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3 新しい時代の種達
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「おーい、ヨハス」
眩いばかりの光の中から声がして、ヨハスは振り返ってみた。
「レイ、来てたんだ」
くるりと振り返ったその顔は散歩を待つ犬のようであった。
素直に喜びを表現出来るアイツが俺は心底すげーと思うわけで、童顔も合わさりすっかり年上だと忘れてしまう。そもそもだからこそのタメ口なのだが、以前一度気を付ける旨を伝えたら、何だか臍を曲げなれたのでめんどくさくてそのままだ。
「君、仕事見つけたの?」
レイが市場でオレンジを物色しながらヨハスに声をかけた。
「お前と同じカフェ・バーガンディで働く」
「ふーん」
何でもできるくせに、何に対しても本気にならない。そんなアイツの気のない返事はいつもの事だ。何てったって『別に―』がアイツの口癖だ。
「嬉しいくせに素直じゃねーなぁ」
「別にー、そんなことより語尾伸ばすのやめろよ」
「勝手ぇ」
「っていうかお前とならやりたい奴、沢っ山いるだろ?」
料理の腕はピカ一、それ以外はザルなこいつは、20年来の幼馴染。
なんども言う。料理以外はほんとザル!
感情もザルなんだ。
全ての才能を仕事にとられたこいつは悲しいって感情をどこかに忘れてきたらしい。
掃除、洗濯、勿論できないし、基本的にしない。
掃除なんかさせよう物なら更に部屋は汚くなる。
声良し、目もでかくて、かわいくて、アイドルかって位の面構えなのに性格が雑すぎる。
簡単に言えば残念な奴。
でも料理の腕は、ちょっと他にはない。女落とすのに胃袋掴んだ男って巷じゃ有名。
そもそもこの国は4年に1度、国をあげての料理の大会がある。それが今年だ。
出場資格は星2以上のレストラン。世界から注目を浴びるこの大会も、20年前一度は廃止になる予定だった。
世界で最も権威のある資格を放棄するのはもったいない、というメルセウスの助言を受けたバッカス国王が存続を決めたことで、今でもこの大会は国上げての大イベントになっている。
「クレクレ国王様々だな」
だから今年はこいつ、星3つのレストランから引っ張りだこだったのに……
昨日の国営放送で形勢がガラリとかわった。
「ん?昨日の国営放送みたのか」
ヨハスはリンゴを物色しながら「見たぁ」と短く答えた。
「だからお前と一緒にしたんだよぉ」
俺は頷く。
「あぁ、チャンスの神様は待っちゃくれないからな」
「むしろ俺たちの方がまたされたっつーのぉ。おっせぇんだよ、あのじじぃ共世界一の頭脳なんじゃないのかよ」
レイはかごにカボチャやゴボウ玉葱大根と買い出しの食材を買い、市場の大画面に映し出された昨日の放送を見ていた。
【国営放送】
世界初の奇跡の種が生まれました。
その名もSEED OF TRUTH。その種は希少な価値を持つもので、大金を出しても手に入りません。
2050年12月25日、種は選ばれし料理人の元へ、出現することでしょう。
今年の世界大会はシリアルナンバーを持つ種を手に入れた、奇跡の料理人のみのサバイバルバトルとなります。
この種さえ所持していれば、星が1でもランク外のレストランでも参加は可能。
この種が何の種であるのか……30日の開花ののち全貌は明かされるでありましょう。
30日後無事開花させた者は、この種を使い世界一のお菓子を作っていただきます。
どんな実がなるかは要素次第。その要素とは土に混ぜる料理、水分、そこに存在する人物の性格です。
人の気持ちや性格が読めるこの種子の一番の栄養は心。
【優勝賞金】
向こう5年レストランが存続するのにあまりある大金。
そして何か1つだけそのものの望みを叶えます。
眩いばかりの光の中から声がして、ヨハスは振り返ってみた。
「レイ、来てたんだ」
くるりと振り返ったその顔は散歩を待つ犬のようであった。
素直に喜びを表現出来るアイツが俺は心底すげーと思うわけで、童顔も合わさりすっかり年上だと忘れてしまう。そもそもだからこそのタメ口なのだが、以前一度気を付ける旨を伝えたら、何だか臍を曲げなれたのでめんどくさくてそのままだ。
「君、仕事見つけたの?」
レイが市場でオレンジを物色しながらヨハスに声をかけた。
「お前と同じカフェ・バーガンディで働く」
「ふーん」
何でもできるくせに、何に対しても本気にならない。そんなアイツの気のない返事はいつもの事だ。何てったって『別に―』がアイツの口癖だ。
「嬉しいくせに素直じゃねーなぁ」
「別にー、そんなことより語尾伸ばすのやめろよ」
「勝手ぇ」
「っていうかお前とならやりたい奴、沢っ山いるだろ?」
料理の腕はピカ一、それ以外はザルなこいつは、20年来の幼馴染。
なんども言う。料理以外はほんとザル!
感情もザルなんだ。
全ての才能を仕事にとられたこいつは悲しいって感情をどこかに忘れてきたらしい。
掃除、洗濯、勿論できないし、基本的にしない。
掃除なんかさせよう物なら更に部屋は汚くなる。
声良し、目もでかくて、かわいくて、アイドルかって位の面構えなのに性格が雑すぎる。
簡単に言えば残念な奴。
でも料理の腕は、ちょっと他にはない。女落とすのに胃袋掴んだ男って巷じゃ有名。
そもそもこの国は4年に1度、国をあげての料理の大会がある。それが今年だ。
出場資格は星2以上のレストラン。世界から注目を浴びるこの大会も、20年前一度は廃止になる予定だった。
世界で最も権威のある資格を放棄するのはもったいない、というメルセウスの助言を受けたバッカス国王が存続を決めたことで、今でもこの大会は国上げての大イベントになっている。
「クレクレ国王様々だな」
だから今年はこいつ、星3つのレストランから引っ張りだこだったのに……
昨日の国営放送で形勢がガラリとかわった。
「ん?昨日の国営放送みたのか」
ヨハスはリンゴを物色しながら「見たぁ」と短く答えた。
「だからお前と一緒にしたんだよぉ」
俺は頷く。
「あぁ、チャンスの神様は待っちゃくれないからな」
「むしろ俺たちの方がまたされたっつーのぉ。おっせぇんだよ、あのじじぃ共世界一の頭脳なんじゃないのかよ」
レイはかごにカボチャやゴボウ玉葱大根と買い出しの食材を買い、市場の大画面に映し出された昨日の放送を見ていた。
【国営放送】
世界初の奇跡の種が生まれました。
その名もSEED OF TRUTH。その種は希少な価値を持つもので、大金を出しても手に入りません。
2050年12月25日、種は選ばれし料理人の元へ、出現することでしょう。
今年の世界大会はシリアルナンバーを持つ種を手に入れた、奇跡の料理人のみのサバイバルバトルとなります。
この種さえ所持していれば、星が1でもランク外のレストランでも参加は可能。
この種が何の種であるのか……30日の開花ののち全貌は明かされるでありましょう。
30日後無事開花させた者は、この種を使い世界一のお菓子を作っていただきます。
どんな実がなるかは要素次第。その要素とは土に混ぜる料理、水分、そこに存在する人物の性格です。
人の気持ちや性格が読めるこの種子の一番の栄養は心。
【優勝賞金】
向こう5年レストランが存続するのにあまりある大金。
そして何か1つだけそのものの望みを叶えます。
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