見切り教育

ラッキーセヴァン

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答え合わせ

山口 翠3

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学校に行かなくなってから彼女は家に閉じこもり、信じられない量の勉強に取り組んだ。

『くそっ!くそっ!みんな、みんな許さない!』

『もうどんなにいじめられても良い。でも絶対に高校は良いところに通ってやる!』

ドンドン、ガチャッ

「翠!もう何日この部屋に引きこもっているんだ!無理して学校に行く必要はない!でも少し休まないと」

「うるせえクソジジイ!!誰のせいでこんな事になったと思ってんだこの馬鹿が!!」

この時の山口は自分の目標以外に、自分の学力が低下するのに恐ろしい恐怖を覚えていた。

(貧乏になるのが怖い。もしもここで失敗したら一生いじめられる。更に貧乏な自分のせいで自分の子供が同じようにいじめられたら・・・。ああああああああああああああああああああ!!)

ガリガリガリガリ・・・

シャーペンをノートに何度も押し付ける。 

びたたたっ

ノートに血が落ちた。何日も何日も、ずっと頭を使っていたから歯茎が痩せて血が出てきたのだ。シャーペンの持ちすぎで中指の皮はベロンと剥けている。眠気覚ましのコーヒーのせいで吐き気が止まらない。

(くそっ!絶対に許さない!絶対に合格してやる!)

それでも、彼女は必死に勉強した。




そうこうしている内に、彼女は三年生に進級した。

そして彼女は徐々にだけれど、学校に行く様になった。何故なら、進路がかかっているからだ。

目の下に大きなクマを作り、頬がこけてしまった彼女は以前よりも尚更いじめられた。しかしこれで行きたい高校に入れるのなら、こんな扱いは安いものだったという。

そしていよいよ、進路を決める時がやってきた。担任の先生と母親の三者面談で、具体的な進路を決めていくのだ。

そして山口は自分の行きたい学校を先生に教えた。しかし、現実はそう甘く無かった。

「あー、ここは無理だよ。諦めた方が良いね。」

(えっ。まあ、今まで不登校だったし仕方がないだろう。下の学校でも三年間勉強すれば良い大学なんか目指せるだろう。指定校推薦もあるし。)

「じゃあ、ここの高校でお願いします!」

「・・・ここも難しいね。」

(えっ!?ここも駄目なの?)

「じゃあ、ここは?」

「難しい。」

「ここ。」

「考えた方が良い。」

「ここは?」

「うーん・・・」

そして山口は一個ずつランクを下げて先生に聞いてみたが、偏差値が50を切ったところでため息を吐いて彼女の母親と彼女に現実を教えた。

「あのね、君は三年間で出席日数が圧倒的に足りてないの。だから普通のレベルの高校は無理だよ。」

「えっ!?でも!私、いじめられてて・・・」

「うん。関係ないね。だって君のお家の人の問題だしさあ。ニヒヒ。」

「そっ・・・そんな言い方って・・・」

「あーでもね。御宅の娘さん、全く行ける高校が無いという訳では無いんですよ。ここ。この学校なら全日制だし高卒だっていう学歴も付きますよ。」

山口の母親が反論しようとしたところで、パラパラと進路のページをめくり、トントン、とある学校名に指を指した。

「つっ・・・」

それが今、私たちが通っている県内一の馬鹿学校で有名な鈍倉高校だった。

(今まで私のやって来た事は何なの?全部全部、無駄になったの?)

山口は目を見開いて自分の膝元を眺めた。

不思議と涙は出なかったんだって。











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