息吹アシスタント(息吹という名の援護人)

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186・息吹争奪戦(巨乳ばっかりのバトル大会)2

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186・息吹争奪戦(巨乳ばっかりのバトル大会)2


 2人の女、巨乳と爆乳が姉妹のようにして繁華街を歩き出す。それはなかなかに目立つモノ。あっちこっちからユッサユッサ部分に恋い焦がれるような目を向けられる。

「やっぱり巨乳2人で歩くとおっぱいに目線もらいまくりですねぇ」

 ただ歩くだけではつまらないと思うかすみがつぶやいてみる。

「まぁ……ね、おっぱいには目線もらうよね」

 団子がさみし気な口調でつぶやき返す。その続きによれば、男は豊満なふくらみという部分に熱愛目線を送っても、顔を見たらすぐ引いていくとても性質の悪い魚。

「だから結局、かすみのようなかわいい巨乳が得するだけ。わたしみたいなブス爆乳はおっぱい以外すべてブラインドを下さなきゃダメってことだね」

「団子さんって性格が暗くないですか?」

「だから柔道で発散してきたんだ」

 2人がこんな話をしていたらタイミングよくハプニングが発生。一人歩きしていた女性のハンドバッグをひったくった男が出現。

「きゃー! 誰かつかまえて!」

 叫ぶ女性。

「どけ!」

 怒鳴り散らしながら猛ダッシュする20代後半くらいの男。それはずっと前方からかすみたちに向かってすごい速度で迫っている。

「女の敵!」

 かすみが正義の心で戦闘モードに入ろうとしたら、団子がここはわたしに任せて! と言って一歩前に出る。

「柔道の心のひとつは公徳心に対する礼。このわたし御手洗団子が下劣な蛮行を止めて見せる!」

 団子、右手をにぎり脇をしめると、グッと左手を開きそれを前に突き出す。するとどうだろう、ボワ! っと着火でもしたようにオーラが立ち上がる。

(ん?)

 女性のハンドバッグをひったくった男、前方に身構えている女がいると目にする。おぉ、なんかすごい巨乳じゃね? と、必死こいて逃亡している最中でも見るべきところは見る。それまさに男の鑑。

「おら、どけ、どけってんだよ、ドブス巨乳がぁ!」

 大声で言われた団子、ムッ! っとしただけでは飽き足らず、怒りを込めて叫び返す。

「ドブスは余計だろう、言うなら巨乳だけにしろ!」

 次の瞬間、団子が必殺とする間合いに入っていた男の意識に空白的な瞬間が生じた。

「うりゃぁぁぁ!!!」

 いつの間にか通り過ぎる夢みたいにして団子の一本背負いが決まっていた。そして表情も呼吸も固まる男の背中がズシーン! と地べたに着く。

「ふん、バーカ!」

 団子、男の手からハンドバッグを取り上げる。そしてそれを持ち主の女性に返したら、せーせーしたぜ! とばかり両手をパンパンと払う。

「すっごーい! めちゃくちゃかっこういいですよ団子さん、思わずホレちゃいそうですよ」

 パチパチと拍手するかすみ。しかし団子はかなり卑屈らしく、ブス巨乳だからなんか一つ取り柄がないとね……とか言ったりする。それなりにかわいいのに勿体ないなぁとかすみは言いたくなってしまう。

 しかしここで今度は別の悲鳴が上がった。まさにそれ一難去って一難という表現がぴったりな流れ。

「え、今度はなに?」

 団子がかすみと同じく声のした方に顔を向ける。すると若い男2人が午前中の〇〇街通りで暴れ始めた。

「暴れて刑務所に行けばタダでメシが食えてヌクヌク暮らせるぜ!」

「おうよ、マジメに生きるなんてバカらしくてやってられない。だからマジメに生きている奴らに養ってもらおうぜ」

 2人の男はそんな事を言いながら暴れる。手に持つこん棒でそこら中のモノを壊し、近くにある店のガラスを割る。そのうち決定的な犯罪とか言って誰かを殴り殺す可能性が出てくるかもしれない。

「ここはわたしの出番」

 かすみが前に出ると団子が慌てて止める。

「バカ、あいつらこん棒持っているんだよ?」

 柔道の達人である団子でも、こん棒持ちの2人と同時に戦うのはムリ。よってただのかわいい巨乳女子としか思っていないかすみが戦うなどとんでもない! としか思えない。

「だいじょうぶ、わたしもつよい女子ですから」

 えっへん! と胸を張ったかすみ、映画の撮影と間違えているかの如く暴れている2人に向かって叫ぶ。

「こらぁ!」

 かすみの声はよく通る。だから暴れまくって騒音を立てている男たちの耳にびしっと突き刺さる。

「なんだ?」

「お、かわいい女子、しかも乳がデカいじゃん!」

「なに、子ども巨乳、おれらにパイズリでもしてくれるの?」

 2人は実に男らしく、かすみを見ながらうれしそうにニヤニヤ。そのエロい目からは明らかに、この巨乳は絶対手に入れて味わう! という男らしい信念が放たれている。

 これは加勢せねばならない! と心配する団子が足を動かそうとした時だった、かすみが突然に薙刀を手にしたからギョッとする。

「薙刀!?」

 2人の男も思わず息を飲む。突然に、いったいどこから取りだした? と思ったが、そんな細かい事をかすみは気にしない。

「刑務所へ行く前におのれを恥じ入るべし!」

 薙刀を持つかすみが下段の構えを取る。それは2人の男にとっては怖いと思えない見た目だった。

「なにそれ、そんな構えで何するつもり?」

「もしかして薙刀で地面の掃除でもするつもりか?」

 ケケケと笑った後、2人は魅力的に見えてならない巨乳女子を捕獲しようと足を動かしかける。

「刑務所よりも天に召されよ!」

 力強く叫んだかすみが薙刀をグワッと下から上に振り上げた。すると分厚い風が下から猛烈に立ち上がる。

「ぅ……」

「あぅ……」

 男たちは青ざめた。そして次の瞬間には空高くに放り上げられた。青い空が突然近づいた。下を見ると広大なフィールドや建物の数々が見える。そしてこの高さから落下したら、打ち所が悪いと即死するよなぁと恐怖する。

「ちょ、ちょっと殺すのは……」

 団子は豊かな胸のふくらみをドキドキさせた。あの2人が地面に直撃して死ぬ場面を見たくないと思ったと同時に、そこまでやるとかすみが正義から悪に転落してしまうと言いたくなるからだ。

「紅孔雀!」

 ここで出たかすみの必殺技。通常は相手を激烈に巻き上げるために使うが、ここでは逆利用。猛烈に落ちてくる男たちの体を空気の渦がグッと押し止める。ただし無傷で下ろすのは人が良すぎていけない! と、少しくらいの高さは残してから男たちを固い地面に落下させた。

「あぅ……く……」

「おぁぅ……」

 どちらも背中を打ったらしく激痛と呼吸困難にのたうち回る。しかし周りにいる誰も2人には同情しない。代わりに正義の味方たるかすみに対して拍手大喝采が起こる。

「いぇい!」

 団子の方を見てニッとやるかすみ。

「えぇ、何それめっちゃくちゃかっこういいじゃん」

 突然薙刀を出せるとか、それで人間を巻き上げられるとか、そういう異常な所は不問とし、ただかすみが見せたすごさに感心する団子だった。

 と、そのとき、大勢の人間がまったく見ていないところにフッと一人が出現する。それはかすみの放った心の電波を受け取った息吹だった。
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