見切り教育

ラッキーセヴァン

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終わらせない

惨劇

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この場で・・・・処・・刑・・・?

『さあ!!果たして君達はこの僕が撒いたウイルスから逃げ切れるかな!?血祭りにしてくれよう!!』

「や・・・やばい!!逃げろ!!」

「うわあああああっ!!」

周りの人達は国会から一斉に遠ざかろうとした。が、

『ふふふっ、逃がすわけが無いだろうこの馬鹿共が!!』

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・

突如、その場で地響きがした。

「えっ!?何!?」

「あの野郎・・・徹底的にやるつもりだ。」

徹底的に。私は原が呟いたこの言葉でなんとなく察した。

「わわっ!なんだなんだ!?」

「壁が出来ていくぞ!」

自分の周りをぐるりと見渡すと、鉄の壁がどんどん高く伸びていくのが見えた。

「は・・・早く逃げないと!!」

周りの人達は逃げようとした。しかしその壁はもう既にショッピングモールの屋上ぐらいの高さにまで到達していた。時既に遅しだ。

『ふふん!逃げるなんてそんな卑怯な事はさせない!では、始吉16年度、見切り教育該当者の処刑を執行する!』

バアンッ!!

私の真後ろで人の首が破裂する音が聞こえた。背中がスパッと切れた感覚を覚える。すると程なくして、血の雨が私の頭上にサーっと降り注いだ。

「あ・・・あ・・・」

私は思わず白目を剥きそうになる。

どうしよう。怖い怖い怖い。私、ここで死ぬのかな。せっかくここまで来たのに。

「山口。」

不意に原から名前を呼ばれた。

「・・・原?」

私は少し安心感を覚えた。

「鉄パイプを構えろ。

今から建物の中に向かうぞ。」

中に向かう・・・!?

「俺、もうこれ以上犠牲を出したくねえ。周りの奴らをなぎ倒してでも!!!俺は中に向かう!!んであいつを倒す!!」

私は顔がさっと青ざめていくのを感じた。

今まで原と一緒にやってきて上手くいかなかった事なんて無かった。

でも・・・でも・・・

「嫌だ!!私こんなのもう嫌!!」

私は初めて原の依頼を断った。

「山口・・・お前・・・。」

「私もうこんな事やりたくない!!」

私はそのまま続けた。

「なんで学歴なんかにこんなに人生左右されなきゃいけないの!?なんで偏差値なんかでこんな目に遭わなきゃいけないの!?私本当はもっとみんなと仲良くしたかったのに!!本当はこんな」

「翠。」

不意に下の名前で呼ばれた。

「・・・えっ?」

そして何故か背中をバシバシと叩かれた。

「えっ!?あんた何してんのこんな状況で!!」

「あっはは!お前は今まで良くやって来たよ。勉強だって目標持って人一倍やって来たし、それで偏差値70超えちゃったし、傷だらけになりながらも俺みたいな奴にここまで必死について来てくれた。

それもさ、世の中の仕組みを理解した上での行為だよな。」

「っっ!」

完全に図星だった。

そうだ。私が勉強を始めた根本的な理由は勉強を怠った事によって自分の人生を最低なものにしたくなかったからだ。

「でも、それとこれとでなんの関係があるの?」

すると彼は私の肩に勢いよく両手を置いてからこう答えた。

「あのな、山口。この世の中を生きていく為に状況によっては他人を蹴落とさなきゃいけない事があるんだ。」

「は!?何言ってるのこのクズが!」

「でもな、それで蹴落とした奴らのお陰で、そいつらよりも多くの人が救われたりとかするんだよ。」

そいつらよりも多くの人が?

ああ、仕事とかでもそういう話を聞く。

「嫌だったらやらなくても良いんだぜ?その代わり、この場にいる奴らが全員死ぬ。」

「・・・・・・。」

(生きていく為にはやりたくなくてもやらなきゃいけない事があるのか・・・。)

私は暫くその場で考えた。そうしている間にも四方八方から破裂音が聞こえて来る。

そして・・・

「・・・私、やるよ。私ももうこれ以上犠牲を出したく無い。」

「おーし!その意気だぜ山口!」

「ちょっ、止めろってそのノリ!」

私と原は暫くギャーギャーと騒いでいたが、

バアンッ!!

「もうこんな事してる場合じゃねえな。」

「うん。」

「今、3時30分。まだそんなに焦らなくても良いから、ゆっくりで良いからゴールへ向かうんだ。」

「うん。」

「おし。じゃあ、あの野郎を倒しに行くぞ!」

「・・・うん。」

そして私は震える手でなんの罪も無い人の頭に思いっきり鉄パイプを振り下ろした。

ごめんね。みんなを助ける為なの。

許して。








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