【完結】騎士団をクビになった俺、美形魔術師に雇われました。運が良いのか? 悪いのか?

ゆらり

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小話的なもの

よーし! 頑張るぞー! チキンフライが俺を待ってる!

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※騎士団復帰直後くらいのハス&セブナス小話です。

 




 ――騎士団に復帰して、以前と同じように騎士として働けるようになった。

「あー、やっぱりこうやって巡回してると帰って来たーって感じがするなぁ!」

 同期のセブナスと一緒に久々の巡回任務に出た俺は、思わず叫んじゃったよ!

「あはは! しみじみが過ぎるし!」
「クソ団長どもがいなくなったお陰で、凄く居心地よくなったし、やっと復帰できたんだぞ。しみじみが過ぎて何が悪いっ!」
「悪くない悪くない。ほんと、お前が帰って来てくれてよかったよー」

 セブナスが、ケラケラ笑いながら俺の背中をばしっと叩いてくる。

「ぐふっ! げほっ! おま、人を張り倒せる勢いで叩くな!」
「あっ、ごめーん」
「胃液が逆流するかと思ったわっ!」

 力加減を覚える気があるのかセブナスぅ! バシバシ叩き返してやったけど、まったく堪えてねぇ! 頑丈だなちくしょう!

 ……こいつとのこういう掛け合いも久々でなんか妙に嬉しいって言うか……、ちょっと泣きそうな気分になるくらい懐かしい感じがするな。痛いけど! マジで加減を覚えてくれぇ……!

 近くに居た買い物途中の奥様達が、こっちを見てくすくす笑っている。なんか、微笑ましいって感じの目付きをしていらっしゃいますね……。すみませんね街頭で騒いで! 

 かなり年配の奥様が「ボクちゃんたち、お仕事ご苦労様ねぇ。これ、後でお食べよ」なんて言いながらお菓子を差し入れようとしてくるの止めてくださいませんかね! 俺達、一般人からの贈り物は受け取れない規則になってるんで! 

 おばあちゃんたちは何度言っても覚えてくれないんだよなぁ。気持ちが凄く嬉しいし、食べたいけど受け取れないし食べられれないの切ない! おばあちゃんが持ってる包みから、すごく美味そうな揚げ菓子の香りがしたぞ。よ、よだれ出そう……が、我慢だ!

「ありがとうございます。任務中ですので、お気持ちだけ頂きますね。では、失礼致します」
「あら、真面目ねぇ。偉いわぁ。お仕事、頑張ってね」
「はい。頑張ります」

 孫を見るような目でニコニコしている奥様に、先輩仕込みのキリッとした騎士スマイルでお断りして、その場を逃げ出すことにした。

 こういう毎日の巡回は地味な任務だけど、大事なんだって先輩騎士が教えてくれたっけ。俺達が歩いているっていうだけで、犯罪が減る効果があるんだってさ。犯罪を取り締まるのも大事だけど、そもそも起きないように目を配るのも大事なんだよな。

 陰でこそこそ悪い事してる連中もいるんだろうけど、俺達みたいなペーペーの下っ端にはまだ早いらしくて捜査とかの仕事は回ってこない。いつか階級があがったらそっちの部署に配属されるかな。色んな任務に出て手柄を上げられるように、もっと頭も体も鍛えないとだ!

「あっ、今日の昼はチキン&ポテト食いに行こうねー」
「そうだな。久々に食べたい気分だしなぁ。ガッツリいくか」

 でもって、飯もしっかり食べる! これ大事! カムロさんのお屋敷に引きこもってたときより、こうやって騎士として働いてる方が腹ペコ度は数段アップする。今日の飯も絶対美味い!  
 

 ――よーし! 頑張るぞー! チキンフライが俺を待ってる!







※……復帰の感動よりも、食い気で終わりました。
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