返すと、
「嫌い?」
と聞くのか。

なんだその二択は?と思うわたしが変わっているのだろうか?
「男?」
と聞かれて、
「いや」
と答えると、
「女?」
と聞かれるのも好きではない。お前の中には、男と女しかないのか?
これが、
「男体?女体?」
と聞かれるなら、まあしかたないかとは思う。

ただ、精神は男女では分けられない。

眉を顰め、思いっきり嫌な顔をしたとしても、そこまでは仕方ないかとは思える。最もイヤなのは、
「男は嫌いだ」
と言うと
「女が好きなの?」
という短絡さ。まず、お前が嫌いだと言いたい。

そうれはこういうことなのだ。
「卵焼き好き?」
「いや」
「じゃあ、目玉焼きにするね」
たまご自体が嫌いだという選択肢はないのか?お前の頭には。
ということである。


「寒くなったな」
わたしはPCに向かい、AmazonのURLをクリックする。朝と昼で温度差があるこの時期に、丁度いい上着が一枚欲しいところだ。しかし、よく考えると上着しか買っていない。しかも仕事用だ。

子供の頃は、お洒落な大人になりたいと思っていた。仕事帰りにはお洒落な呑み屋で一杯。うーん、最高!なんて思っていたが、実際大人になったら遊びすぎて、胃を悪くし、酒を辞めた。しかも、近頃外出すらしていない。

なんだ、このしょぼい人生は!

引っ越し前は、休みの度に電車で何処かへ遊びに行こうなんて決めていたが、実は電車は数回しか乗っていない。しかも、4年目だと言うのに。つまり、一年に一回の乗車率。どんな田舎だよ。そうこうしているうちに、感染症の影響で、ついに何処へも行かなくなった。仕事へは行くけども。

海も近いのに…。なんてこった。

そんな事を思いながら、商品をポチッとする。どうしても黒のアウターが欲しい。アウターと言い切れるのか?いや、インナーにはならないが。そうとも言い切れない?いや、何を言っているんだ。

帰りに買ったバナナのケーキを食べてみる。硬い。
何故だ。バナナクリームが濃く、チョコがけがしてあり、タルトが硬い。
硬さのバランスがちょっとアンバランスだが、美味しいといえば美味しい。甘いので、口直しに枝豆という変な食べ方をしてしまったが。
「そういや、以前ラーメン屋で枝豆頼んだら、店員が勝手にビールも持って来たんだよな」
頼んでないのに。何故、枝豆というと勝手にビールのイメージを持つのか。

短絡的すぎるだろ。
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