息吹アシスタント(息吹という名の援護人)

jun( ̄▽ ̄)ノ

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124・かすみVSデカブラスキー4

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124・かすみVSデカブラスキー4


「薙刀かい、そんな物騒なモノで、この善良なデカブラスキーを攻撃しようっていうのか?」

 デカブラスキーがここで切な気な表情を浮かべる。それはどことなく心優しい者が時々見せる甘えたな感じ。

「ぅ……ちがいます、あなたは善良なんかじゃない!」

 かすみ、ほんの一瞬だが悩みかけた自分の甘い心に活を入れ、悪者は成敗せねばと気合を入れる。だがその次の瞬間……

「え……」

「ビューティーかすみの間合い、もらった!」

 ドーン! と、突然眼前に相手がいる。ほんの一瞬で距離を縮められた。慌てて動こうとするかすみだったが、突然に体が不快感という言葉で崩されていくと感じた。

(な、な……)

 グワっと青ざめるかすみの体が前に浮き上がって……いつしか下にいる相手に投げられんとなっている。

「食らえ、デカブラスキーの巴投げ!」

 その言葉通りだった。まったくもって一瞬の早業だったから、かすみは固くつめたいコンクリートで背中や後頭部とはげしく痛いコミュニケーションをすると見えた。

「あぁぁぁ……うぅんぅく!」

 気合の叫び声と同時に、背中からモロに落下すると思われたかすみが足から着地する。そうして、すぐさま薙刀を持ち直して振り返ると、立ち上がろうとしていた敵に上から攻撃を振り下ろす。

「おぉ!」

 驚いたデカブラスキー、もう少しで顔面直撃じゃないか! と青ざめながらゴロっと横に数回転して回避。そして立ち上がると、敵ながらあっぱれだとかすみをホメる。

「やるな、おまえ……ただの巨乳女子じゃないな」

「く……あなたのこそ……悪い意味でやりますね」

「え、おれがなに?」

「ひたすら……あの女性から奪ったブラジャーを絶対手から離さないなんて、あきれてしまいます」

「当たり前だ! これはおれの人生では活力源みたいなモノだからな。しかし、いまのビューティーかすみの動きからすると、手に持ったまま戦い続けるのはむずかしそうだ。だったら……」

「だったら……なんですか?」

「おれもおまえのように変身だ」

「へ、変身?」

 かすみ、薙刀を持って身構えながら少し下がる。いったいどんな変身? まさか猛獣みたいなモノに変わったりしない? などなど警戒を強める。

 一方のデカブラスキー、豊満サイズのブラジャーを持たない右手を握りしめたら、それを前に正拳突きして叫んだ。

「デカブラーノ!!!」
 
 その叫びと同時に突然まぶしい光が発生。

「な、なに?」

 かすみ、片腕を上げて目に入る光を遮りながら……いったいどうなるの? と豊かな胸に不安を交える。

「待たせたな、ビューティーかすみ」

 声が聞こえ輝きが収まったので目を向けたかすみ、そうしたらギョッと両目を丸くしてたまらず後ずさり。

「な、な……」

 かすみの表情が不健康状態になっているのもムリはない。なんせ向かいには上半身裸になったのみならず、人工爆乳を装着しあの女性から奪ったデカブラを身に着けるデカブラスキーの姿あり。

「ちょ、タンマ……」

 かすみ、たまらず、左手で額を抑えながら……その場に脱力してかがみこんでしまう。

「なんだ、戦意喪失か?」

 デカブラスキーが言うと、かがみ込んだかすみ、病気になって苦しんでいる真っ最中みたいな顔と声で言う。

「なんですか……その格好は……」

「なにって、これがおれの情熱スタイルだ」

「どういう情熱?」

「巨乳や爆乳の女性と恋愛したみたいと恋焦がれながらも、まったく相手にされずさみしいばかりのおれはデカブラを集めるだけでなく、自分で装着。こうすれば一人二役が出来てオナニーにも持ち込める。こうすることでおれは心のさみしさを補ったりしてきたんだ。どうよ、聞いたか驚いたか感じ入ったか!」

「でも……戦うときにそんな格好しなくても……」

「ちゃんと意味があるんだよ、だから立て、たっておれと戦え!」

「あぅ……わたし……気が滅入ったというか……この世界が嫌いになってしまいそういうか……」

「なに? 死ぬな、死ぬことは許さんぞビューティーかすみ」

「え? それって……気遣ってくれているんですか?」

「死ぬなら今おまえが着けているスポーツブラをおれによこせ、死ぬのはそれからにしろ!」

「あぅ……いや、もう……こんな世の中って……」

「だったらおれの彼女になれ、おれと付き合え」

「あなたと?」

「そうだ、ビューティーかすみ、おまえはやさしい女だ、そして豊かな巨乳女子だ。おれと付き合うにぴったりじゃないか。おまえならおれの心にあるさみしさを埋められる、そしておれもおまえの欲求不満を解消してやれる」

「わ、わたしは……」

「おれの彼女になれ、そして2人で共に穴埋めをしながら生きて行こう」

 かすみ、一瞬デカブラスキーの放つおかしな言い分に引っ張り込まれた。穴埋めし合いながら生きるのもいいのかなだなんて、頭のネジがぽろっと取れたみたいになって、ポーっとした顔で相手と手を合わせようなんて事をやりそうになってしまう。

 が、しかし……このとき息吹の顔が目の前に出現。そしてハッと我に返ると、
スクっと立ち上がりクッと相手を見つめながら後ずさり。そうして十分な距離を取ってから薙刀で身構え言い放つ。

「あなたの彼女にはなれません……なぜならこのビューティーかすみには愛し合うべき人がすでにいるからです」

「なに、おまえ彼氏持ちか」

「い、今はまだ彼氏とかハッキリしていないけれど、彼氏以上の尊いという人です。わたしはその人と愛し合うと決めているんです」

「ケッ、なんだ、しょせんおまえも腐れな巨乳女子かよ」

「腐れはあなたです!」

「なんだと!」

「あなたの人生はさみしすぎます。一人二役? なんですか、それは。なんですか、その格好は。そんな事をしたって心のさみしさが埋まるわけがありません。たいせつなのは……自分らしさを持って愛し合いたいと思う人を見つけることです、ちがいますか?」

 かすみ、薙刀持つ右手をグッと後ろに回し左手を前に突き出す。それは速攻を仕掛けようという考えによる。

(あんなかっこう……あんなかっこうでまともに動けるはずない。あんな格好で戦闘しようなんてただの自殺行為だって教えてやるんだ)

 かすみが心に気合を入れると、ジャッキーン! と音が鳴る。それは薙刀中央以外って数か所に切れ味良さそうな刃物が出現したからだ。つまり接近戦というカタチになっても相手を痛々しく切れると証明している。

「覚悟はいいですか? 手加減とかしませんからね」

 かすみが情けの言葉をかけると、デカブラスキーは特に動じることなく、クイクイっと右の親指以外の4本を動かしてつぶやく。

「来い、ビューティーかすみ」

 なんら臆することなく誘う相手を見たら、もう気を使ったりしないと決めたかすみが行動に出る!
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