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(蘭side)

「ただいま~」

「おかえりなさい!」


パタパタと碧くんが降りてくる。


さっきの悠人くんの話が思い出される。
あんまりこっちから聞き出したくないけど悠人くんもかなり落ち込んでたし、悠人くんのことも信頼してるから少し碧くんに聞いてみようかな....



「碧くん、この荷物片付けたら少しお茶にしない?」


「いいですね!そうしましょう!」

荷物の片付けも手伝ってくれる。
本当にいい子なんだよな。

「あのね、本当はあまり聞くつもりはなかったんだけど.....
あ、先に言っとくけど僕は碧くんの味方だからね。言いたくなかったら言わなくていいし、何も言って欲しくなかったら何も言わないから。
えっと、それでね、さっき悠人くん、皇悠人くんとたまたま会って、その時に碧くんのこと探してたんだよね。あまりに必死で、何かあったのかなと思って...
悠人くんのことは昔から知ってるし信用もあるんだけど.碧くんと悠人くんの間でなにかあって碧くんが悠人くんから逃げ出したのなら碧くんがここにいること言わない方がいいなと思ってとりあえず知らないフリしたんだけど....」


「悠人くんが探してくれてた......
あの!悠人くんは何も悪くないんです!悠人くんに何かされたとかそんなことは全くなくて、むしろ助けて貰ってたというか.....
別の理由でそこにはいられなくなって、本当は僕も悠人くんと一緒にいたかった....」


碧くんの目からは涙が溢れてきていた。


そっか。悠人くんから逃げてたわけじゃないんだ。
そうだとは思ってたけど碧くんから聞いて安心する。


「それなら、碧くんのこと、悠人くんに伝えてもいいかな?」

「・・・・・でも、これ以上僕のことに巻き込むのもダメです。もういっぱい迷惑かけちゃってて、これ以上かけられないんです...
蘭さんにも甘えてしまっていて、ご迷惑でしたよね...すぐ出て行けるように探します....」



「いやいや!違うんだよ!そういうんじゃなくて、むしろ僕はずっと碧くんにここに居て欲しいって思ってる。碧くんはよく働いてくれるしいてくれるだけで明るくなるし、来てくれて本当に良かったと思ってる。昔から知ってる僕が言うけど悠人くんも絶対迷惑なんか思ってないよ。あんなに必死で探して憔悴しちゃってる悠人くん初めて見たからね。何か碧くんに繋がる手がかりないかすごく探してた。碧くんの今の話聞いて碧くんも悠人くんのことが大切なのかなと思って、それなら1回会ってみたらどうかな.....?」


「・・・・・僕も会いたいです」


すごく切なそうな顔してこっちを見てくる姿には不覚にもクラっときてしまった。


「うん、わかった。悠人くんには連絡しとくからね、会う日が決まったら教えるね。」


悠人くんもいい子を見つけたなぁ。






"悠人くん、空いてる日ある?あったら僕のお店に来てほしいんだけど...
学校あるから金曜の夜か土日でね。"



"蘭さん!金曜の夜で、お願いします。"
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