【毎日連載】古魔道具屋『レリックハート』の女房と猫

丁銀 導

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003 流れ流れて【ジュナイ】

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 遺物横丁で『レリックハート』という
 小さな古魔道具屋を営んでいる『エイデンさん』と
 俺が出会ったのは、今から半年前の事だ。

 唐突だが、その時の俺は死のうとしていた。

 そう思うに至った原因は、俺の唯一の肉親で、四つ下の弟である『リュウ』が、
 長年の闘病の甲斐もなく死んでしまったからだ。
 俺と『リュウ』は血の繋がった兄弟ではないが、同じ日に同じ孤児院に入り、
 それからずっと一緒に育ったんだから、肉親と同じだろう。
 ……少なくとも俺はそう思っていた。

 育ててくれた孤児院はいたって健全で、職員も皆優しかったが、金がなかった。
 幼いリュウが心臓の難病を患っていると診断されても、
 治療費は国からの助成金だけが頼み。
 しかしそれだけでは、充分な設備の整った病院にかかることは難しかった。
 俺はリュウが誰よりも好きだったので、彼に何としてでも生きて欲しかった。
 だからひたすら勉強をして良い学校に入り、十八で孤児院を出た。
 奨学金で魔法学校にも進み、それなりに名の知れた魔石商社に就職した。
 リュウに最高の治療を受けて、健康になって欲しかった。
 それに必要なだけの治療費を稼ぎたい、ただその一心だった。
 だからやがて法に抵触する裏の仕事に手を出す事にも大して躊躇しなかった。
 頭でも体でも、売れるものは何でも売った。それでも、後悔などなかった。

 …リュウはとても綺麗で、賢く優しい男だった。
 難病という己の不運を嘆くこともなく、いつも静かに微笑んで、病室で本を読んでいた。
 そして俺が見舞いに行くたびに喜んでくれた。まるで子供のように。

「ジュナイさえ来てくれたら、僕は他に何もいらないよ」

 どんなに高価な贈り物をしても、豪華な花を贈っても、手土産を買う時間もなく
 手ぶらで病室を訪れても、リュウはそう言って微笑んでくれた。
 その笑顔を見るためならば、どんな事でも出来た。
 軍警も黒ギルドも同じように手玉に取り、どんな屈辱にも、陵辱にも耐えられた。

 おそらくリュウは現代のこの国で望める、最高の治療を受けたのだろう。
 それでも彼の人生は、二十四回目の誕生日を待たずに終わってしまった。
 最期の時、駆けつけた俺にリュウは

「ジュナイ、今までありがとう」

 今にも絶えそうな息で言った。そして

「ごめんね…もう、楽になっていいかな…」

 そう言って目を閉じた。永遠に。
 リュウの死に顔は安らかだった。今まで見た、いつよりも…。
 孤児院の職員も友人も皆、リュウの死を悲しんで葬式を手配してくれた。
 俺は頭も体も、何も動かなかった。だから、その間の事は何も憶えていない。

『もう楽になっていいかな』

 リュウのその言葉だけが、耳にこびりついて離れなかった。
 俺はただ、リュウに生きていて欲しかった。リュウの笑顔だけが生き甲斐だった。
 だが、病室から出られず、本の中でしか世界を知れず…それが生きていたと言えるのか。

 リュウは本当は、早く死にたかったんじゃないのか。

 何の自由もなく病苦に苛まれるだけの人生の終わりを、待ち侘びていたんじゃないのか。
 俺がしたことは、リュウの苦しみをいたずらに長引かせただけだったんじゃないのか。
 …なんの事はない。俺がしてきた事は単なる徒労で、大罪だったって訳だ。

 何日か何週間か…よく分からないが、とにかく暫くの間
 自宅で無為な時間を過ごし、俺はとある結論に至った。

 もう生きていなくていいんだ。

 働かなくていいし、体も売らなくていい。
 そう思うと、かなり気が楽になった。死に際のリュウも、こんな気分だったのかもしれない。
 変に清々しい気分で、自然と笑いが込み上げた。かさかさに乾いた笑いだった。


 それから俺は、まず休職していた魔石商社を辞めた。
 リュウのこれからの治療費にと稼いでいた金は、全部孤児院に送った。
 職員のシキ先生から何度か連絡があったが、悪いけど無視した。
 今はその魔導フォンを解約してしまったから、その後のことは分からない。
 小汚い格好でうろついて、いきなり軍警に職質されるのもつまらないので、
 とりあえず、身なりはごく普通に整えることにした。
 髪が伸びていたので、頭の後ろで適当に結ぶ。
 家を引き払う時に、家財はまるごと捨てた。
 仕事用にとオーダーメイドで仕立てた魔法衣が十何着とあったが、それも捨てた。
 もう着ることはないからな。
 嵩高かったのはそれと本くらいで、後はち必要最低限の日用品と家具だけ。
 荷馬車一台に収まる程度のしけた人生とも、これでようやくおさらばだ。

 不動産屋で退居の手続きが終わると、なんとなく馬車駅に向かった。
 ちょうど来た乗り合い馬車に考えもなく乗って、終点で降りる。
 これで金は財布の中にある銅貨5枚だけ。煙草を二回も買えば終わりだろう。
 あとは適当にその辺をぶらついて、飽きたら死ねばいいだけだ。

 さっさと死ねばリュウにもすぐ会えるかとも考えたが、
 ちょっとは自分の好きにしてみたい。

 血統書付きの豚みたいな俗物どもを親に持ったせいで、
 蔑ろにされて棄てられて、年相応に遊ぶ暇もなく勉強して、
 働きづめに働いて、すべての努力が無駄に終わって……
 後は世を儚みながらくたばるだけの人生ってのも、あんまりに自分がかわいそうだ。
 食うに困って野垂れ死ぬまで、のんびり気ままに過ごしたってバチは当たらないだろう。

 適当に歩いていると、公園に辿り着いた。
 標識に『オーイン競馬場はこちら』とあり、競馬予想が趣味の俺としては気にはなったが
 先立つものがないので諦めた。次の人生では一度くらい万馬券を当てたいもんだ。
 緑が多く広々としていて、平日の昼間だからか人はそれほど多くない。
 都内にこんな場所があったとは知らなかった。
 リュウも連れて来てやりたかったな…そんな事を未練がましく思っていたら、
 道端に泥だらけの毛糸玉が転がっていた。
 汚ねぇなと思いながらもよく見ると、そいつは生きた黒猫だった。

 抱き上げると、黒猫は気だるそうに目を開けた。青い目だ。
 その様が寝起きのリュウに少し似ていたので、俺はなんとなく
 その汚い猫が気に入り、残った金でパンと牛乳を買って食わせた。
 そうしたら味をしめたのか、その猫はしつこく俺の後をついて来た。
 追い払っても走っても無駄だった。
 ガキの頃のリュウも、遊んで遊んでとくっついて五月蝿かった事を
 思い出すと、なんとなくそいつを邪険にするのも気が引けた。
 結局俺はその猫を連れて歩く事にした。

 猫ってのはしぶといから、俺がくたばっても、さっさと他所に行くだろうしな…
 犬なら忠実な分、可哀相で駄目だが。

「俺はジュナイだ。お前は?」

 そう聞くと、黒猫はにゃあと鳴いた。あいにく猫語は分からない。
 何聞いてんだろうな俺は…結構精神的にヤバかったのかもしれない。
 その猫はよく見ると、
 黒くて長い綺麗な毛並みをしていて、澄んだ青い目をしていた。
 良くないなと思いながらも、俺は猫に『リュウ』と名づけた。

 こうして俺は変な道連れを抱えながら、公園を出て再び適当に歩き出した。
 行き先はどこだっていい。
 ぐるっとした階段の巻き付いた水色の歩道橋に上がると、
 昔ながらの商店街が見えた。『遺物横丁』と書かれた看板が見える。
 たしかに大都会シナノワの中じゃ遺物みたいな街並みだ。
 なんとなく立ち止まって眺めていると、毛色の違う店を一軒見つけた。

『古魔道具レリックハート』という古びた看板が出ている。

 金持ちの住んでなさそうなこんな下町で、骨董なんか商売になるもんかね?
 少し興味がわいて行ってみる事にした。
 歩道橋を降りると、腕の中から『リュウ』がいきなりするりと抜けて走り出した。
 今思えば別に追う必要なんぞなかったんだが、
 その時はなぜか当然のように走るリュウを追っていた。
 リュウは数メートル先で、ぴたりと止まった。
 すかさずとっ捕まえて抱き上げる。
 ふと見ると、そこはさっき見た古魔道具屋の店先だった。
 店の中から一人の男がこちらを見ていた。

 がっしりした上背のある男で、異国のサムライのように
 実直そうな顔立ちをしている。
 ちょっと癖のある黒髪を首の後ろで結んでいるので、
 余計にそう見えるのかもしれない。
 そして、ひどく穏やかで澄んだ眼をしていた。
 作業着のようなものを着ているところを見ると、
 古魔道具屋に出入りしている運送業者か何かだろうか。
 結構好みだったので、少しからかってみる事にした。

「こいつを飼ってくれ」

 何の前置きもなくいきなりそう言うと、
 男は少し黙ったあと「いいだろう」と答えた。
 声も好みだな…最期に一回寝てみるのもいいかもしれない。
 などと考えていたら、男は俺の腕からひょいとリュウを抱き上げると
「洗ってくる」と言い残して店の奥に消えた。

 さすがに呆気に取られたが、いつまでも店先で突っ立ってる訳にもいかず、
 俺も店内に入った。店の奥からフギャーッ!というリュウの鳴き声が聞こえる。
 猫は風呂が嫌いだからな…。きちんと毛繕いしなかった自分を恨め。
 カウンターの椅子に腰掛けて店内を見回すと、薄暗い店内は、骨董というか
 古びた日用品で埋め尽くされていた。まぁ、『古い道具』には違いないな。
 店の奥からは、相変わらず水音が響いている。
 リュウは観念したのかおとなしくなっていた。
 カウンター下の小型金庫には鍵が掛かっておらず、
 開けると銀貨や銅貨何枚か入っていた。
 ざっと数えて金貨3枚分の額だろう。…不用心な奴だ。
 この金を俺が持ち逃げするとか、考えるだろ普通…。

 ぼーっとしていると、何人か客が来た。
 近所に住んでいるらしい、年寄りや主婦だった。
「あれ?エイデンさんは?」
『エイデンさん』というのが、たぶんあの男なんだろう。
 古魔道具屋の店主といえば、気難しそうなジジイを想像するが、
 あんなラフな格好の若い男がそうだとは意外だ。
 奥から呼んでもいいが、どうせ退屈だし適当にいなして世間話をした。
 金になる仕事ならなんだってしたから、世間知らずの年寄りや
 主婦を丸め込むのなんてお手のものだ。
 で、主婦の一人をちやほやしたら、
 気を良くして火魔法スープ皿セットを買ってくれた。

 これが夜の店なら金貨10枚の高級酒なんだろうが、銀貨1枚か。
 まぁ堅気の暮らしの金の動きなんて、こんなもんだろ。
 主婦が帰ると、ようやく奥から『エイデンさん』が帰って来た。
 リュウは見違えるように綺麗になっていた。
 黒く長い毛並みはつやつやで、金持ちの家の猫に見える。
 対して『エイデンさん』はリュウに
 散々暴れられたのか、あちこち引っ掛かれた上にびしょ濡れだった。

「…客が来ていたようなんだが」

 なんか淡々と喋る奴だ。ますます好みだな…。
 そこで、さっきの銀貨一枚を渡して、スープ皿セットを売った事を伝えた。
 見た限り儲けの薄そうな商売だし、人を雇う余裕は無さそうだ。
 まぁ断るだろうと踏んだ上で、この男がどんな反応をするのか見たくて
 こんな事を切り出してみた。

「俺を、店員に雇わないか?」

 しかし意外にも『エイデンさん』はやっぱり少し黙ったあと
「頼む」と短く答えた。
 それがあんまりあっさりしていたんで何回か聞き返したが
「冗談のつもりはないが」という答えだった。
 厄介な事になったが、住む家も金も無いと言えば、さすがに怪しんで撤回するだろう。
 そう踏んでその旨を話したが「家が見つかるまで、ここの二階に住めばいい」と言われた。
 答えに困っていると『エイデンさん』は穏やかに「君さえ嫌でなければ」と言った。
 ………………
 ……嫌じゃないです…。



 そんな経緯で、
 俺は『古魔道具レリックハート』の住み込み店員として働く事になった。
 エイデンさん…正確には『エイデン・レリックハートさん』だが、
 この人の自宅もここなので、つまりは同居してるって事だ。
 エイデンさんは無愛想じゃないが、あまり喋らない。
 俺の事も何も聞かない。
 それが彼なりの気遣いなのか、単に俺に関心が無いだけなのか…
 それは分からない。
 ただ周囲の人やリュウへの態度を見ると、
 すごく優しい人なんだという事は分かる。

 …俺に対しても優しいんじゃないかな…
 ちょっとした料理作るだけですごく褒めてくれるし…。

 ……なんか恥ずかしくなって来た。
 なんだこれ。
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