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番外編 騎士団に復帰後のアレコレ
そ、そんな目で、俺を見ないでくれえええ!
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――甘々でトロトロな夜を過ごして、俺達は思いっきり朝寝坊をした。
昼飯をのんびり食べてから、昨日の分を取り戻す勢いで釣りを楽しんだぞ!
大漁だった! その夜のディナーメニューはバターソテーじゃなくてワイルドな焚火焼きをチョイス。これはこれで美味かった! 焚火でじっくり焼いたからこその、ちょっと焦げた感じの香ばしさが食欲をそそる!
木の串に刺してある魚を手で持って、豪快にかぶりついてもしゃもしゃ食べた。荒っぽく振られたきつめの塩がアクセントになってて、しょっぱいけど美味い!
かぶりついたせいで俺もカムロさんも口元に塩とかバッチリ付いて、お互いに「付いてますよ」って言い合って笑った。手とか汚しても洗えばいいし、こういうワイルドな食べ方も楽しいよな!
イチャイチャと釣り三昧な2日目だった。
――で、本当だったら大渓谷にも行く予定だったけど、キャンセルに。
さすがにあの事件の後だしなぁ……。3日目は早朝に出発して西へ向かった。馬車でひたすら疾走して、やって来ました遺跡の街!
ここが、新婚旅行の最終目的地になる。古い石造りの建物がずらっと並んでいて、まるで大昔のまま時間が止まったみたいだ。ところどころに近代化されてる建物もあるけど、それでも周りに馴染む外観にされてるから、違和感があまりない。
王国とは全然違う文化圏だから、俺達からするとかなり異国感がある街なんだよな。通りを歩く人達の服装も、独特のカラーバリエーションな民族衣装が目立っていて、すんごく別世界っ!
王都からだとさすがに遠いけど、南部からならお手軽な旅行先だぞ。
郷土料理に遺跡巡り! 歩いているだけで2度美味しい! なんていうキャッチフレーズがあるとかないとか。露店もいっぱい。市場も屋台も規模がすごい! カラフルな菓子とか怪しい雰囲気のお面や玩具、雑貨もずらっと並んでいて、混沌としてる!
「この菓子、凄く甘い! 砂糖の塊かと思った……」
「なかなかの甘さですね」
「さすがに糖分の摂り過ぎじゃないですかね。カムロさん」
「そんな事はありません」
小麦粉を練った生地を揚げて、シロップにどっぷり漬けてさらに砂糖をまぶしてある極甘な菓子があったんだけど、それをいつの間にかカムロさんが買ってた。しかも色はどぎつい緑色! 異文化すげえ! っていうか甘過ぎ! でも妙に美味い!
甘い甘い言いながら菓子をかじったら、ちょっとしょっぱい物が食べたくなったんで、串肉とかスープを屋台で買って飲食用のテーブルで休憩がてら昼飯にした。
「おお、このスープなかなか……」
「ちょっと辛いですね」
「飲めますか? 無理なら俺が飲みますけど」
「肉と一緒ならよさそうです」
豪快に調味料をぶっかけて炭火で焼いた肉がうんまい! ちょっと筋っぽいとこもあるけどそれがいい! こういうのがたまらんのですよ! もぐもぐ。辛めのスープと合うな。カムロさんがさっき買った激甘菓子を、肉とスープを食べる合間にかじってるんですがどうなんですか。
「それ、美味いんですか?」
「はい。スープの辛味も中和できて丁度いいですよ」
とっても真顔だったんで、俺も試してみた。
「うーん? まあ、合わないこともないかなぁ……」
甘党なカムロさんならではな感じだけど、甘いタレを掛けて食べる肉料理だってあるしな。ちょっと変わってるけど、まあまあ有りだった。ボリボリモグモグ……。
市場だから果物や野菜も種類が豊富だ。珍しいフルーツなんかも切り売りしているのを買ってみたりして、腹が膨れるまで食い道楽と市場見物を堪能したぞ! 自他ともに認める食いしん坊の俺は大満足だ。
カムロさん的には、遺跡の壁に彫られた呪いの刻印とか、古書やアンティークなアイテムが気になるってことで、腹が膨れた後はそっちの方面の遺跡を巡りながら、骨董系の店がある地区に移動していった。
「取り寄せもできますが、店に足を運んで直接手に取って眺めるのも楽しいものですよ」
なんて語るカムロさんと向かったのは、お土産用のなんちゃってアーティファクトを売ってるような愉快な店じゃなくて、高級感漂う老舗っぽい店だった。
当然、厳重に防犯対策されたいかにもな店で、美術館みたいに展示された商品がずらり。でもって、品の良い物腰の高齢な店長さんに詳しい説明を受けながら、古書や魔道具を見せてもらうっていう特別待遇。さすが超魔術師様って感じだ!
ん? そのときの俺はどうしてたって?
「お、このショートソードカッコいい。持ちやすそうだし護身に良さそう」なんていう感じで持った剣が……「それ1本で城が建ちますよ」って教えられて「ヒエッ!」とかしてた!
「プレゼントしましょうか?」
もんのすごい綺麗な笑顔で魔術師様がおっしゃいましたが……、腰に城ひとつと同額のブツを下げる方が、防犯上逆にヤバいんじゃないんですかね! ノミの心臓が弾け飛ぶわ!
城ひとつで思い出したけど、俺の嵌めてるアレ……魔術刻印びっしりでカムロさんの呪いもとい愛情たっぷりの指輪……も、相当なお値段なんだけどもう気にしないことにしてるんで、誰も突っ込まないで欲しいっ!
「い、いいです」
なんだかんだで自前の剣をまだ持ってないんだよな。騎士の仕事中は相変わらず団の支給品ぶら下げてる。誘拐されちゃったりするから、貯金がたまったら何かイイ感じの剣を買おうかなぁ……なんて、思ったけどコレはないからああ! そんな、すごく買ってあげたいです! みたいな顔でこっち見ないでくさだいませんかね!
「もっとこう、俺の稼ぎでも買えるような値段で、実用的で大人しいやつが欲しいです」
超太っ腹な旦那様オーラ全開のカムロさんに妥協案の提示をすると、ニッコリ笑って「そうですか。そういうことでしたら、今度腕のいい鍛冶師に頼みましょうか」なんて言ってくれた。
俺がよわよわな笑顔で「は、はい。それでお願いします。楽しみにしてますから」ってやっとの思いで言うと、ビシバシ出ていた旦那様オーラ的なのがするっと引っ込んだ。
……はあぁ。城1つ分の重荷を腰に下げる危機は去ったぞおぉ! ぷるぷるしながらそーっと剣をベルベットの貼られた台に戻した。あぶないあぶない。ビビって落っことすとこだったぞ!
もう二度と触らないっ!
そんな俺を見て、「慎ましい奥方様ですね」って店長さんに言われたカムロさんが、「ふふふ。そうでしょう? 私には勿体ないくらい可愛い妻なんですよ」なんていう、恥ずかしいセリフをぶちかましてくださいましたよ。
でもって、2人して微笑ましいものを見るような目で見てきた!
ななな、なんかすんごく顔が熱くなってきた! ぬああああ! だ、だってさ、城ひとつ分なんておっかないんだよ! 断って当たり前ではございませんかね! 慎ましいとかそういうのじゃないと思うんですがああ!
――そ、そんな目で、俺を見ないでくれえええ!
※城ひとつ分は重たい……。
昼飯をのんびり食べてから、昨日の分を取り戻す勢いで釣りを楽しんだぞ!
大漁だった! その夜のディナーメニューはバターソテーじゃなくてワイルドな焚火焼きをチョイス。これはこれで美味かった! 焚火でじっくり焼いたからこその、ちょっと焦げた感じの香ばしさが食欲をそそる!
木の串に刺してある魚を手で持って、豪快にかぶりついてもしゃもしゃ食べた。荒っぽく振られたきつめの塩がアクセントになってて、しょっぱいけど美味い!
かぶりついたせいで俺もカムロさんも口元に塩とかバッチリ付いて、お互いに「付いてますよ」って言い合って笑った。手とか汚しても洗えばいいし、こういうワイルドな食べ方も楽しいよな!
イチャイチャと釣り三昧な2日目だった。
――で、本当だったら大渓谷にも行く予定だったけど、キャンセルに。
さすがにあの事件の後だしなぁ……。3日目は早朝に出発して西へ向かった。馬車でひたすら疾走して、やって来ました遺跡の街!
ここが、新婚旅行の最終目的地になる。古い石造りの建物がずらっと並んでいて、まるで大昔のまま時間が止まったみたいだ。ところどころに近代化されてる建物もあるけど、それでも周りに馴染む外観にされてるから、違和感があまりない。
王国とは全然違う文化圏だから、俺達からするとかなり異国感がある街なんだよな。通りを歩く人達の服装も、独特のカラーバリエーションな民族衣装が目立っていて、すんごく別世界っ!
王都からだとさすがに遠いけど、南部からならお手軽な旅行先だぞ。
郷土料理に遺跡巡り! 歩いているだけで2度美味しい! なんていうキャッチフレーズがあるとかないとか。露店もいっぱい。市場も屋台も規模がすごい! カラフルな菓子とか怪しい雰囲気のお面や玩具、雑貨もずらっと並んでいて、混沌としてる!
「この菓子、凄く甘い! 砂糖の塊かと思った……」
「なかなかの甘さですね」
「さすがに糖分の摂り過ぎじゃないですかね。カムロさん」
「そんな事はありません」
小麦粉を練った生地を揚げて、シロップにどっぷり漬けてさらに砂糖をまぶしてある極甘な菓子があったんだけど、それをいつの間にかカムロさんが買ってた。しかも色はどぎつい緑色! 異文化すげえ! っていうか甘過ぎ! でも妙に美味い!
甘い甘い言いながら菓子をかじったら、ちょっとしょっぱい物が食べたくなったんで、串肉とかスープを屋台で買って飲食用のテーブルで休憩がてら昼飯にした。
「おお、このスープなかなか……」
「ちょっと辛いですね」
「飲めますか? 無理なら俺が飲みますけど」
「肉と一緒ならよさそうです」
豪快に調味料をぶっかけて炭火で焼いた肉がうんまい! ちょっと筋っぽいとこもあるけどそれがいい! こういうのがたまらんのですよ! もぐもぐ。辛めのスープと合うな。カムロさんがさっき買った激甘菓子を、肉とスープを食べる合間にかじってるんですがどうなんですか。
「それ、美味いんですか?」
「はい。スープの辛味も中和できて丁度いいですよ」
とっても真顔だったんで、俺も試してみた。
「うーん? まあ、合わないこともないかなぁ……」
甘党なカムロさんならではな感じだけど、甘いタレを掛けて食べる肉料理だってあるしな。ちょっと変わってるけど、まあまあ有りだった。ボリボリモグモグ……。
市場だから果物や野菜も種類が豊富だ。珍しいフルーツなんかも切り売りしているのを買ってみたりして、腹が膨れるまで食い道楽と市場見物を堪能したぞ! 自他ともに認める食いしん坊の俺は大満足だ。
カムロさん的には、遺跡の壁に彫られた呪いの刻印とか、古書やアンティークなアイテムが気になるってことで、腹が膨れた後はそっちの方面の遺跡を巡りながら、骨董系の店がある地区に移動していった。
「取り寄せもできますが、店に足を運んで直接手に取って眺めるのも楽しいものですよ」
なんて語るカムロさんと向かったのは、お土産用のなんちゃってアーティファクトを売ってるような愉快な店じゃなくて、高級感漂う老舗っぽい店だった。
当然、厳重に防犯対策されたいかにもな店で、美術館みたいに展示された商品がずらり。でもって、品の良い物腰の高齢な店長さんに詳しい説明を受けながら、古書や魔道具を見せてもらうっていう特別待遇。さすが超魔術師様って感じだ!
ん? そのときの俺はどうしてたって?
「お、このショートソードカッコいい。持ちやすそうだし護身に良さそう」なんていう感じで持った剣が……「それ1本で城が建ちますよ」って教えられて「ヒエッ!」とかしてた!
「プレゼントしましょうか?」
もんのすごい綺麗な笑顔で魔術師様がおっしゃいましたが……、腰に城ひとつと同額のブツを下げる方が、防犯上逆にヤバいんじゃないんですかね! ノミの心臓が弾け飛ぶわ!
城ひとつで思い出したけど、俺の嵌めてるアレ……魔術刻印びっしりでカムロさんの呪いもとい愛情たっぷりの指輪……も、相当なお値段なんだけどもう気にしないことにしてるんで、誰も突っ込まないで欲しいっ!
「い、いいです」
なんだかんだで自前の剣をまだ持ってないんだよな。騎士の仕事中は相変わらず団の支給品ぶら下げてる。誘拐されちゃったりするから、貯金がたまったら何かイイ感じの剣を買おうかなぁ……なんて、思ったけどコレはないからああ! そんな、すごく買ってあげたいです! みたいな顔でこっち見ないでくさだいませんかね!
「もっとこう、俺の稼ぎでも買えるような値段で、実用的で大人しいやつが欲しいです」
超太っ腹な旦那様オーラ全開のカムロさんに妥協案の提示をすると、ニッコリ笑って「そうですか。そういうことでしたら、今度腕のいい鍛冶師に頼みましょうか」なんて言ってくれた。
俺がよわよわな笑顔で「は、はい。それでお願いします。楽しみにしてますから」ってやっとの思いで言うと、ビシバシ出ていた旦那様オーラ的なのがするっと引っ込んだ。
……はあぁ。城1つ分の重荷を腰に下げる危機は去ったぞおぉ! ぷるぷるしながらそーっと剣をベルベットの貼られた台に戻した。あぶないあぶない。ビビって落っことすとこだったぞ!
もう二度と触らないっ!
そんな俺を見て、「慎ましい奥方様ですね」って店長さんに言われたカムロさんが、「ふふふ。そうでしょう? 私には勿体ないくらい可愛い妻なんですよ」なんていう、恥ずかしいセリフをぶちかましてくださいましたよ。
でもって、2人して微笑ましいものを見るような目で見てきた!
ななな、なんかすんごく顔が熱くなってきた! ぬああああ! だ、だってさ、城ひとつ分なんておっかないんだよ! 断って当たり前ではございませんかね! 慎ましいとかそういうのじゃないと思うんですがああ!
――そ、そんな目で、俺を見ないでくれえええ!
※城ひとつ分は重たい……。
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