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4話 新たな情報
5 コンビニ店員からの情報
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「そっか。君のお兄さんなんだね」
彼は夕方から夜にかけてシフトに入っていた店員の一人。出勤曜日は週5で金曜から火曜。時々他のバイトとシフトの交換をすることもあるが、陽菜の兄を見かけていたのは夕方から夜のシフトの時で、どの曜日でも見かけてはいたという。
しかし先ほどの人物同様11月22日以降は見かけてはおらず、引っ越しでもしたのかと思っていたところだったと言う。
本日のシフトが日中なのはシフト交代したからとのこと。
何か有力な手掛かりはないかと探ってみるが。
「彼はいつも一人だったよ。表で学生の集団と話している姿は度々見かけたけれど」
「その学生さんたちっていつも同じメンバーなんですか?」
戀はここで有力な情報が集まらなければ、彼らにも話を聞くべきだろうと思っていた。
「そうだね、3、4グループくらいあるけれど。中高生のグループだと思う。制服を着ているから」
彼の言葉で外に視線を向けた戀。
「彼、姫宮さんって言うんだね。姫宮さんはいつもお菓子を何個か買ってくれていた」
その言葉に陽菜が首を傾げる。
「兄がお菓子を食べているのをあまりみたことがないのですが」
陽菜が顎に手をやり、『和菓子ばかり食べさせられていた反動なのかしら』と呟く。
「僕もいつもお菓子ばかり買っていくのが気になって尋ねたことがあるんだ」
彼は『スーパーの方が安いのに』と付け加えて。
『図書館でね。小さなお友達が出来たんだ。その二人を見ていると幼い頃の自分たちと被ってね』
陽菜の兄はそう言うと優しい笑みを浮かべたそうだ。
『俺にも妹がいるんだけれど、両親が共働きだったからよく二人で留守番をしていた。もっともうちは父が和菓子屋を経営していて店がすぐそこだから、お弟子さんの作った新作の試作品を貰ったりしていたけれど』
「あの子たちはお腹を空かせているんじゃないかなって。図書館に行く時はお菓子を持っていくと話していたよ」
その相手が誰なのか。戀たちは聞かずともわかっている。
「だからあの日はちょっと、変な感じはしたよ。彼がここでお酒を買って行くのを見たことはなかったから」
彼の話だけでも陽菜の兄が普段どれだけ優しい人で、その日が異常だったのか想像できた。
「さっきここに来た常連さんとさ、事故に遭わなきゃいいねなんて話していた」
それくらい危なっかしい足取りだったのだろう。
「一応、他の従業員にも姫宮さんが最近来てないか聞いてみるよ」
彼は『近所で見かけた人もいるかも知れないしね』と付け加えて。写真は必要かと聞けば、陽菜の兄はこの店舗では有名だったらしく不要とのこと。
何時ごろだったのかだけ確認し、戀と陽菜はコンビニを出た。
「大丈夫? 陽菜さん」
「わたしは平気」
兄のことを思い出してしまったのだろうか、寂し気に微笑む。
「ここでよく集まっているという中高生にも話を聞きたいけれど、彼らがいる時間は夕方から夜にかけてだし。平日とも言っていたしね」
きいたところでこれ以上の情報は出てこないような気もしていたが、陽菜を安心させたくて言葉を繋ぐ。
11月22日。あの日陽菜の兄に何かあったのは確実だろう。
その何かが分かれば自らいなくなったのか、それとも連れ去られたのかが確定すると思っていた。
「ここでこれ以上情報を集めるのは難しいそうだし、珈琲店へ戻る?」
「そうね」
「じゃあ、戻って事件の概要をまとめてみよう。もしかしたら何か見落としがあるかもしれないし」
戀の言葉に頷く陽菜。少し明るい表情になった彼女を見て戀はホッとする。
陽菜の兄がコンビニに来たのは21時前後。
朝、『いいネタがある』と雑誌社の人物に電話をかけてからその時間までに彼に一体何があったのか。
コンビニの店員の話では、どちらかというと負の感情でお酒を吞んでいたように見受けられたという。つまりるんるんではなく、イライラということなのだろう。
戀には、それだけで何かわかるとは思えなかった。
彼は夕方から夜にかけてシフトに入っていた店員の一人。出勤曜日は週5で金曜から火曜。時々他のバイトとシフトの交換をすることもあるが、陽菜の兄を見かけていたのは夕方から夜のシフトの時で、どの曜日でも見かけてはいたという。
しかし先ほどの人物同様11月22日以降は見かけてはおらず、引っ越しでもしたのかと思っていたところだったと言う。
本日のシフトが日中なのはシフト交代したからとのこと。
何か有力な手掛かりはないかと探ってみるが。
「彼はいつも一人だったよ。表で学生の集団と話している姿は度々見かけたけれど」
「その学生さんたちっていつも同じメンバーなんですか?」
戀はここで有力な情報が集まらなければ、彼らにも話を聞くべきだろうと思っていた。
「そうだね、3、4グループくらいあるけれど。中高生のグループだと思う。制服を着ているから」
彼の言葉で外に視線を向けた戀。
「彼、姫宮さんって言うんだね。姫宮さんはいつもお菓子を何個か買ってくれていた」
その言葉に陽菜が首を傾げる。
「兄がお菓子を食べているのをあまりみたことがないのですが」
陽菜が顎に手をやり、『和菓子ばかり食べさせられていた反動なのかしら』と呟く。
「僕もいつもお菓子ばかり買っていくのが気になって尋ねたことがあるんだ」
彼は『スーパーの方が安いのに』と付け加えて。
『図書館でね。小さなお友達が出来たんだ。その二人を見ていると幼い頃の自分たちと被ってね』
陽菜の兄はそう言うと優しい笑みを浮かべたそうだ。
『俺にも妹がいるんだけれど、両親が共働きだったからよく二人で留守番をしていた。もっともうちは父が和菓子屋を経営していて店がすぐそこだから、お弟子さんの作った新作の試作品を貰ったりしていたけれど』
「あの子たちはお腹を空かせているんじゃないかなって。図書館に行く時はお菓子を持っていくと話していたよ」
その相手が誰なのか。戀たちは聞かずともわかっている。
「だからあの日はちょっと、変な感じはしたよ。彼がここでお酒を買って行くのを見たことはなかったから」
彼の話だけでも陽菜の兄が普段どれだけ優しい人で、その日が異常だったのか想像できた。
「さっきここに来た常連さんとさ、事故に遭わなきゃいいねなんて話していた」
それくらい危なっかしい足取りだったのだろう。
「一応、他の従業員にも姫宮さんが最近来てないか聞いてみるよ」
彼は『近所で見かけた人もいるかも知れないしね』と付け加えて。写真は必要かと聞けば、陽菜の兄はこの店舗では有名だったらしく不要とのこと。
何時ごろだったのかだけ確認し、戀と陽菜はコンビニを出た。
「大丈夫? 陽菜さん」
「わたしは平気」
兄のことを思い出してしまったのだろうか、寂し気に微笑む。
「ここでよく集まっているという中高生にも話を聞きたいけれど、彼らがいる時間は夕方から夜にかけてだし。平日とも言っていたしね」
きいたところでこれ以上の情報は出てこないような気もしていたが、陽菜を安心させたくて言葉を繋ぐ。
11月22日。あの日陽菜の兄に何かあったのは確実だろう。
その何かが分かれば自らいなくなったのか、それとも連れ去られたのかが確定すると思っていた。
「ここでこれ以上情報を集めるのは難しいそうだし、珈琲店へ戻る?」
「そうね」
「じゃあ、戻って事件の概要をまとめてみよう。もしかしたら何か見落としがあるかもしれないし」
戀の言葉に頷く陽菜。少し明るい表情になった彼女を見て戀はホッとする。
陽菜の兄がコンビニに来たのは21時前後。
朝、『いいネタがある』と雑誌社の人物に電話をかけてからその時間までに彼に一体何があったのか。
コンビニの店員の話では、どちらかというと負の感情でお酒を吞んでいたように見受けられたという。つまりるんるんではなく、イライラということなのだろう。
戀には、それだけで何かわかるとは思えなかった。
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