『今夜も、にわか雨』

crazy’s7@体調不良不定期更新中

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よく考えないと後悔すること

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結局豆腐を買う羽目になる、わたし。
あなたには、どれくらい唐突に食べたくなる食品があるだろうか?

大体、食べたいなと思っても、面倒になるのは甘いものである。
つまり、甘いものならば食べなくても我慢は出来る。

以前テレビで、甘いものが食べたくなるのは肉不足だというのを見たことがある。詳しいことは覚えていないが。

賞味期限を確かめ、豚汁のようなモノを作る。味付けは砂糖をコクを出すために適量入れ、めんつゆに、出汁入り味噌。具材はひき肉、ネギ、豆腐、ナス、こんにゃく。最後は冷凍うどん。寒くなってきた時期にぴったりの、一人飯。キノコ類も入れるとより一層美味しくなる。わたしは料理をしながら最近後悔したことを反芻した。


恐らく、自認無性別というのは理解されることもある。
しかし、無性愛者についてはきっと理解されづらいだろう。
単に恋愛できないという事ではなく、人に対して愛情を持つことが出来ないという事だ。それでも、近しい人を大切に想う事は出来るのだが、意識しないとすぐに疎遠になる。執着というものがないから。

通常と言っていいのか分からないが、人は他人から愛されたい、好かれたい、よく見られたいと考える生き物であり、意識しなくてもそれらは持ち合わせているモノである。しかし、無性愛者と言うのは、愛情を持たないので持たれたいと思わない生き物だ。自分以外を知らないので、100パーセントそうとは言い切れないが。

そう、意識をしないといけないことがたくさんあるのだ。
例えば、意識をしないと淡々となってしまう。
人の感情と言うのは”興味”に左右される。
それが壁なのだ。

「ああ…」
出来上がったうどんをダイニングテーブルに運び、椅子に腰かけた。自分の馬鹿さ加減に嫌気が差す。人の言葉とは、そのまま受け取っていては分からないことがある。三日考え、真実に気が付いた。どうして自分は、表面だけ見て、返答をしてしまったのか。

ふと、窓の外に目をやると可愛らしい小人が三人こちらを見つめていた。お腹を空かせているのだろうか。
「こんばんは」
窓を開け、小人たちに話かける。
「こんばんは」
可愛い小人たちは恥ずかしそうにこちらを見ていた。一人ずつ抱き上げ床に下ろすと、
「おうどん食べる?」
と問いかけた。小人たちは顔を見合わせ、それぞれコクリと頷く。わたしは三つの小さな器にうどんを用意し、ちいさな箸と共に三人に配る。こうして、ちいさな小人たちとの生活が始まったのだ。

優しさと親切は似ているようで全く違う。
誠意と愛も、また。
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