鬼に連れられ異世界へ〜基本俺はついでです〜

流れ華

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一章・・・宵の森

まずは勉強

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 朝ごはんを食べ終わると、紅月は巻き物を取り出す。

「なんですかそれ?」

「まずはこの世界の常識から勉強しよう。」

巻物を広げると、地図になっていた。ただ、動いている。

「リアルタイムで世界の状態を見れる巻物だよ。主からちょいと拝借してきたんだ。」

「えっ、大丈夫ですかそれ?」

「大丈夫大丈夫。主は私に甘いし、何より新月も気に入られてるからね。呆れながら許してくれるよ。ちなみに、これも空間魔法の応用だよ。」

紙面に、この世界を上から俯瞰できる位置を持ってきているらしい。あえて流れは作らずに、やるんだとかなんとか。
あと、現在の世界だけじゃなくて過去とか未来とかも映せるから神様預かりになってたらしい。
(・・・それをもってきちゃった紅月さんは、
いや、気にしないでおこう。気にしない気にしない・・・)

「前来た時と変わってなければ、国は五つ。
・・・上から見ただけじゃ、国境なんて分からないよね。
国名は覚えてないから割愛するけど、
人族至上主義の国
多種族が共生する国
信仰心が厚い国
魔族の国
あやかし族の国
がある。」

確かこの辺、と大体の位置を指さしていく。
前に教えてもらった妖族の国がある島は、地図で見ると思っていたよりも大陸から遠い。
魔族の国は、険しい山脈を隔てて大陸の中に存在している。

「宵の森は何処にあるんですか?」

「ここ。」

地図の上の方にある、大陸の十分の一程を占める森の、最深部を指さす。

「手前側には、妖精族の中でもエルフと呼ばれる魔法が得意な種族が集落をつくってる。
そこよりもさらに奥に、この宵の森は存在しているんだ。
強い魔獣とか魔物とかがうじゃうじゃいるから、エルフ達も入ってこない。」
(エルフ・・・!ドワーフとかもいるのかな!?)

「その種族の中でも、また分かれるんですか?」

「んー、人族は分かれないんだけど、大体の種族が分かれるかな。
妖精族だったら、エルフ・ダークエルフ・ドワーフ
獣人族だったら、竜・猫・虎・獅子・犬・狐・狼・鳥・牛・鼠・馬・・・・・・かなりあるから割愛する。
精霊族は属性ごとに分かれてて、木・土・火・水・風の五つがある。その属性の中で一番強い奴が精霊王と呼ばれる。精霊王の名は決まっていて、木はドリアード、土はノーム、火はサラマンダー、水はウンディーネ、風はシルフと言う。
魔族は悪魔・天使・魔人に分かれる。」

「えっ、天使って魔族なんですか!?」

「そうだよ。信仰心が厚くて、白い羽根を持つだけで、悪魔とおなじ魔族さ。」

「勉強になります。」

「うん、新月の常識と、この世界の常識は違って当たり前だから気になったらその度に聞いてくれていいからね。」

はい、と返事すれば、紅月は説明を再開する。

「それで、妖族は種類が多くてね・・・東洋の妖怪達って思ってくれた方がわかりやすいと思う。」

「西洋は入ってないんですか?」

「吸血鬼とかは魔人の類になるんだよね。
西洋の妖怪は魔族、
東洋の妖怪は妖族って感じの方が分かりやすかったかな?」

「それなら分かりやすいです!」

天使とか悪魔とかも、西洋が元っぽいから、そういうふうに納得するのがいいんだろう。

「他に聞きたいことはある?」

「じゃあ、種族の特徴を教えてください。」

「分かった。

まず人族だけど、とにかく平凡な種族で、繁殖力が高いことが特徴かな。力も魔法も並。ごく稀にすごいヤツがいるけど、ほんとに稀だからね。性格は狡猾なものが多いって感じかな。」

(・・・今は違うかもしれないけど、俺も人間だってこと、忘れてないよな?
まぁ、そういうのが多いってことは前の世界と変わらんな。)

「次に獣人族だけど、見た目は人と獣が混ざった感じで、どちらかというと人よりだね。総じて身体能力が高くて、索敵能力が高いことが特徴かな。その代わり魔法を使うことが苦手で、生活に使う魔法を使えるくらいだな。」

(獣・・・人寄り・・・モフモフの尻尾あるのかな・・・)
動物は大好きだし懐かれやすい。
(もふもふしたい・・・)

「次は妖精族。見た目は、エルフとダークエルフは身長が高くてしなやかな体つきが特徴的だな。ドワーフは小柄で筋肉質。総じて魔法が得意な種族で、特にエルフは秀でているな。
 エルフは樹魔法と風魔法が特に得意で、森と親和性が高いから森に隠れ里を作る。ただ、体力が少ない傾向にある。気位が高くて、自分の種族に誇りを持っている。
 ダークエルフは光魔法と闇魔法が特に得意で、火と親和性が高いから、火山地帯に住む傾向がある。まぁ火山だからな、こまめに引っ越している。体力は高めで力も強い傾向があるが、頭に血が上りやすい性格。エルフとはほぼ正反対だからちょっとトゲトゲした関係だな。
 ドワーフは火魔法と土魔法が得意だ。かなり友好的な性格をしている種族だから、独自の集落を作らずに大陸中にちらばっている。大地と親和性が高いから、鍛冶屋になったり木こりになったりする傾向にある。体力が高くて力が強い。酒好きが多くて、よく酒場で見かける。正義感が強くて、争いを好まない傾向があるな。」

たまに狂戦士バーサーカーがいるけどな、と付け加える。
(大体は俺の知識通りか・・・一度は会ってみたいな。)

「次は精霊族かな。精霊族は小人のような姿をしている。バラツキはあるが、握りこぶしくらいだな。総じていたずら好きの困ったヤツらでな・・・。まぁ、驚かせてくるくらいの可愛いものだ。
自らの属性ならばさまざまな現象が起こせる。その起こせる現象が大きければ大きいほど強いというのが精霊族の共通認識だな。総じて非力で、この世界の物には、魔法を使わないとほぼ干渉できない。
いたずら好きでも割と臆病で、大丈夫だと認識した者にしかいらずらをしない。」

(いたずらされたら信頼してる証拠ってことか。)

「次は魔族だな。魔人は、肌が褐色だということ以外はほぼ人間のような見た目をしている。悪魔は黒いコウモリのような羽を、天使は白い鳥のような羽を持っている。総じて魔法が得意で、美形だ。」

(言い切った・・・でも、紅月さんと並んだら、きっと霞んで見えるんだろうな。)

「性格はバラバラだな。強いて言うなら人族の感性に近いけど、そこまで狡猾ではないからなぁ・・・。

ちなみに魔族の王を魔王と呼び、人族至上主義の国が倒そうとしてる。大方、そこの肥沃な大地が欲しいだけだろう。あとは、見目麗しく魔力も高い魔族を奴隷にしたいんだろうな。」

「・・・奴隷?この世界、奴隷がいるんですか・・・?」

声が震える。

「うん、いるよ。奴隷は、神の名の元に、これまで犯した罪や、借金とかを返すためにあるんだ。

まぁ、さらってきた子供とかを奴隷にする愚か者もいるみたいだけどね。」

ちゃんとルールがある様で安心した。ただ、聞かされた現実に心が重くなる。

「新月が強くなったら、助けてあげればいいんじゃない?主からは何をしてもいいって言質とってるわけだし。」

「・・・はい。」
(気の毒だとは思うけど、目立ちたくないんだよな・・・まぁ、目に付いたら助ける方向で・・・)

「じゃあ、最後は妖族だね。・・・と言っても、新しく説明が必要な、これといった特徴はなくてね。
強さはバラバラ、見た目もバラバラ、性格もバラバラ・・・個体によっては人族として生活できちゃうやつもいるし。」

「そうなんですか。

そう言えば、俺の種族ってなんですか?
紅月さんの種族も気になります。」

少し考えてから、いいことを思いついたというように手をうつ。

「じゃあ、ステータスを見ようか!私のも見せてあげよう。」





To Be Continued・・・・・・
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