【完結】薬草摘みのトトセは、狩人レンドが大嫌い?

ゆらり

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7 どうして意地悪したの?

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 村のはずれまで歩いてきたら、レンドがくるっとこっちを振り向いた。

「お前の事、本当に、俺は嫌いじゃない」

 嫌いじゃないのは聞いたよ。でも、なんで意地悪するのか言ってないよね。それじゃ分からないよ。ちゃんと答えられないのかな。

「……ふうん。でも、僕は嫌だったよ。毎日毎日、小突かれたりして、レンドに会うと楽しくなかったよ。僕より大きくて狩りもできるのに、なんでそんな子供なの。ファスさんは凄く優しくてかっこいいのに、レンドみたいなのが生まれて来るなんて不思議だよね」

 よくそんなに意地悪ができたね。逆に凄いよ。思い出したらまた怒りたくなっちゃったよ。

 「うぐ……」って変な声を出してレンドが泣きそうになってるけど、嫌な事いっぱいしておいて、僕にちょっぴり文句を言われたくらいでなんで泣きそうになってるの。

 僕、思ってる事の半分も言ってないよ? もう、なんなの? 

 レンドってバカなのかな。あっ、僕のお父さんを悪く言うくらいにバカだったね。もうちょっと文句を言ってもいいかなぁ。なんで意地悪してくるのかなんてもう、知りたくないし。

 ……もう帰ろうかな。

 じーっとレンドを見ていたら、やっと喋り出したよ。

「ごっ、ごめん。俺、お前と仲良くなりたかったんだよ……。でも、うまく話せなくて、手が出ちゃっ……て、トトセが、気を付けてねとか、言ってくれるのっ、ほんとは嬉しかったけど、なんか照れくさくて……!」

 うーん、ちょっとよく分からないね。嬉しいなら「ありがとうと」か、「気を付けて行ってくるよ」とか、言えばいいのに。レンドってとってもバカなんだね。

「そうなんだ。それで、お父さんを悪く言ったのはどうしてなの?」
「おっ、お前がロンロになんか、お守りもらえるとか、好きだとか、言うから……! 腹が立ったんだよ!」

 なんでそうなるの。

「別に僕が誰からお守りをもらってもいいでしょ。それに、ロンロちゃんは可愛いし優しいからレンドみたいに嫌いになんてならないよ。レンドは嫌いだけど、ロンロちゃんは好きだよ」

 顔を真っ赤にして、レンドが「おっ、俺よりほかのヤツを好きだなんて言うなよ!」なんて叫んだ。好きだって言って何が悪いのかな。村のみんな、ロンロちゃんが好きだと思うよ?

「お、俺は、ト、トトセが好きだ! だっ、だから、ロンロなんか好きになって欲しくない!」

 レンドは僕が好きなんだね。

 ……でも、ちっとも嬉しくないんだけど。はっきり言ってあげた方がいいよね。

「好きだから意地悪したの? 僕、そういうのよく分からないよ。やっぱりレンドのこと、嫌いだよ。しばらく口きいてあげない」

 僕がそう言うと、レンドはクシャッって潰れたみたいに地べたに座り込んで、ぐすぐす泣き出しちゃった。

 なんだかとてもかわいそうだけど、僕だってレンドに意地悪されてかわいそうだったんだから、お相子だよね。

「僕、帰るね。レンドも気を付けて帰ってね」
「ううっ、ぐすっ……」

 ぽんぽんとレンドの背中を優しく叩いてあげてから、お家に向かって走ったよ。

 だって、もうじき暗くなるし、早くお父さんとお母さんと一緒に晩ごはんを食べたいからね。

 





※トトセが強すぎてチョロく流されてくれませんでした。レンド、頑張れ。
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