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17 長い口付けと魔術※
しおりを挟むこちらから口付けたのに驚いたのか領主は一瞬だけ動きを止めたが、直ぐに喰いつき返されて逆に激しく貪られた。
ぐんと体の熱が上がる。頭の芯から腰までが蕩けていく。体がなくなりそうだ。大きく水音が立つのも気にせずに夢中になって舌を絡めた。
「はぁっ、はぁ、まだ……、ん……っ」
相手を逃がすまいと首筋に腕を回し、顎が疲れるまで口付けを欲しがる。飲み込み切れなかった唾液が、口や頬に纏わりついていて、顎を伝って耳下の辺りから首裏の方にまで垂れていった。
「はふ……っ、んぁ、あ……ん」
「んっ……はぁっ……、ふ……っ」
長く激しい口付けに、お互いの息が次第に荒くなっていく。下半身はさっきよりぬめりを帯びている。汗と先走りが混ざり合いぐっしょりと腹や太腿が濡れていた。どちらのかなんて分からない。それこそずぶ濡れだった。精はまだ出ていないのに、下生えもじっとりと濡れている。
――やがて口付けに疲れて腕を投げ出したシタンから、領主がゆっくりと身を起こした。
「はぁっ……」
赤みの濃くなった薄めの唇から大きく息を吐いて婀娜っぽく微笑むと、汗に濡れた指先でシタンの胸板から腹までをそろりと撫で下ろしていく。
「うっ、あぁ……! くぅ……っ!」
五本の指が、やんわりと下腹部に喰い込む。
力任せに押さえ付けられていないから酷い痛みはない。じわりと広がる熱が中を焼く感覚は同じでも、それが今は苦しくはなかった。ただ、熱い。腹が疼く。
「あ、あぁ……熱い。……あぁ……っ!」
「苦しいか」
「ん、んんっ。苦しく、ない、けど、凄く熱い……。はぁっ、あ……っ」
熱が腹の中で大きく強くうねる。
なにか魔術を掛けられているのかも知れない。はらわたが蕩けてふやけていくような奇妙な快感を、頭のどこかで冷静に感じながら、そう思った。貴族には魔術の才がある人間が多い。
「は、あ……」
中を下った熱がトロリと溜まって、孔から漏れたそれが尻肉の谷間にべったりと広がる。
「あぁ……っ」
熱い蜜が孔から出てくるだけで感じる。ついそこに力を入れてしまうと、粘り気のある小さな水音した。早くこの熱を、どうにかして欲しい。自分の手では届かない深い所が別の生き物のように蠢いて、掻きむしりたいほど強く疼く。
「脚を開け」
激しい体の疼きと熱に浮かされて、言われた通りに体を動かす。
「う、あ……」
ぎこちないながらも股を大きく開くが、膝を立てていられない。
だらしなく脚を崩してしまい硬く勃った一物を晒して、シタンは喘ぎ混じりにぜいぜいと大きく息をした。息をする度に先走りが漏れて張り詰めた睾丸まで濡らしているし、中からも外からも何か色々と滴って肌を伝っていくのが見なくても分かる。
「無防備なことだな。あれほど嫌がっていたというのに」
「……そ、そんなこと、言ったって、なんでこんなに、なってんだか……、わからない」
「わからないか。常から快楽に従順だとしたら、考えものだ……」
なにが考えものなのか。そう聞く間もなく、片方のひざ裏を持たれて腰が浮き、尻孔の辺りが露わにされた。
「もう良いようだな」
ぬるりと、尻孔に指先が触れる。
「ひっ!」
異物感に驚き、シタンは身をよじって侵入を拒んだが、ささいな抵抗など無駄に終わった。
「あ……う、んんっ……!」
溢れていた蜜の滑りに助けられながらゆっくりと挿し込まれた長い指は、呆気ないほど簡単に付け根まで入ってしまったのだ。
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