息吹アシスタント(息吹という名の援護人)

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185・息吹争奪戦(巨乳ばっかりのバトル大会)1

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185・息吹争奪戦(巨乳ばっかりのバトル大会)1


「いけないなぁ、最近マジで欲求不満……」

 かすみが午前10時の街を歩きながらぼやいた。今日は平和、平和とはたいくつ、それは活力の喪失という流れにハマっている。しかし本人にはもう一つの明確な理由があると自覚していた。

「息吹くんが最近かまってくれないせいだ」

 歩きながらムスッとした。思わず右手をFカップって胸に当てそうになったが、人通りの多いところで巨乳女子たる自分がそれをやるとマイナス的に目立ってしまうと思い、それは豊かなふくらみではなく頭をかくって仕草に使われた。

「うん?」

 なんとなくピン! と感じたので立ち止まる。そしてとあるデパートの屋上へと目をやる。何かしらの絵ががっちり見えたわけではないが、不穏な空気が流れている! と思ったので、たいくつが潰せるかもと期待。

「何かよからぬ事が起こるというなら、正義のヒロインがそれを止めてみせようぞ」
 
 ワクワクモードになったかすみは裏通りに入った。そして周囲に人の目がない事を確認したら、スワー! っと警戒に動きだす。

「うっしゃー!」

 〇〇デパートの側面を垂直に駆け上がりダッシュ! 上にはおるパーカーが風に揺れる。下にあるTシャツの豊かでやわらかい弾力ってふくらみ具合が振動で弾む。ただし下はロングスカートなので風よって思いっきりまくれ上がって白いパンツが見えるということはなかった。

「ん?」

 クソ高いフェンスを飛び越えスタ! っと華麗にコンクリートへ着地したかすみ、ベンチに一人ぽつんと座っている女を発見。それ以外の人間がいないので寂しい感じがな生々しく浮かぶ。もしかすると飛び降り自殺を決行する前なのかな? って考えが刺激される。

「あの……」

 ゆっくり歩み寄ってから声をかけた。

「うん?」

 どこを見ているのかわからない感じだった女、クッと顔を前に向けてかすみと向き合う。

 見知らぬ女、ミディアムレイヤーって髪型と色白ふっくらな顔を合わせて浮かぶ年齢は19くらい。リジェイの服に身を包んでおり、アニメキャラみたいな八重歯がかわいく、屈託のないニッコリでまろやかなオーラを立たせ上げている。付け加えればすごいグラマーな爆乳さん。

「わたしに何か用?」

「えっと、ひとり寂しそうだから……もしかすると危ない行動に出ちゃうのかなぁと心配して」

「へぇ、するどいじゃん。でも問題があるとしたらそっちでしょう? だって見た目14歳くらいに見える。それって中学3年生くらいのはず。それが平日朝のデパート屋上にいるなんて方が問題じゃない?」

 言われたかすみ、顔を赤くしながらアハアハ笑い、わたしは一度死んで復活した存在だから問題ないんですよと、ふつうの人間にはすぐ理解などできないことをサラっと言う。

「へぇ~そうなんだ? まぁ、世の中は不思議も含めて色々あるから、べつに驚かないけどね」

「おぉ、すごい理解力。わたしはかすみっていうんですけど、お姉さんのお名前は?」

「わたしは御手洗団子だよ」

「で、団子さんはどうして浮かない感じなのですか?」

「あぁ、ちょっとね……人生がつまらないと思って……なんか一度くらいおもしろい事が出来ないかなぁと思って」

 ハァっとためいきを落とした団子曰く、幼稚園の頃から柔道をやってきたという。しかもその実力は日本代表になって金メダルを狙うべき! と周りが本気でヤイヤイ言ってくるレベルらしい。

「いいじゃないですか、オリンピックに出て金メダル取りましょうよ」

 かすみはにんまりやって見せた。しかし団子はますます憂鬱だって顔になり、柔道なんかやるんじゃなかったとぼやく。

「え、どうしてですか? つよい女子ってかっこういいじゃないですか」

「かっこういいって……男子ならともかく、わたしは女だし……しかもその、なぜか柔道ブスのくせに乳の成長が早くて爆乳」

「爆乳でダメなんですか? わたしは巨乳だけどイヤだとか思っていませんけど?」

「かすみはかわいくて巨乳だからいいんだよ。わたしみたいな柔道ブスで爆乳だとマニアックになって、いくらおっぱいの大きい女の子と恋愛したいと思うおっぱい星人も寄り付かない。色っぽい話に恵まれないのであれば、おっぱいが19歳で105cmとか言っても何の価値も出ない」

「つまりは……恋愛貧者ってことですか?」

「あぁ、彼氏とか欲しい。セックスだってしてみたい。なのに柔道なんて熊狩りみたいなことばかりやっているから最悪」

 ここで場の空気が性欲で汚れたパンツみたいに湿った。これはいったいどういう風になだめようかなとかすみが思ったら、まだ話はあった。しかもここからが話の本題だった。

「でさぁ、ちょっと前に宝くじを買ったの」

「いいですね、300円くらい当たりましたか?」

「3億円当たったわ」

「はい?」

「3億円。さ・ん・お・く・え・ん!」

「3、3億?」

 かすみは予想外のことを聞かされ面食らった。そして両目を丸くし、19歳の爆乳柔道女子に言わずにいられない。

「団子さん、3億円もあるんだったら……なんでもできるんじゃないですか?」

「わたしもそう思って考えた。1億円は自分の家を買う、1億円は貯金、そして残りの1億円で何か派手な事をしてみたいと」

「だったら勝手にすればいいじゃないですか」

「あ、なに、かすみの態度が急に冷たくなったぞ」

「当たり前でしょう。けっこう本気で心配してみれば、3億円もあって1億円で派手な事をしたいとかいう。だったらその1億円で男を釣り上げるみたいな事をすればいいんじゃないですか?」

「いや、それはダメなんだよ、かすみ」

「なんで?」

「なんでって……」

 団子に言わせればたとえ恋愛貧者であっても、セックスに飢えている爆乳であっても、だからといって女の方から金をぶら下げてホイホイするような事は論外。そんなカタチで捕獲できる男なんて所詮はでっかいクロゴキブリみたいなモノとする。

「それにさぁ、今までまったくモテなかったわけだよ。柔道でエネルギーを発散したとはいっても、モテないと腹が立つ。そうするとおのずとプライドが山のように高くなる。ま、かすみみたいなかわいい巨乳には一生わからないって悩みなんだよ」

「プライドですかぁ」

「せっかく出会ったのも何かの縁。今日はわたしの話し相手になってよ」

「それってご縁の押し付けなんじゃ……」

「いいじゃんか、なんでもおごってあげるから。〇〇カフェで2万円の特大パフェを2人で食べながら話をするでもいいよ?」

 言った団子の笑みはとてもまったり微笑ましい。しかしそのスマイルと並行して、やや一方的に話を進める特徴が見え隠れする。面倒くさいのにつかまってしまったなぁと思いつつ、退屈がつぶせるならいいか……と思い直し、かすみは団子の話し相手になるとする。
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