息吹アシスタント(息吹という名の援護人)

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147・閻美って爆乳女にある心の隙間とプライド5

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147・閻美って爆乳女にある心の隙間とプライド5
 

「どうも♪」

 一人の少女が向かいの店員から出来立てホヤホヤの回転焼きを受け取る。そして、アチチ……とか言いながらまったり繁華街の中を再び歩き出す。

 上に水色、細かく言えばシアンっぽい色合いのジップアップパーカーで前は全開、内側はピンク色のTシャツだがかなりの巨乳ってふくらみ具合があって、下は下半身は花柄ロングスカート。そんな格好で回転焼きの歩き食いに興じるのはかすみだったりする。

「いやぁ、いい天気。こうやって歩きながら食う回転や気はウマウマ。いいねぇ、たまにはこういう感じもいいねぇ」

 ひとりモグモグブツブツやりながら歩くかすみ、今日はビューティーかすみとして活躍したい気がまったくなかった。今日はもう何にもやる気がないので、世界と共に堕落したいなどと思ったりしている。

「おい」

 ここで突然に後ろから声をかけられた。

「うん?」

 クイっと振り向くと白い着物姿の女あり。それが誰か知っているので、呼び止める時の声がちょっと偉そうだったなって事にも納得。

「あ、閻美さんだ」

「子ども巨乳、おまえがビューティーかすみだな?」

「はい? 今さら何を言ってるんですか? もしかしてボケが始まったとか言うんですか? もったいない、せっかくいい見た目をしているのに」

「ボケてなどいない。まぁ、子ども巨乳、おまえとちょっと話がしたいと思って声をかけた」

「子ども巨乳って言い方止めてくれないですか? なんかイヤだなぁって」

「じゃぁなんて言えばいいんだ?」

「たとえば、巨乳かすみんとか、えへ♪」

「つまらん、自分で勝手に言ってろ」

「むぅ……」

 こうしてとりあえず並んで歩き出したが、かすみはちょいとばかり相手に違和感を覚えていた。なんか閻美であって何かが閻美でないように感じる。閻美が黄色だと言うなら、今の閻美は蛍光イエローみたいにという風に。

「子ども巨乳、おまえ息吹の事はどう思う?」

「好きですよ、大好きですよ」

「やけにあっさり認めるんだな」

「え? 閻美さんも好きなんでしょう?」

「わたしの事は今はどうでもいい。子ども巨乳、おまえ息吹が好きって言うならやったのか?」

「やったって、何を?」

「セックス」

「はんぅ!」

 かすみ、思わずドキッとした結果として手に持っていた回転焼きの残り1/3くらいを地面に落下させてしまう。

「あぁ、恋の回転焼きが……」

「わかりやすい反応だな……子ども巨乳」

「閻美さんが急に変な事を言うからですよ、もう!」

 かすみ、もったいない……とぼやきながら落としてしまったモノを近くにあったゴミ箱にポイする。

「そうか、子ども巨乳は処女か」

「う、うるさいですよ。そんな風に言うなら閻美さんはどうなんです? わたしより年上だけどセックスはしたんですか?」

 かすみ、こう言えば閻美が恥じらってグッと詰まると読んでいる。そして詰まったらそこを一気に攻めてやろうと心を備えておく。

「いや、まだだ。でも息吹とセックスはやりたいなぁ。思いっきり、余計なモノを持ち込まず、トロっと溶けるように生で触れ合いたい」

「な、な、何を……」

 かすみの顔がボワっと真っ赤になる。閻美がそんなことを言うなんて! と驚かずにいられない。

「そこでだ、子ども巨乳、ひとつ協力してくれないかな」

「きょ、協力ってなんですか?」

「息吹に言ってくれ、いますぐ閻美さんとセックスするべきだと」

「なんでわたしがそんな事を……」

「いや、おまえが言えば息吹も動くんじゃないかと思って」

「えぇ、いったいどうしたんですか、閻美さん……息吹くんってそういう流れとか嫌いますよ。安っぽい話とか安易なセックスにはもう心を動かさないって人なんですよ? そんなの閻美さんもよく知っていると思っていたのに」

 ここでかすみが立ち止まる。そして同じく立ち止まった着物女に目をやり、あなたはいったい誰なんですか? と問いかけた。

「だ、誰って見ればわかるだろう、わたしは閻美で」

「なんか微妙に違うような気が……」

「違うとはどういう事だ? うん?」

「たとえば宇宙人に乗っ取られたみたいな話?」

「く……」

 エローゼ星人、子どものくせに鋭いやつだと感心させられた。一瞬腹が立つとも思った。しかしすぐ微笑み、ドキッとするかすみの肩に手を置きつぶやく。

「息吹はおまえの事をどう思っているんだ?」

「そ、それは……ちょっとわからないけど、でも……多分……」

「多分、なんだ?」

「もしかしたら……妹に近いキャラクターとか思ってくれているかも」

「じゃぁ、おまえがピンチになったら息吹は助けてくれるか?」

「今まで助けてもらった事は何度かあります。なんだかんだ言ってもやさしいから、息吹くんって」

「そうか、じゃぁ、ちょっと来い」

 閻美、突然にかすみの手を取ってグイグイ引っ張るように歩き出す。勢いよく動かされるのでTシャツのふくらみが揺れ動き赤らむかすみ。どこに行くんですか? とか言っていたら、5階建て雑居ビルの側面に引っ張り込まれた。

「ここなら人通りも少ない」

「な、なにをする気ですか?」

「なぁ、子ども巨乳、ここで女同士でセックスしようって言ったら、おまえやっぱりイヤだって思うよな? だったら息吹くん助けて! とか思う流れになるはず」

「ちょ、何を言ってるんですか! やっぱりあなた閻美さんじゃない、だって本物の閻美さんはそんなこと言わないから」

「いいじゃないか、爆乳と巨乳で求め合ってみるのも」

 そう言う閻美に迫られるかすみ、カベを背に追い込まれた。ウソでしょう? こんな場所で何を考えているの? と思うが、迫ってくる閻美からは本気という2文字が浮かんでいる。

「ちょ、ちょっとどこを触って……」

 顔を真っ赤にするかすみ、Tシャツの上からFカップってふくらみをギュッと揉み掴まれ震えてしまう。

「ふむ、わたしには及ばないが……13歳って年齢にしては大変に豊満。なかなかのやわらかい弾力」

「ちょ、ちょっと閻美さん、アタマだいじょうぶなんですか?」

「だいじょうぶも何もわたしは本気だ!」

 エローゼ星人、力強く言うと閻美の体をグワっと持ち上げた。ギョッとなって青ざめる閻美だったが、その次の瞬間には空高くへ放り投げられる。それは冗談が通じない高さであるから、もし背中や頭から落下したら死亡する可能性が大である。

「ビューティー!!!」

 かすみが変身した。内側のTシャツが消えピンク色のスポーツブラってふくらみが出現。そうして体が落下に入る前に、近くにあった電線をグッとつかみ、ぶら下がりの反動を利用してさらに高くへ飛びあがった。そうしてそのボディーは雑居ビルの屋上へスタっと着地。

「ふぅ……まったく、今日は正義の味方なんかやる気ないし、変身すらしたくなかったのに」

 ぼやくかすみだったが、ふと振り返るともうビルの屋上に閻美の姿がある。明るく健全な世界という輝きの中、とっても不健康でよろしくない事をしたいってキモチが生々しい目つきに見て取れる。

「さぁ、子ども巨乳、わたしとセックスをしよう」

 言った閻美がにっこりとほほ笑んだが、その微笑にはドス黒い感じがべったり貼りついていた。
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