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ぶらり旅
人使いの荒い女たち
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「これは最悪ね」
「危険。この場所は近づかないほうが良い」
「そうだね」
走り続けること一日俺たちは崩れて道が無くなった高速道路の上から街を眺めっていた。
どうにか街への道を突き止め高速道路から街に入ることには成功した。だけど目の前に広がるのは地面すら見えないほどの大量のゾンビたちだった。
「でもどうしてこれだけのゾンビ一箇所に」
ゾンビに視力や感覚はない全て音に反応して行動する。
「人が生活をしなくなれば静かになる。そんな場所で生活していたら小さな音でもよく聞こえるよ」
「なるほどだからゾンビどもはあそこに向かって進んでいるのね」
「そう」
高さ15メートルはある分厚い壁に覆われた区域。その中からは生活観漂う煙が十数キロ離れた俺たちにすら確認することができた。
「あそこに行けば人に会える。でも……」
「まずはどう向かうか考えないといけないわね」
そうだ。下道を通れば間違いなくゾンビどもと戦うことになる。さすがの俺もあれだけの数を相手にするのは無理だ。
「どうにかして向こうの道に渡らないといけないわね」
それが一番安全な方法だけど。
「車は一旦アイテムボックスに収納するとしてもそうやって向こう側に渡るかだね」
距離にしても10メートルはある。
「誰か一人向こう側に行ってロープでもつないだら渡れるわよね」
「確かにそれは可能だけど、誰が行くの」
「それは勿論」
「弘毅」
ですよね。でもここは男としてビシッ!と言わなければならない。
「嫌なことは何でも俺に押し付けないで欲しい!」
「なに言ってるの。こういう時こそ男の見せ所でしょ!」
「同意」
だから都合の悪いときだけ意気投合しないで貰いたい。
「普通こういう流れなら言いだしっぺじゃないの!」
「か弱い女に危険地帯を歩けって言うの。弘毅最低」
なんでそうなる!
車の運転も料理も掃除も全て俺にまかせっきりなくせに!
お嬢様以上に我侭な奴らだ。
「いいからさっさと行く!」
「分ったよ」
もうこうなったらいっさい言うこと聞かないんだよな零奈たち二人は。はぁ……俺って出会う人間間違えたかも。
道路に下りた俺は音を立てないように向こう側まで行くと柱を登る。ロッククライミングのスキル習得しておいてよかった。本当に。
あと少し行けば階段までいける。
「ふう、なんとかなった」
向こう側にどうにか到着した俺はロープの先端に錘を付けて零奈たちに投げた。
「外れないようにしっかり縛ってくれ」
「分ってるわよ」
なんで素直にハイって言えないんだ。
「縛ったわよ」
よし、あとはこっちも外れないように縛れば………OKだ。
「いいぞ。渡ってきてくれ」
あ、どっちが先に渡るかで揉めてる。俺が移動してる間に決めておいてくれよ。
じゃんけんの結果、今度はサラが勝利した。
ゆっくりと時間をかけて二人とも渡りきったところでアイテムボックスから取り出した車で出発した。
「危険。この場所は近づかないほうが良い」
「そうだね」
走り続けること一日俺たちは崩れて道が無くなった高速道路の上から街を眺めっていた。
どうにか街への道を突き止め高速道路から街に入ることには成功した。だけど目の前に広がるのは地面すら見えないほどの大量のゾンビたちだった。
「でもどうしてこれだけのゾンビ一箇所に」
ゾンビに視力や感覚はない全て音に反応して行動する。
「人が生活をしなくなれば静かになる。そんな場所で生活していたら小さな音でもよく聞こえるよ」
「なるほどだからゾンビどもはあそこに向かって進んでいるのね」
「そう」
高さ15メートルはある分厚い壁に覆われた区域。その中からは生活観漂う煙が十数キロ離れた俺たちにすら確認することができた。
「あそこに行けば人に会える。でも……」
「まずはどう向かうか考えないといけないわね」
そうだ。下道を通れば間違いなくゾンビどもと戦うことになる。さすがの俺もあれだけの数を相手にするのは無理だ。
「どうにかして向こうの道に渡らないといけないわね」
それが一番安全な方法だけど。
「車は一旦アイテムボックスに収納するとしてもそうやって向こう側に渡るかだね」
距離にしても10メートルはある。
「誰か一人向こう側に行ってロープでもつないだら渡れるわよね」
「確かにそれは可能だけど、誰が行くの」
「それは勿論」
「弘毅」
ですよね。でもここは男としてビシッ!と言わなければならない。
「嫌なことは何でも俺に押し付けないで欲しい!」
「なに言ってるの。こういう時こそ男の見せ所でしょ!」
「同意」
だから都合の悪いときだけ意気投合しないで貰いたい。
「普通こういう流れなら言いだしっぺじゃないの!」
「か弱い女に危険地帯を歩けって言うの。弘毅最低」
なんでそうなる!
車の運転も料理も掃除も全て俺にまかせっきりなくせに!
お嬢様以上に我侭な奴らだ。
「いいからさっさと行く!」
「分ったよ」
もうこうなったらいっさい言うこと聞かないんだよな零奈たち二人は。はぁ……俺って出会う人間間違えたかも。
道路に下りた俺は音を立てないように向こう側まで行くと柱を登る。ロッククライミングのスキル習得しておいてよかった。本当に。
あと少し行けば階段までいける。
「ふう、なんとかなった」
向こう側にどうにか到着した俺はロープの先端に錘を付けて零奈たちに投げた。
「外れないようにしっかり縛ってくれ」
「分ってるわよ」
なんで素直にハイって言えないんだ。
「縛ったわよ」
よし、あとはこっちも外れないように縛れば………OKだ。
「いいぞ。渡ってきてくれ」
あ、どっちが先に渡るかで揉めてる。俺が移動してる間に決めておいてくれよ。
じゃんけんの結果、今度はサラが勝利した。
ゆっくりと時間をかけて二人とも渡りきったところでアイテムボックスから取り出した車で出発した。
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